2017年7月6日木曜日

AMED 佐川班班会議 参加報告

今回,私は「AMED 佐川班運営委員会・全国連絡会議」に出席してきました. 
内容は、当院も参加研究施設になっている低線量CT肺がん検診のRCT(無作為化比較試験)研究についてです. 
本邦のがん死亡数のトップである肺がんは,海外の研究団体(NLST)から肺がん検診を適切に行えば死亡減少効果がある(20%程度)と報告されていますが,この研究の対象は喫煙者で,かつ,3年連続して検診を受けての報告ですので,非喫煙者に関する有効性の報告はほとんどないのが現状です.そこで,佐川班がRCTを実施し,有効性を検証すると共に不利益の程度を評価することを目的にこの研究が計画されました.
この研究会では主に運用側のワークフローの話が主体でしたが,私たち診療放射線技師が携わる役目としては,撮影プロトコールの見直しだと思いました.被ばく線量など規定があるものは存在しますが,細かい撮影プロトコル規定がないのが現状です.mAやX線管回転速度の設定,最新の技術である逐次近似応用再構成の設定などまだ改良できる箇所があると思います. 
日頃から最新の知識を学び,私自身が研究している低線量撮影プロトコルを早く完成させ,臨床にフィードバックし,現状より低被ばくでの撮影を患者さんに提供できるようにしたいと改めて感じた研究会でした. 
一般財団法人 大原記念財団 画像診断センター(大原医療センター) 診療放射線技師 村松 駿 )

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