2021年2月28日日曜日

第5回TsukijiRTConference症例提示発表募集

研究会の演題募集をいただきました。
会場:東京証券会館 + Web(予定) のハイブリッド開催とのことですので、掲載します。
第5回TsukijiRTConference症例提示発表募集。
・患者の症状や血液データ等が複数の病気に類似しており、撮影に悩んだ症例
・工夫を行ったことで質の高い検査になった症例
・撮影方法等について他施設と情報交換を行いたい症例
など、参加者で共有したい症例がありましたら発表して頂きたいと思います。
発表症例について各施設からご意見を頂きたい場合は会場全体にアンケートを取ることも可能です。奮ってご応募のほどよろしくお願いいたします。
●開催日時 2021年8月21日 14時~
●応募方法や詳細はTsukiji RT Conferenceのホームページに記載しています
http://tsukiji-rt.kenkyuukai.jp/event/index.asp
「演題登録」よりファイルをアップロードして応募下さい。
「過去の演題」より演題募集例を参照頂けます。
●演題応募期間 2021年2月1日~3月31日

シンポジウム20 中枢神経 感染症・炎症性疾患

第40回 日本画像医学会 学術集会 2021年2月25日
■シンポジウム20 中枢神経 感染症・炎症性疾患
司会 石藏礼一(神戸市立医療センター中央市民病院放射線診断科)
1)放射線科 豊田圭子(東京慈恵会医科大学附属第三病院放射線部)
2)本邦COVID-19 重症例の神経学的所見と画像所見 川本未知(神戸市立医療センター中央市民病院脳神経内科)
3)中枢神経系感染症における宿主反応-ウイルス感染を中心に-/Pathology of anti-pathogenic host response in infectious diseases of the CNS 宍戸- 原 由紀子(京都府立医科大学分子病態病理学)
髄膜炎 ウイルス PS>>DA  新生物 DA>>PS
川本先生のCOVID19の脳MRI所見は、なかなか目にする機会がありませんでしたので、たいへんインパクトがありました。



2021年2月27日土曜日

シンポジウム16 呼吸器COVID-19 の病態、画像、治療の最前線

第40回 日本画像医学会 学術集会 2021年2月25日
■シンポジウム16 呼吸器COVID-19 の病態、画像、治療の最前線
司会 前崎繁文(埼玉医科大学感染症科)
   杉浦弘明(防衛医科大学校放射線医学)
1)COVID-19 の臨床   寺嶋 毅(東京歯科大学市川総合病院呼吸器内科)
2)COVID-19 の画像   杉浦弘明(防衛医科大学校放射線医学)
3)生前未診断のCOVID-19 関連死の2 剖検例   木村聡子(東京都監察医務院)
1年間に24か所の変異を来す。潜伏期の平均が5日。剖検例の呈示はたいへんインパクトがありました。


2021年2月25日木曜日

韓国映画ベスト100

書棚の奥から2007年の朝日新書を引っ張り出してきて眺めていたら、紹介されている映画の中でキムギドク作品が異様に多いことに気づきました。当時は、インディーズ風の、観客を置き去りにするような映画が多い印象がありましたが、最近のポン・ジュノの映画など見ると、流れるような安定した作りの監督が増えており、明らかに韓国映画が技術的・経済的に円熟していると感じます。

2021年2月24日水曜日

新しき世界

新しき世界(2013年製作の映画)신세계/New World 上映日:2014年02月01日 製作国:韓国 上映時間:134分
韓国最大の犯罪組織に潜入した中国系韓国人の警察官(イ・ジョンジェ)の葛藤が描かれるインファーナルアフェア風ゴッドファーザー。上司(チェ・ミンシク)と自分を慕う組織NO.2(ファン・ジョンミン)の間で揺れる

2021年2月23日火曜日

Preoperative assessment of localized pleural adhesion: Utility of software-assisted analysis on dynamic-ventilation computed tomography

滋賀医大 永谷先生の論文がEuropean Journal of Radiologyにアクセプトされました。いつもコツコツと論文化を進めておられ敬服します。

Preoperative assessment of localized pleural adhesion: Utility of software-assisted analysis on dynamic-ventilation computed tomography
European Journal of Radiology ( IF 2.687 ) Pub Date : 2020-10-22 , DOI: 10.1016/j.ejrad.2020.109347
Yukihiro Nagatani; Masayuki Hashimoto; Yasuhiko Oshio; Shigetaka Sato; Jun Hanaoka; Kentaro Fukunaga; Ryo Uemura; Makoto Yoshigoe; Norihisa Nitta; Noritoshi Usio; Shinsuke Tsukagoshi; Tatsuya Kimoto; Tsuneo Yamashiro; Hiroshi Moriya; Kiyoshi Murata; Yoshiyuki Watanabe
Purpose To assess the usefulness of software analysis using dynamic-ventilation CT for localized pleural adhesion (LPA).
Materials and methods Fifty-one patients scheduled to undergo surgery underwent both dynamic-ventilation CT and static chest CT as preoperative assessments. Five observers independently evaluated the presence and severity of LPA on a three-point scale (non, mild, and severe LPA) for 9 pleural regions (upper, middle, and lower pleural aspects on ventral, lateral, and dorsal areas) on the chest CT by three different methods by observing images from: static high-resolution CT (static image); dynamic-ventilation CT (movie image), and dynamic-ventilation CT while referring to the adhesion map (movie image with color map), which was created using research software to visualize movement differences between the lung surface and chest wall. The presence and severity of LPA was confirmed by intraoperative thoracoscopic findings. Parameters of diagnostic accuracy for LPA presence and severity were assessed among the three methods using Wilcoxon signed rank test in total and for each of the three pleural aspects.
Results Mild and severe LPA were confirmed in 14 and 8 patients. Movie image with color map had higher sensitivity (56.9 ± 10.7 %) and negative predictive value (NPV) (91.4 ± 1.7 %) in LPA detection than both movie image and static image. Additionally, for severe LPA, detection sensitivity was the highest with movie image with color map (82.5 ± 6.1 %), followed by movie image (58.8 ± 17.0 %) and static image (38.8 ± 13.9 %). For LPA severity, movie image with color map was similar to movie image and superior to static image in accuracy as well as underestimation and overestimation, with a mean value of 80.2 %.
Conclusion Software-assisted dynamic-ventilation CT may be a useful novel imaging approach to improve the detection performance of LPA.

