2012年4月20日金曜日

福島県、SPEEDIデータ削除

東京電力福島第1原発からの放射性物質の拡散を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の試算結果が、地元自治体 に伝わらなかった問題で、福島県は20日「指揮命令系統が混乱し、組織内で適切な情報共有ができなかった。電子メールの受信容量を確保するためデータを削 除した」との検証結果を明らかにした。
 県によると、試算は昨年3月12日午後11時54分から16日午前9時45分までにメール86通を原子力安全技術センター(東京)から受信。USBメモリーなどで保管していたのは21通で、残り65通はデータを消去していた。
 原因は(1)県災害対策本部で電子メールの取り扱いが明確に定められていなかった(2)情報共有が徹底されていなかった(3)電子メールの受信容量を確保するため情報を削除した―としている。
 SPEEDIをめぐっては、福島県浪江町が「試算結果が伝わらなかったことで無用の被ばくを受けた」として、国や県に対する刑事告発を検討している。  福島民報 (2012年4月20日)

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