過去に、第43回放送文化基金賞【番組部門】、平成29年日本民間放送連盟賞【エンターテインメント番組部門】の、いずれも優秀賞を受賞したシリーズの第3弾。
この番組のニュアンスをどこかで感じたことがあると思っていたら、伊丹十三版の「天皇の世紀」でした。「天皇の世紀」はエビデンスを基に科学的に淡々と語られます。不明な部分は複数の仮説を示し、また実際に歩き、船を漕いで経験して確かめようとする。
そして、作り手の思考や制作過程までもがドキュメンタリータッチで描かれました。
当時の事実を究明しようとする造り手たちの汗の匂いが、最近の歴史ドキュメンタリー番組には感じられません。「天皇の世紀」は軸足を勤王の志士たちに置いており、時代を変革するために散っていった若者たちに光を当てる姿勢が明確でした。最近の番組は、スマートすぎて、お決まりの識者たちの涼しい顔をした座談会ばかりで物足りません。
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