2022年10月19日水曜日

風よ あらしよ

伊藤野枝と大杉栄のドラマをNHKで放送していました。原作が村山由佳の小説ということでしたので早速読んでみました。650ページほどの程よい厚さの小説でした。ドラマはほぼ原作の流れで進んでいましたが、原作ではそれぞれの主要登場人物の生い立ちや背景を章立てで相応に描いており、それぞれの人物に深みがあります。映画の「華の乱」や「菊とギロチン」、「ラストエンペラー」などにつながる教養として興味深く読めました。
この時代は中学や高校の教科書では人名程度しか教わりませんでした。社会主義、共産主義、無政府主義などの思想が語られてはいますが、小説ではらいてうをプチブル主義に、大杉や野枝をゲバラや義賊のように描いています。特に大杉は何事にも「面白がっている」という記述があり、大杉が魅力的な革命の闘士として民衆の注目を浴びるようになっていたとすると、侵略戦争へ向かう軍や警察には目障りな存在だったのでしょう。
村木源二郎と魔子の件など、尾崎士郎の「人生劇場」のような趣でした。

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