10月の肺癌学会でVATSの術前画像診断について講演します。
マルチスライス CTにより薄切スライスを用いた等方性ボクセル画像を高速・広範囲に取得可能となった。造影剤注入時相を狙うことで、肺動脈や肺静脈を時間的に分離した撮影も容易に行え、反復撮影することで機能情報も取得できる。
現在、胸腔鏡下肺切除術の術前情報として、肺癌術前の1回の胸腹部造影CT検査の中で、①肺門部を中心とする血管・気管支解剖を4位相のdynamic 3DCTAにより作成、②呼吸下の連続撮影により病変の呼吸移動と肺野の動態を確認、③進展度診断のための胸腹部撮影を行っている。①ではtest bolus tracking注入法により、注入造影剤のfirst passを的確に捉えることができるため、従来の半分の造影剤量で動脈相・静脈相の分離撮影が可能となった。②では動体追跡技術により、癒着や浸潤の有無を確認でき、また、肺野動態の均一性を確認できるようになった。これらの豊富な情報を取得できていながら、再構成法の進歩により、撮影の総線量は、従来の胸腹部CTより低く設定できている。さらに、取得したデータから肺容積を計測するなど、計測技術・シミュレーション技術も進歩している。
当施設で行っている、320列面検出器CTを用いたこれらの画像診断と各種シミュレーション画像について紹介する。
2017年8月31日木曜日
2017年8月26日土曜日
2017年 大原看護学校 放射線科講義
例年通り、6月5日・12日に看護学校2年生への講義を行いました。
40名ほどの学生さんへ質問しながら授業を進めました。
毎年、初回の30分程は放射線に関する連想ゲームを行います。今年も、みなさん熱心に放射線から連想される言葉を挙げてくれました。
40名ほどの学生さんへ質問しながら授業を進めました。
毎年、初回の30分程は放射線に関する連想ゲームを行います。今年も、みなさん熱心に放射線から連想される言葉を挙げてくれました。
2017年8月23日水曜日
第21回青森CT・MRI診断・技術研究会 特別講演抄録
平成29年9月30日 土曜日 14:00-17:00 講演会場『青森県観光物産館アスパム』【開催形式】 一般演題5-6演題
教育講演(30分)
特別講演(50+10分) 16:00頃開始
【聴講対象】 青森県内放射線科医師・技師 約100名程度
講演会終了後、懇親会有り。
「CTの技術的進歩に伴う胸部臨床適応の変遷」
CTは、1980年代に連続回転,1990年にヘリカルスキャン と高速化が進み,ダイナミック撮影と3次元画像が一般臨床に普及 した。1998年にマルチスライス CTが製品化されると、高速撮像による広範囲撮影が普及した。 この間、胸部臨床においては、断層写真・ 気管支造影などの手技が消え去っていった。その後、多列化・ 撮影技術・後処理技術の進歩により、心臓CTなど全く新しい領域 への応用がなされている。現在、面検出器CTと超高精細CTが登 場し、さまざまな臨床領域への応用がなされている。 本講演では胸部臨床におけるCTの適応の変遷について自験例を中 心に供覧させていただく。
教育講演(30分)
特別講演(50+10分) 16:00頃開始
【聴講対象】 青森県内放射線科医師・技師 約100名程度
講演会終了後、懇親会有り。
「CTの技術的進歩に伴う胸部臨床適応の変遷」
CTは、1980年代に連続回転,1990年にヘリカルスキャン
特別講演にお招きいただきました。抄録のような内容で画像を主体にお話させていただくつもりでおります。
2017年8月21日月曜日
2017年8月19日土曜日
今年もやります! 第20回肺がん画像診断セミナー
第20回肺がん画像診断セミナー
今年も「寺子屋式」肺がん画像診断セミナーの開催が決定致しました。7回の読影演習と胸部CT・胸部写真の読影の基礎を徹底的にやります。また、3コマの教育講演も予定しております。
