2015年7月29日水曜日

第10回 画像診断セミナー   造影剤の正しい知識

第10回 画像診断セミナー   造影剤の正しい知識
開催日時 平成27年6月29日 18:00~
会場   大原綜合病院 本院 5階レストラン  
レクチャー》 (各10分)
CT造影方法  大原綜合病院 画像診断センター 林下幸生・村松 駿 放射線技師 
看護師の役割  大原綜合病院 看護部 池田師長    
特別レクチャー》 (約30分)
造影剤副作用への対処  第一三共株式会社 成谷光造 主幹
最新の「ヨード造影剤副作用ハンドブック」を配布し、その内容について、わかりやすく説明していただきました。

本研究会は肺癌CT検診認定機構の単位認定研究会(筆頭演者7単位・出席5単位)・日本救急撮影技師認定機構の単位認定研究会(発表者2単位・講師5単位・受講者2単位)です

院内の安全管理研修もかねて行いました。当日は70余名の出席があり、みなさんが熱心に聴講していました。
成谷さんには、ハンドブックに沿って手際よく解説していただき、みんなで1冊 読了させていただきました。


2015年7月27日月曜日

仮想気管支鏡 BFnaviの論文が公表されました

 岐阜医療センターの浅野先生の論文 Virtual Bronchoscopic Navigation Improves the Diagnostic Yield of Radial-Endobronchial Ultrasound for Peripheral Pulmonary Lesions with Involved Bronchi on CT Intern Med 54: 1021-1025, 2015 が発行されました。

 CTブロンクスサイン陽性の肺結節に対する、prospectiveな無作為化比較試験で、navi群が有意に診断率を高めることが証明されました。












その陽性率は約95%であり、 坪井栄孝先生の末梢病巣擦過法の診断率 93%~96%に到達する数字です。当時、たくさんの追試が行われましたが、坪井先生のoriginalの診断率を超える報告はありませんでした。その原因は、坪井先生の卓越した技術によるものと言われていました。
今回の論文の診断率は、BFnaviを使うことで、(卓越した技術者でなくとも)坪井先生に近い到達率が望めるということが言える、素晴らしい数字だと思いました。
そういう意味でも、感無量の論文です。

2015年7月25日土曜日

診断参考レベルについて

 近年、医療分野における放射線の利用が急速に拡大し、これにともなって医療で受ける放射線被ばくによる影響への不安も広がっています。これに対して国際機関や団体が協力して、エビデンスベースの医療放射線防護の実現に向けた検討を行っています。こうした活動の母体として2010年、関連する学協会の協力のもとに、医療被ばく研究情報ネットワーク(Japan Network for Research and Informationon Medical Exposures: J-RIME)が発足しました。J-RIMEの活動目的は、放射線診療における被ばく線量・リスク評価など医療被ばくに関するデータを収集し、我が国の医療被ばくの実態把握を行うとともに、国際的な動向を踏まえて医療被ばくの適切な防護体制を国内に構築する点にあります。
 その対策の一つが、防護の最適化のための診断参考レベル(Diagnostic Reference Level; DRL)の策定です。わが国においては、2015年6月、初めての診断参考レベルが策定されました。

 診断参考レベルは線量限度ではありません。職業被曝の線量限度とは異なり、DRLは個々の患者の被ばくを制限するものではありません。したがって、臨床的な必要性があれば超過してもよく、また、優れた診療と劣った診療の境界でもありません。被ばくを低減しすぎて必要とされる診断情報が得られなければ、かえって無駄な被ばくとなります。したがって、DRLの目的は、診断のための最適化であって、線量低減ではないのです。
 DRLは、異常に高い線量を用いている施設を特定し最適化のプロセスを推進するためのツールです。現場の医療機関における診断参考レベルの活用法としては、施設で用いている典型的な線量を集計し、DRLと比較することで撮影条件の見直しのきっかけとすることです。DRLを超えている場合、臨床的に正当な理由がない限り、線量が最適化されているかどうかを判定するための見直しを行う必要があります。
 したがって、線量最適化の第一歩は自施設の線量を確認することです。
 大原綜合病院・大原医療センターの現在のCT撮影条件は概ねDRLを下回っていました。特に、医療センターの被ばく低減技術(AIDR3D)を用いた撮影ではDRLを大きく下回っていました。

2015年7月23日木曜日

国際放射線影響学会

 5月25日~29日 京都国際会議場で開催されたICRR2015へ参加しました。

シンポジウムで呼吸動態CTの話題提供。

ランチョンセミナーで震災後の放射線医療の混乱と線量低減CTについて話をさせていただきました。

「東日本大震災と低線量CTの役割」
放射能汚染への対応について、国内外の多くの大学・研究所をはじめとする多数の先生方から多大なるご支援をいただいていることを感謝します。


東日本大震災の後の放射線汚染の混乱を経験した。4年を経過してもなお、放射能汚染の不安を抱えて生活を送っている住民に対して、一放射線診断医が日々行ってきたことを振り返りながら、低線量CTへの期待を述べる。。

