2011年8月19日金曜日

福島の小児被ばく線量:測定しても報告なし

国の原子力災害対策本部は17日、福島第1原発事故を受け、3月下旬に福島県の0~15歳の子ども約1100人に行った甲状腺被ばく検査について、各人に結果を伝える説明会を同県いわき市で開いた。これまでは基準値を超えたかどうかだけが伝えられていた。詳しい結果を知った住民からは、より詳細な調査を求める声が上がった。説明会には検査を受けた子どもや保護者約50人が参加、書面で結果が伝えられた。国の担当者が、原子力安全委員会が示した基準値の毎時0・2マイクロシーベルトを超える子どもがいなかったことや、放射性ヨウ素が甲状腺に与えるリスクを説明。参加したいわき市平の会社員(41)は、11歳の次男と9歳の長女の検査結果の説明を受け「2人とも屋内に避難させて同じように行動していたのに差が出たことが不安だ。詳細な調査をしてほしい」と話した。2011/08/17 21:05 【共同通信】
3月に行った検査結果を8月に通知するという異常なタイムラグです。さまざまな社会的影響をシムレーションした結果、夏休み終了のこの時期にということになったのでしょう。たいへん頭のいい人がどこか遠くで指示しているのだと思います。
国や県が、いくら小児の被曝が心配だなどと言っていても、検査結果を本人のために伝えるつもりはないようです。個人の健康診断結果ですら、まともに報告しないという異常な状態に陥っていることは明白でしょう。SPEEDIの予測値と同様に、今後の福島県民に対する健康調査も、地域や、まして個人を守ることなど想定していないのではないかと懸念されます。
この調査に関して、「県民の健康を見守る」という表現を用いていたメディアもありました。言い得て妙です。あくまでも「見守る」、決して「介入しない」というのが放影研の姿勢と聞いています。 測定はするけれども、報告義務はないという姿勢があるので、今回のようなタイムラグがあっても平気なのでしょう。
しかし、いわきで内部被曝しているのですから、福島市はさらに濃厚ではないかと心配です。

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