2021年2月22日月曜日

朝日新聞 科学季評:コロナ、縮む社交の場 文化の力奪うオンライン 山極寿一氏

新型コロナウイルスによる感染症が世界を覆い始めてから1年。
私たちが県境や国境を越えて頻繁に移動し大規模な集会を開いたことが、感染の機会を広げクラスター感染の舞台を作った。そのため、私たちは3密(密閉・密集・密接)を避けて暮らすことを余儀なくされている。その結果、人間が社会を作る上で欠かせない、移動する、集まる、対話するという三つの自由が大幅に制限された。
オンラインで多くの人とつながることで新しい対話の道が開かれ、時間やコストを軽減できるメリットが見えてきたという意見もあるが、人間が社会生活を送る上でとても大切な能力が衰え始めていると感じる。それは文化的な暮らしをデザインし、実施する能力だ。(山極寿一氏 朝日新聞)
 
コロナ禍での生活になって、いつの間にか1年経過した。当初、学会・講演会がオンデマンドになり、たくさんのレクチャーを自由に聴講できるメリットを実感していたが、1年経過してみると、この環境に飽き飽きし始めている。どうしても自分で選択するコンテンツは、内容が似通ってきてしまう。途中で打ち切ってしまうことが簡単にできるため、その点からも相性のいいものばかり選んでしまう。 結果的に物足りなさを感じている。どうしても受け身なので、いままで、参加したことのなかった研修会などを積極的に聴講するようにしているが、それでも物足りない。なぜ、物足りないのか、山極先生のコラムを読んで妙に納得できた。
スーツを着ることも減った。パッキングすることはなくなった。交通手段や宿泊予約もなくなった。食事の計画もなくなった。そういう手間や思い悩みがまったくなくなっているのだ。コロナ禍が原因ではなく、リモート化が原因なのだ。コロナが終息しても、リモート化の流れは止まらないであろう。このままではヤバイかも、と思い始めている。いわゆるサブスク化の悪影響もある。コンテンツごとのコストが意識されないため、選択する際の本気度が減っている。つまみ食いのように、次々と別のコンテンツに変えてしまうことが多くなった。学会を視聴するか、TVを見るか、アマゾンのビデオを視聴するか、がお茶の間でモニター上で並列に並んでいるのである。逃げ場だらけなのである。筋肉の緊張感もなく、つい、だらだら・ごろごろと過ごしてしまう。
時々、北一硝子のお猪口で冷酒を飲んでいる。酒を注ぐと、お猪口の中の水面から花火が上がっているように見え、水面に花火が映って見える。2年前に小樽の講演会にお呼ばれした際に買い求めたものである。北一硝子は現地に行かないと買えないという貴重感もあり、講演にまつわる様々な思い出が詰まっている。ネットや通販では手に入らないものの貴重さがあるように思う。
やっぱり体を動かして、現場に行って、人と会うことは、緊張感を持って情報を吸収する経験ができる点で掛け替えのない手段だったのだと思う。というわけで、この状況の打破のために、いくつか考えていることがあるので試していきたいと思う。

2021年2月21日日曜日

第28回日本CT検診学会 学術集会

第28回日本CT検診学会 学術集会 より高みを目指して Aim Higher!
村松 禎久 大会長 (国立がん研究センター東病院)
本大会はWEB開催となりました。学術集会は2月21日(日)~3月31日(水)にオンデマンド配信を行います。

2021年2月20日土曜日

深刻な指摘にどう対応するか、事前に決めていなかったのが反省点だ

新型コロナウイルス感染者との接触を知らせるスマートフォンのアプリ「COCOA(ココア)」の一部で肝心の通知が届かなくなっていた問題で、不具合の内容や原因が昨年11月には指摘されていたにもかかわらず、厚生労働省が把握するまでに2カ月かかっていたとのことです。

COCOAの有識者会議メンバーも務める楠正憲・政府CIO補佐官は「指摘がたくさん来たとき、契約の範囲内で業者にすべて対応してもらうのは難しい。深刻な指摘にどう対応するか、事前に決めていなかったのが反省点だ」と語ったとのことです。(2021年2月 朝日新聞 小宮山亮磨記者のレポートより)

現在の行政は 「深刻な指摘があったときにどう対応するかを決めていない」ということ、また、そういう「重大な事象が発生しても事前に決めていないと対応できない」とのことです。結局、「些細に想定するような事前準備をしないし、想定外のことには対応しない」というこでです。それらを反省点だと言い切っている楠氏の卓越した辛辣さに驚きました。

2021年2月19日金曜日

第40回日本画像医学会学術集会 WEB開催

広島大学大学院医系科学研究科 放射線診断学教授 粟井 和夫 大会長による第40回日本画像医学会学術集会がWEB開催されます。本学会は、臨床医・放射線科医・病理医がそれぞれの立場から議論するユニークな学会であり、これについてはWeb開催になっても変わりません。むしろ、Web開催ではオンデマンドで3ヶ月にわたり視聴できますので、自分の都合の良い時間に臨床・放射線画像・病理を比較しながらじっくりと勉強できるというメリットがあります。例年ですと、いわゆる裏番組は見れませんが、今年は不得手な領域にも挑戦できます。みなさん、ぜひ参加しましょう。

