ユンボギの日記
劇場公開日:1965年12月11日一人の貧しい韓国人少年の日常をスチール写真によって構成し、彼の詩をナレーションで綴った短編映画。
面白くない映画ではないが、これは一途にかなりの怒りを込めて作られた映画であることがわかる。
ドキュメンタリー映画のような様相を呈しているが、そこに作り手の意図がありありと反映されている。しかし見る人に喜びを与えるか、楽しみを与えるかと考えると、その時代の暑い息吹を感じる。しかし、現在では器用な人ならば今のスマホで簡単に作ってしまうだろう。今のスマホがあれば簡単に作れてしまうような自主映画的である。監督:大島渚。語り:小松方正。大島監督がTVの仕事で韓国に渡った際に撮影した写真を元としているという。新宿文化にて8日間一般公開された。
強く訴えたい内容があることは明確であるがこの映画が当時一般の配給映画館で上映されるにはあまりにも集客性がない内容と思われる。スチール写真とナレーションだけで訴える作り方は非常にシンプルにテーマを突きつけてくるがそのぶん遊びの部分が少なく、せっかちな後味である。非常にテーマが明確であり強い意志を持って作成されたことが分伝わってくる。当時大島渚たちがこのような訴えを目指していたものと思われる。このような内容がなかなか松竹など配給映画会社に理解されるとは思われない。配給されたとしても集客できるとも思えない。気持ちはつたわるのか、手段がこれで良いのか、この手法でこの後、忍者武芸帳が作られた。
1965年製作/25分/日本
監督 大島渚
原作 イ・ユンボギ
撮影 川又昂
音楽 内藤孝敏
語り 小松方正
1965年製作/25分/日本
監督 大島渚
原作 イ・ユンボギ
撮影 川又昂
音楽 内藤孝敏
語り 小松方正
0 件のコメント:
コメントを投稿