2019年5月22日水曜日

ジェイソン・ボーン

ボーンアイデンティティの第5作目。
クライマックスはラスベガスの世界最大の家電・IT見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」会場である。最新のIT機器を上手に利用しながら、敵の中心を目指していく、ボーンの即座の冷静な判断とスピーディな動きは健在である。
映画の制作会見で、「スノーデン後の世界」のボーンになると発表されたとおり、エドワード・スノーデンが暴露したアメリカ国家安全保障局 (NSA) および中央情報局 (CIA) の情報収集活動をモデルにした内容である。フェイスブックのCEO、ザッカーバーグの会見などは、現実を先取りしていたかもしれない。
2019年4月27日のNHK BS1スペシャル「個人情報が世界を変える」の内容の細部が酷似しており、この映画の内容が決して荒唐無稽ではないと、改めて実感させられた。思い返せば、ボーンシリーズの2作目・3作目ではCIAの情報検索が、すでに、防犯カメラや携帯・スマホ情報、そして電話の通信音声などに対して行われていた。
スノーデンは、2013年6月に複数の新聞社の取材やインタビューを受け、NSAによる国際的監視網を告発した。NSAの極秘ツール(バウンドレス・インフォーマント)を示し、クラッパー国家情報長官が議会公聴会で否定した3月に合衆国内で30億件/月、全世界で970億件/月のインターネットと電話回線の傍受が行なわれていたことを明らかにした。

0 件のコメント:

コメントを投稿