2021年2月18日木曜日

令和2年度 死亡時画像診断(Ai)研修会

2016年 平成28年度のAi研修会を日本医師会で受講して5年経過しました。本駒込の日本医師会館で受講しました。懐かしい思い出です。その後、当院でも院内発生事例や警察依頼のAiが多数撮影されています。 2018年からは超高精細CTを用いたAiCTを行っており、ECR2020などで発表させてもらいました。目の前の限定された経験例であっても、自分なりにまとめてみると理解が深まります。今回、e-ラーニングで基本的レクチャーを最初から再受講できましたので、改めて知識をリフレッシュできる大変良い機会になりました。
特に、神奈川歯科大学・神奈川剖検センター 長谷川  巖 教授のご講演は5年前も大きな感銘を受けましたが、今回もシビレました。画像診断による経時的死後変化を科学的に立証するご研究を分かりやすく整理したレクチャーです。科学的なアプローチの仕方が極めて真摯であり、研究者としての王道であると思います。実に面白い。うだうだ言ってないでやってみろ的なアプローチが子気味いい。百聞は一見に如かずです。
具体的内容もさることながら、多くの科学的疑問に適応できるような普遍的解決法を含んでいると感じます。シンプルで自信に満ちた研究には、聞いていて他に応用できそうな夢がたくさんあります。 おそらく、こういうレクチャーを聞いた人たちの中からこの道に興味を持つ後継が生まれてくるものと思います。
 
 令和2年度 死亡時画像診断(Ai)研修会のご案内(E-learning形式) 令和3年2月19日(金)から3月12日(金)まで
死亡時画像診断(Ai)における基本事項 山本  正二(Ai情報センター  代表理事)
死亡時画像診断(Ai)に関係する病理学 桂    義久(Ai学会  理事) 
死亡時画像診断(Ai)における画像診断①(総論) 石田  尚利(東京大学医学部附属病院  放射線科)
死亡時画像診断(Ai)における法令・倫理 長谷川  剛(上尾中央総合病院  情報管理部)
死亡時画像診断(Ai)における画像診断②(小児) 小熊  栄二(埼玉県立小児医療センター  放射線科) 
死亡時画像診断(Ai)に関係する法医学 飯野  守男(鳥取大学医学部  法医学分野) 
死亡時画像診断(Ai)における医療安全対策・感染対策 兼児  敏浩(三重大学医学部附属病院  医療安全管理部)
死亡時画像診断(Ai)における画像診断③(経時的死後変化) 長谷川  巖(神奈川歯科大学・神奈川剖検センター)
死亡時画像診断(Ai)に関係する救急医学 伊藤  憲佐(亀田総合病院  救命救急科  部長) 
医療事故、訴訟における死亡時画像診断(Ai) 水沼  直樹(東京神楽坂法律事務所  弁護士)

コロナ禍における健診と検診

検診「がん検診」「結核検診」など特定の病気を早期に発見して早期に対応する検査です。それぞれ「がんの早期発見早期治療」「感染蔓延の予防」を目的として実施されます。 

いわゆる「健康診断」です。健康の程度を知る。健康という言葉を使う健診は健康の程度を知ることを目的としています。健康の程度を調べ、病気の危険因子を早く見つけることを目的としています。簡便なものでは身長や体重測定です。健康の傾向を知って「生活習慣の改善・是正」へ繋げることが目的です。もちろん対応が必要な場合は要精査や要治療と判定されますが、目的は健康の程度を判断し、生活習慣の改善・是正につなげることです。

健診や検診はそれを知るためにコストとリスクを承知したうえで実施されます。ですから、得られる利益とそれに伴うリスクとコストのバランスの上で行われるべきです。利益とは病気の早期発見・あるいは予防ですので、そもそも存在するはずのない病気を探す事は意味のないことです。例えば極端なことを言うと男性に対して子宮がん検診をする・存在するはずのない子宮がんの発見を目標に検診を行うことなどです。

肺がん検診の場合は、若い方、特に子供さんに発生する事は極めて稀ですので、若い世代に肺がん検診を広げることは被曝のリスクと経済的コストのほうが大きくなってしまいます。一方、高齢者ではがんの発生が増加しますので、被曝リスクとコストに対して発見できるメリットが増加します。したがって検診の対象となります。

コロナ禍では不要不急の代表的な事例として検診・健診が挙げられました。しかし、いつもやっていることをやらないと言う事はそれ自体がリスクを発生させることです。定期的な点検をしないリスクです。がん検診は定期的に行うことで早期発見の効果が得られます。コロナ禍により、経年的に行っていた検診のリズムが変わることが統計的な変化に現れてくるものと思います。また、生活習慣の変化による運動不足と不摂生などがあります。健康は100%か否かと線引きできません。0リスクはなかなか望めません。今現在どんな状況にいるのか、今は100%から何%ぐらい低下しているのか? その程度を知ることが将来を考える上で重要なのです。コロナ禍による行動変容が個人の健康の程度に影響を及ぼしています。

2021年2月17日水曜日

エビデンスの信頼性とは何か

2021年2月 朝日新聞(大野択生)より

FNN(フジテレビ系ニュースネットワーク)と産経新聞社による合同世論調査で架空のデータが入力されていた問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は10日、フジテレビが取り消した一連の放送18本について「重大な放送倫理違反」とする意見書を公表した。電話による世論調査業務の委託契約を結んだ調査会社「アダムスコミュニケーション」(東京都品川区)は同5月、両社に無断で調査対象1千人分のサンプルの半数を「日本テレネット」(京都市)に再委託。同社のコールセンターの現場責任者が、実際には架電していない架空の回答を作成した。不正は19年5月~20年5月の14回全てで行われ、総サンプルの12・9%が不正データだった。同委員会がこれまでに40回出した意見や見解、勧告のうち、「重大な放送倫理違反」を指摘したのは今回で4例目。

メディアリテラシーなどという言葉が空々しく思えるほどインターネットが普及し、データ漏洩や監視が当たり前の時代になってもこのようなデータ捏造が行われていることに驚きました。自助努力としての倫理観の維持が行われない限り、既存のメディアは内部から崩壊するでしょう。医学論文などのエビデンスの創出もまたしかり。