対象は内科医、外科医、放射線科医、技師、どなたでも歓迎です! 奮ってご参加ください。
■会期:2017年9月17日(日)~18日(祝)
■会場:新横浜プリンスホテル 4F
■テーマ:「一新!肺がん診断を習得する!」
今年も「寺子屋式」肺がん画像診断セミナーの開催が決定致しました。7回の読影演習と胸部CT・胸部写真の読影の基礎を徹底的にやります。また、3コマの教育講演も予定しております。
対象は内科医、外科医、放射線科医、技師、どなたでも歓迎です! 奮ってご参加ください。
■会期:2017年9月17日(日)~18日(祝)
■会場:新横浜プリンスホテル 4F
■テーマ:「一新!肺がん診断を習得する!」
2017年8月15日火曜日
2017年8月12日土曜日
2017年8月10日木曜日
第9回池添メモリアル胸部画像診断セミナー
第9回池添メモリアル胸部画像診断セミナーに参加しました。
会 期 2017年(平成29年)8月5日(土)
会 場 東京コンファレンスセンター・品川
胸部放射線画像の基本を1日、缶詰めになって勉強できました。
当番世話人 田中 伸幸(済生会山口総合病院 放射線科)
代表世話人 富山 憲幸(大阪大学大学院医学系研究科 放射線統合医学講座 放射線医学)
SessionⅠ 感染症の画像診断の基本 座長:栗原 泰之 (聖路加国際病院 放射線科)
1. 市中肺炎(抗酸菌症を含む) 演者:氏田万寿夫 (立川綜合病院 放射線診断科)
2. 日和見感染 演者:楊川 哲代 (がん・感染症センター都立駒込病院 放射線診療科 診断部)
SessionⅡ 胸部単純X線およびCT:読影の基本とピットフォール 座長:富山 憲幸 (大阪大学大学院医学系研究科 放射線統合医学講座 放射線医学)
3. 胸部単純X線写真 演者:髙橋 雅士 (友仁山崎病院)
4. 胸部CT 演者:野間 惠之 (天理よろづ相談所病院 放射線部 診断部門)
ランチョンセミナー 共催:バイエル薬品株式会社 座長:村田喜代史 (滋賀医科大学 放射線医学講座)
5.「肺野の血液量分布を見る」-病態との関連について- 演者:三浦 幸子 (奈良県立医科大学 放射線腫瘍医学講座)
SessionⅢ 肺癌画像診断の新展開 座長:坂井 修二 (東京女子医科大学 画像診断学・核医学講座)
6. 肺血管の3D解剖:縮小手術にむけて 演者:室田真希子 (香川大学医学部 放射線医学講座)
7. 肺結節の画像定量解析:悪性度および予後予測の現状と未来 演者:梁川 雅弘 (大阪大学大学院医学系研究科 放射線統合医学講座 放射線医学教室)
ティータイムセミナー 共催:第一三共株式会社 座長:村山 貞之 (琉球大学大学院医学研究科 放射線診断治療学講座)
8. 変わりつつある静脈血栓塞栓症の診断と治療 演者:孟 真 (国家公務員共済組合連合会 横浜南共済病院 心臓血管外科)
SessionⅣ 間質性肺炎の画像診断を会得する 座長:酒井 文和 (埼玉医科大学国際医療センター 画像診断科)
9. 間質性肺炎読影の基礎 演者:藤本 公則 (久留米大学医学部 放射線医学講座)
10. 特発性間質性肺炎の画像診断:主な疾患と合併症 演者:荒川 浩明 (獨協医科大学 放射線医学講座)
閉会の挨拶 次回当番世話人 薮内 英剛 (九州大学大学院医学研究院 保健学部門 医用量子線科学分野)
会 期 2017年(平成29年)8月5日(土)
会 場 東京コンファレンスセンター・品川
胸部放射線画像の基本を1日、缶詰めになって勉強できました。
当番世話人 田中 伸幸(済生会山口総合病院 放射線科)
代表世話人 富山 憲幸(大阪大学大学院医学系研究科 放射線統合医学講座 放射線医学)
SessionⅠ 感染症の画像診断の基本 座長:栗原 泰之 (聖路加国際病院 放射線科)
