2013年3月26日火曜日

東北conference on contrast media 2013

3月23日、仙台市 江陽グランドホテル。
那須赤十字病院 水沼仁孝 先生。外傷パンスキャンがもたらしたもの。
熊本大学 山下康行 先生。腹部画像診断のEBM。

たいへん面白いお話でした。水沼先生の話は以前からお聞きしていましたが、緊急対応の撮影方法を決定しておき、とにかく短時間で対応するというコンセプトは現場の理にかなっています。
山下先生は、画像診断のEBMというとても骨の折れるお仕事をされ、本にまとめることができたと話されていました。ガイドラインはひとつひとつは当たり前のような内容でも、その裏付けとなったエビデンスがどの程度のものだったのかをおさらいしておくことは重要です。たいへんなご苦労であったと思います。

2013年3月25日月曜日

ECR 欧州放射線会議


ECRに出席してきました。
3月初旬のウィーンは思いの外、暖かい日に恵まれ、準備していた防寒衣類はスーツケースの半分を占めたままで、持ち帰ってきました。
ECRは10年ぶりの出席でしたが、ウィーンの町並みは10年前とほとんど変わらず、歴史と伝統を重んじる国であることを実感させられました。
会議はドナウ川を渡ったウィーン国際センターで行われました。地下鉄で行き来するたびに、プラーター遊園地の観覧車が目に入り、やはり、ウィーンというと映画「第三の男」を思い出してしまうのは年のせいでしょうか?
会議の内容としては、発表は「320列CTを用いた呼吸動態撮影」「胸腔鏡下肺葉切除の術前シムレーション画像としての3DCTA」の二つの電子ポスターを行いました。リアルなポスター展示と異なり、電子ポスターでは、会場内のどの場所で自分の演題がアクセスされているかもわからないため、もっぱら、他演題の閲覧を行っていました。

1.肺癌関連では、CAD(コンピュータを用いた異常影の検出)の演題のあつかいが大きい印象があり、今後の臨床研究・機器開発の方向と思われました。当院でも、転移性肺癌の検出にこの機能を用いた共同研究を実施中です。
2.MRI関連では、前立腺のセッションに参加しました。拡散強調画像のb値の話題が、現在ホットに議論されています。複数のb値が取得できる機種や、クルトーシスなどの新しい定量化の手法が一般臨床でも撮像可能になっていくものと思われます。体幹部MRIも3Tが当たり前の状況のようです。
3.教育関連では、学生・研修医対象の肺癌の画像診断のセッションに参加しました。参加者が手元のスイッチを操作することで、画面に正答率がグラフ化されるシステムであり、講師の質問呈示・スイッチ操作・回答の分布を表示・講師の解説という順番で進んでいきます。笑いを誘いながら進めていく非常にわかりやすい講義内容で、わが国の教育内容とまったく同じ雰囲気を感じましたが、途中で退席する聴講者が堂々と講師の目前を横切っていく姿は、わが国の雰囲気とは大分異なりました。
4.造影剤関連では、欧州は副作用のガイドラインを先駆的に作成し、わが国でも採用・参考にしています。その中で、オランダの事例は、ガイドラインに則って、リスクの最も低い造影剤以外を使用禁止とする、極めて強烈な対応をしています。その是非(エビデンスの裏取りも含め)は議論が必要でしょうが、エビデンスやガイドラインに対する姿勢として参考にしなければいけないと感じました。

オペラやホイリゲも堪能しました。小さな町ですので、どこへ行っても、学会関係者と出会い、個人的に交流できたことも貴重な経験です。年度末の多忙な時期に、このような機会をいただき、財団および病院関係各位に感謝申し上げます。

平成23年度・24年度 映画リスト


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2013年2月7日木曜日

第8回 栃木ラジオロジーセミナー

ホテル東日本宇都宮 2013年2月2日 16時から
第8回 栃木ラジオロジーセミナー にご招待いただき、講演させていただきました。
テクニカルセッションを仙台厚生の阿部美津也副技師長の「320列CTを用いた心臓検査の優位性」、クリニカルセッションを「 320列CTを用いた肺動態診断」として私が担当しました。
栃木県はたくさんの著名な放射線科医がおられ、多くの先生方とお話しさせていただくことができました。栃木県立がんセンター 関口隆三先生に貴重な機会をいただいたことを感謝いたします。

2013年2月6日水曜日

画像診断に関わる放射線被ばくについて勉強しよう!