統計処理は優れた手法です。開票率0%のサンプル数で当選確実を言い当ててしまう優れた技術です。しかし、いかに優れた手法でも、そこに入力されるデータが虚偽のデータであっては、まったく足をすくわれます。現在のところ、単純なコピペでもない限り、元データの真偽を確認するのは容易ではありません。始末書書いて一件落着ではなく、システムとしての改善策を委員会として講じてほしいと思いました。

2021年2月16日火曜日

石綿関連疾患診断技術研修 動画配信

石綿関連疾患診断技術研修(基礎研修・読影研修)動画配信 基礎研修     《石綿関連疾患に関する診断・治療について未経験の医療関係者向け》
石綿関連疾患の診断と臨床 1.職場における石綿ばく露の形態と具体例について 2.石綿ばく露の指標について 3.石綿関連疾患の診断と補償制度について
読影研修     《石綿関連疾患に関する診断・治療について経験を有し、より専門的な技術等の習得を必要とする医療関係者向け》

石綿関連疾患の画像の読影実習 1.胸膜プラーク症例 2.石綿肺症例 3.石綿肺がん症例 4.中皮腫症例 5.良性石綿胸水症例 6.良性石綿胸水・びまん性胸膜肥厚症例

現在無料で聴講できます。画像の解説も多く、分かりやすい内容です。特に後半の読影講座はビューアを用いてリアルタイムに解説しており、どの部分に着目するかがよくわかりました。ただ、難点としては呼吸器専門医がCTのスキャノ画像を胸部単純写真として読影・説明していたのが残念でした。じん肺関連の胸部写真は良好な画質が要求されます。スキャノ画像では画質的にも歪み的にも問題があると思います。

「石綿関連疾患診断技術研修」事務局 配信期間   令和3年2月28日(日)まで

2021年2月15日月曜日

ふくしまで診療放射線技師になる!

令和2年度公益社団法人福島県診療放射線技師学術大会-WEB開催-2021年2月15日~28日
ふくしまで診療放射線技師になる! 福島県立医科大学保健科学部診療放射線科学科のご紹介
福島県立医科大学新医療系学部設置準備室 久保均先生
駅前に福島医大の新学部の建物が出来上がってきています。講演では久保先生が学部の目指す目標と診療放射線技師の生涯教育について熱く語っています。

新聞休刊日

本日は新聞休刊日とのことで調べてみました。新聞休刊日は、販売店の慰労・休暇、および新聞社における輪転機や製作システムのメンテナンス作業に充てられるとされています。各紙の休刊日は全国一斉、組合などで決めていると思っていましたが、新聞によって休刊日が異なることもあるそうです。一般に地方の販売店の事情から揃いやすい傾向があるようです。また、時期により休刊日を設けない新聞(山形新聞や河北新報など)、通年休刊日にない新聞(徳島新聞など)もあるとのことです。

2021年2月14日日曜日

森元首相の発言問題

女性蔑視発言ということで森元首相が袋叩きにあいました。世界的に注目された場面での不適切な発言、かつ、その後の態度の不適切さを追求されたものです。政治家の失言は珍しいことでなく、この世代の政治家がこのような話題で笑いを取りに行ったり、話のテーマを切り替える際の枕的に荒っぽいことを言ったりすることは、想定内の出来事だったと思います。今回は、森さんの責任ある立ち位置として発言内容が不適切で許しがたかったということだと思います。

当初、IOCがやや寛容な受け取り方をしていましたが、国内のメディアなどは総じて吊るし上げました。擁護者や弁護者は一人もいないのでしょうか? どんな事件でも、別の視点が報じられることが多いと思います。今回の、ひとりの老人を袋叩きにする日本の不寛容さに違和感を覚えました。

この発言に対する批判をさまざまな人たちが表明しています。中でも、聖火ランナーを辞退するという表明はたいへん重いと思います。オリンピックで聖火ランナーとして選ばれることは大変な名誉です。それを辞退するという行為は「個人の痛み」を伴う極めて重い意思表示だと思いました。マスコミ報道は「森さんの判断が注目されている」とか「組織員会の対応が問われている」とか、主語が不明の見出しを掲げ、自分たちの姿勢を示さないものが目につきます。「わが社は断固として糾弾する」といった表現はなかなかできないようでした。野党の女性議員に至っては白装束で自分たちの姿勢を表明したとのことです・・・。痛みを伴わない多くの吊るし上げ批判の中で、聖火ランナーたちの「痛みを伴う辞退」の潔さと重さは全くレベルの違う崇高な行動と感じました。

『論語と算盤』

朝日新聞 2021年2月 興野優平記者がお書きになっていた渋沢栄一についてのコラムから、 

年功序列は「長幼の序」。秩序を重んじる一方、組織は変わりづらい。「実力主義とは言えない。給料は能力給ではなく、生活給」。成果主義の導入で混乱。見直すのに『論語と算盤』は手がかりになる。

「疫病をこえて 人は何を描いてきたか」

日曜美術館「疫病をこえて 人は何を描いてきたか」 

コロナ禍が続く今、「疫病」をテーマとした美術をとりあげ、人間はどのように疫病と向き合い乗り越えてきたかを探る。3月に放送された内容の、ほぼ再放送。

古来、美術や宗教画は好んで「疫病」を扱ってきた。 美しいもので、恐怖に折り合いをつけてきた。

小池寿子さん(西洋美術史):中世ペスト期のイタリア壁画を読み解き、疫病の流行、神への不信とデマの流行、死の舞踏を経てルネサンスが準備されたと語る。

山本聡美さん(日本美術史):朱色が退魔の力がある。疫病を〈鬼〉の姿で表した絵巻を例に、可視化することで制御し病と折り合おうとしたと解説。

そして、現在ネットで護符として流行している妖怪「アマビエ」。私を書いて人に見せよ。

2021年2月11日木曜日

PETがん検診

FDG-PETを用いたがん検診は一般にPET検診と呼ばれています。FDGという放射性薬剤を注射したのちにPETという検査機器で撮影をする方法です。FDGとは、18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)の略称です。ブドウ糖のニセ薬で放射線の標識を加えたものです。