1. 市中肺炎(抗酸菌症を含む) 演者:氏田万寿夫 (立川綜合病院 放射線診断科)
2. 日和見感染 演者:楊川 哲代 (がん・感染症センター都立駒込病院 放射線診療科 診断部)
SessionⅡ 胸部単純X線およびCT:読影の基本とピットフォール 座長:富山 憲幸 (大阪大学大学院医学系研究科 放射線統合医学講座 放射線医学)
3. 胸部単純X線写真 演者:髙橋 雅士 (友仁山崎病院)
4. 胸部CT 演者:野間 惠之 (天理よろづ相談所病院 放射線部 診断部門)
ランチョンセミナー 共催:バイエル薬品株式会社 座長:村田喜代史 (滋賀医科大学 放射線医学講座)
5.「肺野の血液量分布を見る」-病態との関連について- 演者:三浦 幸子 (奈良県立医科大学 放射線腫瘍医学講座)
SessionⅢ 肺癌画像診断の新展開 座長:坂井 修二 (東京女子医科大学 画像診断学・核医学講座)
6. 肺血管の3D解剖:縮小手術にむけて 演者:室田真希子 (香川大学医学部 放射線医学講座)
7. 肺結節の画像定量解析:悪性度および予後予測の現状と未来 演者:梁川 雅弘 (大阪大学大学院医学系研究科 放射線統合医学講座 放射線医学教室)
ティータイムセミナー 共催:第一三共株式会社 座長:村山 貞之 (琉球大学大学院医学研究科 放射線診断治療学講座)
8. 変わりつつある静脈血栓塞栓症の診断と治療 演者:孟 真 (国家公務員共済組合連合会 横浜南共済病院 心臓血管外科)
SessionⅣ 間質性肺炎の画像診断を会得する 座長:酒井 文和 (埼玉医科大学国際医療センター 画像診断科)
9. 間質性肺炎読影の基礎 演者:藤本 公則 (久留米大学医学部 放射線医学講座)
10. 特発性間質性肺炎の画像診断:主な疾患と合併症 演者:荒川 浩明 (獨協医科大学 放射線医学講座)
閉会の挨拶 次回当番世話人 薮内 英剛 (九州大学大学院医学研究院 保健学部門 医用量子線科学分野)
2017年8月8日火曜日
Autopsy imaging(Ai)研修会参加報告
autopsy imaging(Ai)研修会参加報告
今回私は,H29年度. autopsy imaging(Ai)研修会に8月5日・6日と2日間に渡り参加してきました.
なぜ私がAiに興味をもち研修会に参加したかというと,今年3月に参加したECR2017がきっかけです.ヨーロッパでは,死亡時画像診断という意味は同じですが,Aiではなく,postmortem imagingと言われていました.学会の中で,3セッションも組まれるなど盛況あるセッションでありました.内容は「CTとMRIでどれだけ死因にせまれるか?」・「死後画像の経時的変化」などとても興味をそそられる内容でありました.そもそもなぜ,Aiの様な死亡者を対象とした検査で研究発表が良くできるなと思っていましたが,この研修会に参加してようやく謎が解けました.ECR開催国のオーストリアを始め,ヨーロッパのほとんどの国は死亡時には100%,CT撮影をする.また,遺体を保管できMRIなどを検査したりなど法医学分野の施設が充実しているみたいです.
この研修会ではAiにおける法令・倫理・病理学・救急医学・小児・医療事故・感染対策・死後変化・画像診断・CT及びMRIの検査技術を学びました.普段,私の施設のAi検査数は月に10件も施行しないですが,普段どういうシステムで検査をしに来て,どう様な法令が存在しているか恥ずかしながら知りませんでした.Ai検査をする一番の理由は「証拠保全」であることを学びました.第三者に追試ができない点で遺体解剖よりもAiは十分な証拠になる.放射線技師の役割は,死因を示唆できるような画像を提供するということです.普段の検査と大きく異なるのは,CTにおいては被ばくを無視できる点です.Ai検査の意味を理解し,検査だけではなく,死後画像の読影補助もできるよう,これから精進していきます.