画像診断に関わる放射線被ばくについて勉強しよう! というテーマで、 第5回 画像診断セミナーを開催いたしました。
2013年2月1日(金曜) 18:30から、福島テルサです。
 
ミニレクチャー(計30分)           座長 森谷浩史
CT受診患者の意識調査 大原綜合病院 画像診断センター  森谷浩史
CT検査の被ばく低減技術 大原綜合病院 画像診断センター 藤井 徳
震災後の小児科診療の混乱 大原綜合病院 小児科 石橋直尚 先生

特別講演                 座長 福島医大 宍戸文男 教授
小児の医療放射線被ばくの現状と考え方 
国立成育医療研究センター 放射線診療部 宮嵜 治 先生

臨床現場の先生方やコメディカルスタッフには、ちょっと敬遠したい内容かなとも心配していましたが、60名を超える参加者で、大盛況でした。
特に、宮嵜 先生の非常にわかりやすいご講演は、コメディカルスタッフにも大好評でした。
お話をお聞きしていて、私たち医療者が頭の中に入れておかなければならない基本知識であると改めて実感させられました。ご参加の先生方の理解も大いに深まったのではないかと思っております。

2013年1月15日火曜日

住宅除染も排水未処理 指針反し側溝へ 福島市

東京電力福島第一原発事故に伴う除染で、福島市が行っている住宅の屋根や駐車場の高圧洗浄で出た汚染水がそのまま側溝などに流されていたことがわかった。朝日新聞記者が現場で確認した。取材に対し、市や、契約している共同企業体の現場責任者も認めた。(2013年1月14日 朝日新聞)

 除染に対する疑問点は多い。 環境省はガイドラインで屋根などの除染について「できる限り排水の回収を行う」と規定しているとのことですが、まず「除染」という言葉通りに拡散した放射能を除けるのかという根本的疑問があります。もし除けるなら、作業終了時点で依頼側が詳細に線量を測定し、線量の低下の確認をする等の精度管理を行うべきでしょう。
 排水処理などの回収については、土などは居住場所から一定範囲離れたところに埋めるのでしょうが、水の回収は現実的に不可能ではないでしょうか? 土などでさえ、風雨にさらされれば、拡散していきます。
 事故原発からは高濃度汚染水を海に排水していますが「環境に影響はない」程度に拡散しているといいます。
 そもそも現在の福島市近郊の汚染ははるかに広範囲の、はるかに低濃度の汚染であり、拡散させない対策を取ることは現実に実施できるのでしょうか? むしろ拡散させる方法に準じるしかないのではないかと思います。
 濃度勾配があることが差別や風評を生んでいますので、自然界の自浄作用・拡散作用にブレーキをかける必要はないのではないかと思います。
 むしろ冷静に拡散の推移を広域的に測定し続けることが住民の不安解消・自己対応への情報提供になるのではないかと思います。

2013年1月14日月曜日

避難の学校戻らぬ児童 今春の入学予定、本来の17% 福島8町村

 東京電力福島第一原発の事故で役場ごと避難し、避難先で授業を再開した福島県双葉郡の7町村と飯舘村の小学校で、2013年度に入学を予定している新入 児童は、本来の数の約17%にとどまることが各自治体への取材で分かった。12年度より割合はやや上向いたが、子どもが戻らない厳しい状況が続いており、 自治体関係者は「地域社会の将来が心配」と危機感を募らせる。(朝日新聞 2013年1月14日)

 本来の5/6の児童が他地域で小学校生活を開始するということです。行政の努力で町自体のうつわを維持したとしても、その中に戻って生活する住民の数はどのようにシミュレートできるのでしょうか? 次の世代の「地元」意識はどうなるのでしょうか? 
 当該市町村の対応には限界があり、県や国が先々を想定した具体的シナリオを協議しなければならないのではないかと思います。