一般的にがんや炎症部位は細胞の活性が高まっており、ブドウ糖をたくさん消費します。FDGを注射すると糖を欲しがる細胞に取り込まれるため、PET装置で全身を撮影し、FDGの集積部位をさがすのです。

FDGを少量静脈注射し、1時間から2時間ほど安静に過ごしていただいた後、検査室に移動して検査を行います。検査時間は約30分間から1時間です。頭部から骨盤膣まで3次元的に撮影し、同時に撮影したCTあるいはMRIと重ね合わせて解剖学的位置を同定します。 

検査に使う18F-FDGによる放射能被曝は極微量であり、CT検査1回の10分の1程度ですが、体内に留まっているため、注意していただく内容がありますので、お渡しする説明書をお読みください。 

PETを用いたがん検診には、解剖学的位置の同定をCTで行うか、MRIで行うかで、PET-CT検診とPET-MR検診とがあります。PET-CTは広く普及した検査法であり、がん検診の一手法として確立した方法です。一方、PET-MRIは2011年、国内で初めて福島県立医科大学に導入されました。福島医大から多くの知見が得られており、福島県はPET-MRIの先進県と言ってもいいでしょう。

CTの利点は肺や骨がよくわかる点です。MRIの利点は頭頚部や肝臓・骨盤内の解剖がよくわかる点です。どちらも得手不得手がありますので、どちらを選べばよいかわからない場合はご相談ください。

よくある質問

Q    どのような人にすすめられますか?
A    がん年齢に達した方(50歳以上)で、通常の人間ドックで発見困難ながんが心配な方、ご高齢などの理由で一つの検査で体内のたくさんの臓器を調べてほしい方、通常の検診を定期的に受けていてさらに節目などで精密な検査をお受けになりたい方などにお勧めいたします。

Q PET検査はがんと正常とが鑑別できるのですか?

A 糖代謝が亢進している部分に集積するため、おとなしいがんでは集積しない場合があります。また、反対に炎症に集積する場合があります。検査前に筋肉を動かした部分や脂肪組織などにも集積します。従ってPET検査だけで、がんと正常とを鑑別できないことがあります。

Q    PET検査ですべてのがんを発見できますか?
A    全てのがんを発見できるわけではありません。PET検査でなければ発見できないがんもありますが、他の検査(内視鏡検査や細胞診等)で発見できて、PET検査で発見できないがんもあります。PET検査が苦手な場所や1cm未満といった微小ながんは発見できない場合があります。しかし、1つの検査で多くの臓器を検査できるのがPET検査の最大のメリットです。

Q    どうすれば全てのがんを発見できますか?
A    どんな検査をどれだけ受けても、全てのがんを100%発見することはできません。どんな検査でも発見できるがんの最小の大きさが決まっていますので、小さながんの発見には限界があります。また、定期的に受けている検査の間の期間に発生してくる病気もあります。
しかし、複数の検査を組み合わせて検査計画を立てることによって、がんを小さな段階で発見できるように工夫することが可能であり、PET検査はその大きな手助けになります。全てのがんの診断に有効な一般の人間ドック検査を行った上で、さらなる精査としてPET検査をお受けいただくのが、最も安心を得られる組み合わせです。

Q PET検査を受ければ、他の検診は受ける必要がありませんか?

万能の画像診断ではありません。それぞれのがん検診を定期的にお受けになった上で、全く別の原理で受けていただく検査だとお考え下さい。通常の画像診断(X線やCTやMRI、超音波検査など)は腫瘍の「かたちや大きさ」を見る検査です。これに対してPET検査は細胞の「活動性」から異常を拾い上げる検査です。がん検診は魚とりの網です。通常の網の目からすり抜けた病気をPETという別の網ですくうと考えてください。PET検査にも網の目があります。

Q    がん治療中ですが、PET検査を受けられますか?
A    病気の種類や病状の情報がないと正しい検査結果が出せませんので、検診ではなく、担当の医師に相談してください。診療でPET検査をお受けになるのが良いと思います。

Q    PETの安全性は?
A    PETで使用される薬剤はブドウ糖の一種であり、副作用の報告はありません。また、投与量も少なく、半減期も非常に短い(半減期110分)ため、被曝は人体にほとんど影響のない量です。ただし、いくつかの生活上の注意点がありますので、お渡しする注意書きをお読みください。

Q PET-CTとPET-MRのどちらがいいですか?

A FDGを用いて異常な細胞活性部位を探す原理は同一です。集積部位の解剖学的位置を確認するための検査法にCTを用いるか、MRIを用いるかの違いです。MRIには、閉所恐怖や体内金属・刺青などの検査ができない場合があります。また、CTと比較して、体格による制限があります。PET-MRIは肺が不得手ですので、肺がんCT検査は別に行っていただくことをお勧めします。PET-CTは 脳が不得手です。頚部や肝臓・骨盤内の解剖学的位置はMRIがよくわかります。

Q PET-MRを受ければ、脳MRIやMRCPの代わりになりますか?

A PET-MRのMRI撮影は解剖構造の確認を目的としていますので、それぞれの部位の病気をさがす撮影方法とは異なります。脳や肝臓のMRIについては、 それぞれの検査を追加でお受けください。


Q    検査は苦しいですか?
A    静脈注射をした後、薬剤が全身に分布するまで1時間ほど安静にして待ちます。その後はポジトロンカメラのベッドに仰向けに寝ていただきます。PET-CTではCTとPETを合わせた装置で、機械が中で回転する音します。PET-MRではMRIとPETを合わせた装置で撮影します。通常のMRIと同様に体の上に装置の一部をかぶせたり、筒形の装置内に入っていただきます。閉所恐怖の方はお受けできません。体内に金属のある方もお受けできません。機械からドンドンといった工事現場のような大きな音がします。30分から1時間程度で撮影は終了します。撮影の間は動かないようにしていただきます。その後、別室で退出時間まで休んでいただきます。注射から検査終了まで2時間から3時間程度かかります。

Q    検査前日や当日の食事・飲み物の制限はありますか?
A   がん細胞がおなかを減らした状態でないとFDGが取り込まれません。つまり、体内の糖分が高い状態では検査ができません。

【お飲物】 当日のみ制限があります。ただし、糖分含まないお飲物(水・お茶・白湯)はご自由にお取りいただけます。
【検査時間が午前の場合】 検査当日の朝食はお召し上がらないでください。検査前日の夕食は普通通りお召し上がり下さい。
【検査時間が午後の場合】 検査当日のお食事は検査時間の5時間前までに軽く(通常の半分程度)済ませてください。昼食は召し上がらないでください。

Q 糖尿病ですが、検査を受けられますか?