一般財団法人大原記念財団付属大原医療センター 画像診断センター 村松 駿
今回私は,H29年度. autopsy imaging(Ai)研修会に8月5日・6日と2日間に渡り参加してきました.
なぜ私がAiに興味をもち研修会に参加したかというと,今年3月に参加したECR2017がきっかけです.ヨーロッパでは,死亡時画像診断という意味は同じですが,Aiではなく,postmortem imagingと言われていました.学会の中で,3セッションも組まれるなど盛況あるセッションでありました.内容は「CTとMRIでどれだけ死因にせまれるか?」・「死後画像の経時的変化」などとても興味をそそられる内容でありました.そもそもなぜ,Aiの様な死亡者を対象とした検査で研究発表が良くできるなと思っていましたが,この研修会に参加してようやく謎が解けました.ECR開催国のオーストリアを始め,ヨーロッパのほとんどの国は死亡時には100%,CT撮影をする.また,遺体を保管できMRIなどを検査したりなど法医学分野の施設が充実しているみたいです.
この研修会ではAiにおける法令・倫理・病理学・救急医学・小児・医療事故・感染対策・死後変化・画像診断・CT及びMRIの検査技術を学びました.普段,私の施設のAi検査数は月に10件も施行しないですが,普段どういうシステムで検査をしに来て,どう様な法令が存在しているか恥ずかしながら知りませんでした.Ai検査をする一番の理由は「証拠保全」であることを学びました.第三者に追試ができない点で遺体解剖よりもAiは十分な証拠になる.放射線技師の役割は,死因を示唆できるような画像を提供するということです.普段の検査と大きく異なるのは,CTにおいては被ばくを無視できる点です.Ai検査の意味を理解し,検査だけではなく,死後画像の読影補助もできるよう,これから精進していきます.
一般財団法人大原記念財団付属大原医療センター 画像診断センター 村松 駿
カメラ万年筆
フランスのヌーベルバーグ時代に提唱された映画理論。
当時、映画制作は多大な人手と資本とが必要であり、映像作家は巨大資本の意図に沿って映画を制作せざるを得なかった。しかし、手持ちカメラなどの手軽な道具の出現に伴って、ペンで文章を書くのと同じくらい、作家が道具や出資者の意向に制限されることなく、自己を自由に表現できるメディアになっていくだろうと予言したことによる。
現在は手持ちカメラどころかポケットに入る映像機器がきわめて安価に出回っている。
4Kビデオを撮影できるスマホを多くの人が持ち歩いている時代である。少なくとも費用面からの規制が撤廃されていることから、自由な表現が可能になった反面、玉石混交の雑多な情報が世界に流布している。画像・映像の真偽を判断する目とユーザの倫理感が受け手側に求められる時代になったともいえる。
当時、映画制作は多大な人手と資本とが必要であり、映像作家は巨大資本の意図に沿って映画を制作せざるを得なかった。しかし、手持ちカメラなどの手軽な道具の出現に伴って、ペンで文章を書くのと同じくらい、作家が道具や出資者の意向に制限されることなく、自己を自由に表現できるメディアになっていくだろうと予言したことによる。
現在は手持ちカメラどころかポケットに入る映像機器がきわめて安価に出回っている。
4Kビデオを撮影できるスマホを多くの人が持ち歩いている時代である。少なくとも費用面からの規制が撤廃されていることから、自由な表現が可能になった反面、玉石混交の雑多な情報が世界に流布している。画像・映像の真偽を判断する目とユーザの倫理感が受け手側に求められる時代になったともいえる。
2017年8月2日水曜日
第2回 MRI勉強会
さる6月30日(金)17時より、「MRIの基礎」というタイトルで勉強会を開催しました。フィリップスの中村さんからたいへんわかり易いレクチャーをしていただきました。この勉強会は月一回のペースで行っているMRI基礎講座の2回目です。
久しぶりに、スピンの話やk空間の話をお聞きでき、リフレッシュされました。
久しぶりに、スピンの話やk空間の話をお聞きでき、リフレッシュされました。
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