2022年5月21日土曜日

ミッシング

題:Missing 監督:コンスタンチンコスタガブラス 1982年製作/アメリカ
73年9月南米チリで起きたクーデターの最中に行方不明になったアメリカ青年の事件をモデルにした82年度カンヌ映画祭グランプリ受賞作品。
音楽はヴァンゲリス(今朝、訃報が伝えられました)。
20年ぶりに見ました。行方不明の息子を探しに、アメリカからチリを訪れる父親をジャック・レモンが演じています。同じコスタガブラス監督の「ミュージックボックス」の裏面のような家族テーマと「戒厳令」で描かれた南米での米国の工作活動をジワーッと描いています。死体安置所を探して歩く父親と嫁シシー・スペイセクの姿は、今、戦時下にあるウクライナを思わずにいられません。「戒厳令」のラストはアメリカの政治的強さを見せつけるかのような強烈にブラックなシーンでした。「ミッシング」のラストは、一市民が一国民が国に牙を剥く「権利」があることを訴えています。

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