A 血糖が高いと検査できません。当日の血糖が安定している必要があります。検査当日の血糖値が高い場合は検査を中止することがあります。検査が行えても、正しい検査結果にならない場合がありますので、糖尿病の方は主治医の先生と相談してください。

Q    当日の内服薬は飲んで良いですか?
A    心臓病や高血圧等の内服薬は通常通り服用してください。

camera-based vitals

米Googleは2月4日(現地時間)、スマートフォンのカメラで心拍数と呼吸数を計測・記録する機能を3月に提供開始すると発表した。まずは「Pixel」シリーズで利用できるようになり、他のAndroid端末にも拡張していく予定だという。
心拍数計測には背面カメラを使う。30秒間指をカメラに当て、指先の色の変化を検知させることで測る。光センサーでの測定と思われ、AppleWatchと同様と思われる。ユニークなのは、呼吸数計測である。前面カメラに、胸から上が映るようにし、やはり30秒間普通に呼吸することで、微妙な動きを検知し、測るとのこと。画像認識で周期的な動きから自動計測するものと思われる。この手法は呼吸動態研究や睡眠時無呼吸評価などへ応用できるかもしれない。

第92回 キネマ旬報ベストテン

 日本映画ベスト・テン

    万引き家族(是枝裕和監督)
    菊とギロチン(瀬々敬久監督)
    きみの鳥はうたえる(三宅唱監督)
    寝ても覚めても(濱口竜介監督)
    孤狼の血(白石和彌監督)
    鈴木家の嘘(野尻克己監督)
    斬、(塚本晋也監督)
    友罪(瀬々敬久監督)
    日日是好日(大森立嗣監督)
    教誨師(佐向大監督) 

外国映画ベスト・テン

    スリー・ビルボード(マーティン・マクドナー監督)
    ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(スティーヴン・スピルバーグ監督)
    シェイプ・オブ・ウォーター(ギレルモ・デル・トロ監督)
    ファントム・スレッド(ポール・トーマス・アンダーソン監督)
    ボヘミアン・ラプソディ(ブライアン・シンガー監督)
    15時17分、パリ行き(クリント・イーストウッド監督)
    顔たち、ところどころ(アニエス・ヴァルダ監督、JR(英語版)監督)
    1987、ある闘いの真実 (チャン・ジュナン(朝鮮語版)監督)
    ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ(フレデリック・ワイズマン監督)
    判決、ふたつの希望(ジアド・ドゥエイリ監督)

2021年2月10日水曜日

第93回 キネマ旬報 ベストテン

第93回 キネマ旬報 ベストテン
日本映画ベスト・テン
    火口のふたり(荒井晴彦監督)
    半世界(阪本順治監督)
    宮本から君へ(真利子哲也監督)
    よこがお(深田晃司監督)
    蜜蜂と遠雷(石川慶監督)
    さよならくちびる(塩田明彦監督)
    ひとよ(白石和彌監督)
    愛がなんだ(今泉力哉監督)
    嵐電(鈴木卓爾監督)
    旅のおわり世界のはじまり(黒沢清監督)
外国映画ベスト・テン
    ジョーカー(トッド・フィリップス監督)
    ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(クエンティン・タランティーノ監督)
    アイリッシュマン(マーティン・スコセッシ監督)
    運び屋(クリント・イーストウッド監督)
    グリーンブック(ピーター・ファレリー監督)
  
  家族を想うとき(ケン・ローチ監督)
    COLD WAR あの歌、2つの心(パヴェウ・パヴリコフスキ監督)
    ROMA/ローマ (アルフォンソ・キュアロン監督)
    象は静かに座っている(中国語版)(フー・ボー(中国語版)監督)
    バーニング 劇場版(イ・チャンドン監督)

2021年2月8日月曜日

画質検討会

 2月1日、がん検診の研究事業に関する画質検討会が開催されました。リモートです。

コロナ禍の検診

 昨年の検診受診者は全国で軒並み減少したそうです。福島市の肺がん検診受診者は1割ほど少なかったとのこと。影響の大きかった検診では3割ほど減っていたとのことです。検診は定期的に受診することでその効果が発揮されます。今回、受診者が減少したことで、次年度の検診には精度の高いオプションを準備することで、受診者に対するコロナ禍の悪影響が払拭できるよう工夫したいと思います。

2021年2月7日日曜日

肺年齢とは?