2011年3月11日。東日本沖で巨大地震が起きた。
巨大地震による津波により沿岸部は壊滅的な被害を受けた。
大原綜合病院では、200名あまりの入院患者を近くの小学校の校庭に避難させ、余震が収まるのを待った。
その後、福島県では沿岸部の原子力発電所が被災し、原子炉が制御不能となったことが明らかとなった。
放射能汚染が拡散していたが、被災直後は住民にも医療機関にも正しい情報が伝えられなかった。
「汚染はない」「安全である」という公表が繰り返されていたが、当時、勤務していた仙台市の施設では福島県からの汚染制御に躍起になっており、汚染程度の差により差別が起こることを実感させられた。
一方で、福島市内の医療機関のほうが放射線に関する危機感は少ない印象であった。

4月に福島市に異動した。
原発から、およそ100kmはなれた福島市では外出制限や屋外での活動制限が行われていた。福島県のTVの気象情報では各地の放射線量が報告され、また、各地の風向きが報告された。公園には立ち入り禁止の表示がなされた。
福島市の多くの医療機関でfilmに点状の感光現象がみられ、汚染が広がっていることが実感させられた。

幸いにもインターネットが使えたので、まず、メールを使って地域医療機関の放射線部門の情報の共有を行った。
地元医師会とのつながりにつとめ、特に、各病院の被害状況と放射線値の測定値を共有した。
当時、当院ではサーベイメータも保有していなかったため、職員関係者のコネをたよりに、東京の大学研究室から放射線のサーベイメータを借り受け、職場の汚染を測定し、院内へ公表することから始めた。
屋外の放射線値は1時間当たり2μSv/h程度であったが、屋内ではおよそ0.2μSv/hであり、自分たち自身で測定することで自身と職員の安心に寄与できた。

放射線汚染の福島の医療への影響としては、集団検診の受診減少、小児科のCT検査数の減少などが確認できた。
総被曝量を自身で管理している検診受診者も見受けた。受診者アンケートでは、特に小児の検査を低線量で行うことを希望する回答が多かった。

2011年から当院で活用している逐次近似応用再構成AIDR3D(320列ADCTに搭載:東芝メディカルシステムス)は、胸部CTの被曝を1/2から1/4まで低減することが可能である。
当院での胸部CT・腹部CTの平均被曝線量は2011年から2015年と徐々に低下している。
また、肺癌術前検査などの特殊撮影においては、従来より精度の高い検査を低線量で行うことが可能となっている。
東芝メディカルシステムスはこの機能を、普及型CTから高機能CTまで、すべてのCT装置に標準搭載(ないし無償バージョンアップ)した。このことで、現在、国内で2000台を超える被曝低減CT装置が稼働している。
このことはわが国に付加された環境放射能汚染に対して、診断精度を落とすことなく医療被曝を低減させることで、国民総被曝量を低減させようとする前向きな積極的対応である。



原子力発電所事故は未だに終息していない。震災後も人口の流出が続いている。放射能汚染に対する危機管理不足・情報不足が住民の不安と不信の原因である。
このような状況での国民総被曝量低減への前向きな対策は、不安を抱える住民へのひとすじの光明であり、最近、新聞を騒がせている「東芝」の優れた社会貢献活動と高く評価されるべきと思う。

学会から提供された写真では、会議場庭園での舞妓さんの写真がたくさんありましたが、講演でめいっぱいでしたので、気が付きませんでした。

少なくとも講演会場では見かけませんでしたね。




2015年7月21日火曜日

平成27年度 登録医会総会

去る7月14日 ザ・セレクトン福島において、一般財団法人 大原綜合病院 登録医会総会を開催しました。
今回は、地域医療支援病院運営委員会に引き続いて行いました。
100名を超える登録医の先生方にご出席いただき、たいへん充実した時間を過ごすことができました。
私の記憶が正しければ、いままで参加した 各種の登録医会の中で最大の盛り上がりでした。
ご参会の先生方に改めて御礼を申し上げます。

2015年7月20日月曜日

第7回福島県肺癌研究会

7月11日(土) 郡山市 ホテルプリシードで開催された、表記、研究会に参加しました。今回から、福島医大 呼吸器内科の棟方教授に代わり、呼吸器外科の鈴木弘行教授が代表世話人をつとめられます。
今回は記念講演ということで、外科系特別講演が2題、行われました。

2015年7月19日日曜日

映画三昧の週末

ずーっと、土日に研究会や、そのための準備が続いていましたが、6月末の肺癌診断会と7月初旬の画像連携懇話会が終わりましたので、久しぶりに映画三昧の週末をすごしました。
ロマンポランスキーは高校生のころから大好きな監督の一人でしたので、その新作「毛皮のヴィーナス」から、旧作を一気に見ました。
以下、感想です。
毛皮のヴィーナス:監督の内面暴露でしょうか? バッカスの巫女。
おとなのけんか:小品ながら一気に見せます。大人の関係って、こんなもんでしょうね。
ナインスゲート:ローズマリーの赤ちゃんと同様のテーマ。ラストも同様。
テナント:反撥の焼き直し。前半の不安感は理解できますが、後半はおいてかれた気がします。
ローズマリーの赤ちゃん:世界平和よりも個人の平安。
フランティック:最も好きな映画です。学会講演の出張中に足元が崩れ去ったような前半の浮遊感・不安感。
他:反撥・袋小路・チャイナタウン・ゴーストライター・吸血鬼・オリバーツイスト・死と乙女。