肺年齢は、スパイロメータという呼吸機能検査で得られる、一秒量と年齢・性別から計算されます。パイプをくわえて、息を一気に吐く、あの検査です。

結果が、いろいろな数字で表示されますが、一般の方にとっては、肺活量ぐらいしか理解できないのではないでしょうか? しかし、呼吸器の機能で重要な数値は、肺活量よりも一秒でどれだけ吹き出せるかという、息を吐く力です。ロウソクを吹き消す力というとわかりやすいと思います。

一秒率という検査値ですが、このことが感覚的に分かりにくいため、「肺年齢」は呼吸機能検査の中の一秒率を実感として意識してもらうために工夫された表記方法です。この数値は簡単でインパクトがありますので、生活習慣の是正の必要があるのか? あるいは、以前と比べて良くなっているのか、悪くなっているのかを、直感的につたえることができます。

以下、一般社団法人日本呼吸器学会肺年齢普及齢推進事務局ホームページ記載内容より、構成しました。

肺年齢とは一秒間に吐ける息の量(一秒量)から、標準の方に比べて自分の呼吸機能がど の程度であるかを確認して頂くための目安です。 一秒量の標準値は、性、年齢、身長によ って異なり、20歳代をピークに加齢とともに減少します。 

肺年齢とは、実年齢との乖離から呼吸機能の異常を早い段階で認識してもらう概念です。

同性・同世代と比較して自分の呼吸機能がどの程度であるかを確認できます。 呼吸機能(一秒量)は、20歳前後をピークに加齢とともに低下します。肺年齢を知ることで肺の健康意識を高め、健康維持や禁煙指導、呼吸器疾患の早期発見・早期治療に活用いただけます。 

呼吸器疾患に対する意識を「年齢」という身近な指標を用いて高め、多くの方に肺の健康への理解と呼吸器疾患に対する予防と治療の重要性を認識していただくことが「肺年齢」普及の目的です。

肺年齢に応じて肺の状態を5つのグループに分類し、それぞれのグループに対する評価コメントを行うことにより、肺の健康状態に対する自覚を促し、呼吸器疾患(主にCOPD)の予防や早期治療に役立てるという考え方です。 決して肺「年齢」だけが一人歩きすることなく、評価コメントと一緒に理解することが大切です。

呼吸機能検査による「一秒量」と「一秒率」の測定値と「身長」を、一般社団法人日本呼吸器学会(JRS)肺生理専門委員会(2001)の「一秒量の標準回帰式(18~95歳)」に代入し、条件に応じて算出した「年齢」です。

上記の回帰式が18~95歳までを対象とした式であるため、この範囲を超える算出結果については「18歳未満」または「95歳以上」としています。

算出した肺年齢と共に、一秒量と一秒率から分類したグループに応じて定義した「評価コメント」と「詳細コメント」を表示し、肺年齢に対する理解と疾患リスクに関して注意を促します。

「一所懸命に漕(こ)いできた〜“歴史探偵”半藤一利の遺言〜」

ETV特集「一所懸命に漕(こ)いできた〜“歴史探偵”半藤一利の遺言〜」 作家の半藤一利さんが、2021年1月12日に亡くなりました。ETVで生前のインタビューなどをまとめた特集が放送されました。 東京都墨田区に生まれ、1945年(昭和20年)3月の東京大空襲では中川を漂流し、死にかける体験をします。進学した東京大学ではボート部で活躍したとのことです。昭和の軍人や官僚一人一人に取材して「日本のいちばん長い日」「昭和史」がベストセラーとなっりました。「日本のいちばん長い日」は岡本喜八監督によって映画化されていますが、圧巻でした。歴史にこそ現代を生きるヒントがあり、未来につながる道がある。番組では、ニコニコと軽妙な語り口で、自らの原点である東京大空襲の体験や司馬遼太郎との秘話を語っています。

勉強のための環境

自分への戒めとして書いています。学生の頃は試験のために、試験前は否が応でも勉強しました。前日の晩は猛烈にやりました。社会人になってからは、そういう環境がなくなりましたので、猛烈なトレーニングにはご無沙汰です。
それでも医師というのは幸せな職業だと思います。診療のために常に標準的な知識を得ていなければならないため、診療を続けながら予習も復習もします。これは自分を律するためにも、とても良いことだと思います。
試験前の猛烈な勉強に似た環境は学会発表です。発表日までに発表資料の作りこみと知識の吸収をしておかなければなりません。最近はPCでのプレゼンですので移動中の新幹線でも作りこんでいました。発表がなければ移動中にここまで勉強することはありませんから、学会をきっかけに随分勉強する機会をもらっていたことになります。このような環境に身を置くためには、自分で発表することが最適です。地域の研究会やwebの学会はエントリーしやすいので、なるべく演者として参加するようにしています。定期的に行っている検討会もプレゼンのよい機会です。昨年からのコロナ禍でリアル発表の機会がめっきり減ってしまったので、ちょっと頑張ってエントリーしています。最近、音声吹き込んで動画発表を行う形式が続き、久しぶりに締め切り間際に猛烈にやりました。

2021年2月6日土曜日

ウエスタンデジタル大容量デスクトップRAIDストレージ 20TB

一般に病院内の臨床画像データの保管はPACSというデータ保管装置で行っていますが、診断用画像のほかに計算用・立体画像などの作成用に詳細な画像データが発生します。これらは通常の診断画像の10倍から80倍のデータ量になります。通常の運用では装置内で上書きされ、消去されていきますが、当院では多くの多施設共同臨床研究に携わっているため、ほとんどのデータを保存しています。
市販の外部の保存用ハードディスクに書き出していますが、新病院に移転し超高精細CTが導入されてから、極端にデータ量が増えました。移転当時、外付けハードディスクとして、バッファロー BUFFALO HD-QL12TU3/R5J [USB3.0接続 外付けハードディスク RAID5機能搭載 4ドライブモデル ドライブステーション 12T]を使っていました。12TBで10万円弱ほどでした。年間10台ほど必要になります。およそ3年間、使っていましたが、今回、製造終了および販売終了となり、代替えのものを探していて、ウエスタンデジタル Western Digital WDBFBE0200JBK-JESN [大容量デスクトップRAIDストレージ 20TB]というものを見つけました。ウエスタンデジタルという会社は、Western Digital、G-TechnologyTM、SanDisk®、WD®の各ブランドで構成されているとのことです。SanDiskのメモリーカードには随分お世話になりました。
今回、驚いたのは、この20TBのハードディスクの価格です。20TBで7万円ほどでした。以前の8000円/Tから3500円/Tへほぼ半額になっています。思えば、CDROMチェンジャーなんて装置があった時代も経験しています。CDが250枚入ったデータ保存装置です。1枚700MBとして、175GB。当時、数百万円の値段だったと思います。3000万円/Tですよ。5G時代はデータ量の金額を躊躇する時代ではなさそうですね。

第94回キネマ旬報ベストテン

第94回キネマ旬報ベストテンが発表されました。
■日本映画ベスト・テン 第1位「スパイの妻 <劇場版>」 (監督:黒沢 清 配給:ビターズ・エンド)
■外国映画ベスト・テン 第1位「パラサイト 半地下の家族」(監督:ポン・ジュノ 配給:ビターズ・エンド)
お見事でした。

日本映画ベスト・テン
    スパイの妻〈劇場版〉(黒沢清監督)
    海辺の映画館―キネマの玉手箱(大林宣彦監督)
    朝が来る(河瀨直美監督)
    アンダードッグ(武正晴監督)
    本気のしるし〈劇場版〉(深田晃司監督)
    37セカンズ(HIKARI監督)
    罪の声(土井裕泰監督)
    喜劇 愛妻物語(足立紳監督)
    空に住む(青山真治監督)
    アルプススタンドのはしの方(城定秀夫監督)

外国映画ベスト・テン
    パラサイト 半地下の家族(ポン・ジュノ監督)
    はちどり(キム・ボラ(朝鮮語版)監督)
    燃ゆる女の肖像(セリーヌ・シアマ監督)
    ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(グレタ・ガーウィグ監督)
    異端の鳥(ヴァーツラフ・マルホウル(チェコ語版)監督)
    死霊魂(中国語版)(ワン・ビン監督)
    5位が同率のため該当なし
    フォードvsフェラーリ(ジェームズ・マンゴールド監督)
    ペイン・アンド・グローリー(ペドロ・アルモドバル監督)
    1917 命をかけた伝令(サム・メンデス監督)
    TENET テネット(クリストファー・ノーラン監督)

2021年2月5日金曜日

Life Wear

ユニクロの販促雑誌を眺めていたら、chicやpreppyといった言葉が使われていて、まるで70年代のivy、トラッドのカタログのようでした。過去にも、ユニクロはホールアースカタログ風のナンバリングしたアイテム解説記事や、昔の無印良品のようなパッキングを主体にした記事などがあり、印象に残っています。トラッドからアウトドア風のベーシックな衣類をこの金額で作れる時代になったことを驚きました。しかし、旧来のメーカにとっては脅威でしょうね。

2021年2月4日木曜日

重いデータを送る

最近、2つの学会で発表を予定していたため、音声付きのパワーポイントスライドを作成し、主催者側に送る手続きを行いました。最近の学会は、データの作成方法を懇切丁寧に案内してくれますので、サクサクと作成できました。昨年春のコロナ第一波の時は無我夢中で発表データ作成を行い、1時間の講演データを何度も何度も作り直しましたが、ずっと簡便な方法があったのですね。まさに、経験して学べました。

さて、データを作りながら、そのデータ量を見て、はたと考えました。出来上がっても、どうやって送ればいいんだ? 元データが50MBから150MB、動画データが150MBから450MBになっていました。片方はGメールに添付しましたらGドライブという設定になって取りあえず送ることができました。返信がなく不安でしたので、もう一方は主催者側に確認し『データ便』というサービスを使いました。こちらは、ただちに返信が来ました。Gドライブの方も事務局に連絡したら届いてることを確認できました。

便利になったものですね。

40 回 日本画像医学会 学術集会 ランチョンセミナー  

超高精細CT 4次元動態CTよる肺癌の画像診断

日時 2021 2 19 日 ( 12:00 13:00 会場 Web 開催

第28 回 日本CT検診学会学術集会 

超高精細CTによる最低線量撮影

日時 2021 2 21 日 (日から 会場 Web 開催

2021年2月3日水曜日

Apple Watchを利用した臨床研究

Apple Watchはたいへん便利な腕時計です。いわゆる、スマートウォッチと呼ばれる、スマートフォンと連動した機能を有しています。スマホの着信をApple Watchのバイブで知らせることができますので、非常に優秀なマナーモードと言えます。およそ2年使っていますが、メール着信がわかるのがとにかく便利です。最近はSpO2が計測できるものも登場しています。今後の開発には血糖値測定なども予定されているようです。健康管理機能はキャリブレーションされた医療側の業務用デバイスより、すでにインフラが整った汎用デバイスの側から普及していくものと思います。まさに隔世の思いです。

1月27日にAppleが公開した最新版のiOSとwatchOSでは、日本でもApple Watch Series 4、5、6のいずれかを所持していれば「心電図」がとれるようになりました。日本でもどこかで広域の臨床研究を行うだろうと思っていましたら、さっそく慶應義塾大学病院の陣崎教授ところで、Apple Watchを利用した臨床研究「Apple Watch Heart Study」を開始したというニュースが伝わってきました。研究方法の仕組みに興味がありますので、ぜひ参加してみたいと思います。

「温故知新」追記  goo辞書より

「故ふるきを温たずねて新あたらしきを知る」または「故ふるきを温あたためて新あたらしきを知る」と訓読する。出典『論語ろんご』為政いせい

 「温故知新」前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。古いものをたずね求めて新しい事柄を知る意から。

「温」はたずね求める意。一説に、冷たいものをあたため直し味わう意とも。1 あたたかい。2 あたたかさの度合い。温度。3 顔色や心がおだやかである。4 大切にする。5 おさらいをする。

「故」1 目的・目標を表す。ため。2 原因・理由を表す。ため。ゆえ。3 複合語の形で用いる。㋐血縁関係にあること。㋑そのものに本来備わっている性格・性質。本性。4 氏名・官職名などに付いて、その人がすでに死亡したことを表す。5 官位や地位を表す語に付いて、それがもとのものであることを表す。

つまり、この故事のニュアンスは「成り立ちや理由を大切にする」ということである。医学系で利用されている拠り所は、マニュアルやガイドラインですが、その成り立ちやエビデンスを知っておくことが重要です。個々の症例報告にも作為のない証拠が記載されていることがあり、症例報告や事例にあたることも有用だと思っています。