2017年8月8日火曜日

Autopsy imaging(Ai)研修会参加報告

autopsy imaging(Ai)研修会参加報告
 今回私は,H29年度. autopsy imaging(Ai)研修会に8月5日・6日と2日間に渡り参加してきました.
 なぜ私がAiに興味をもち研修会に参加したかというと,今年3月に参加したECR2017がきっかけです.ヨーロッパでは,死亡時画像診断という意味は同じですが,Aiではなく,postmortem imagingと言われていました.学会の中で,3セッションも組まれるなど盛況あるセッションでありました.内容は「CTとMRIでどれだけ死因にせまれるか?」・「死後画像の経時的変化」などとても興味をそそられる内容でありました.そもそもなぜ,Aiの様な死亡者を対象とした検査で研究発表が良くできるなと思っていましたが,この研修会に参加してようやく謎が解けました.ECR開催国のオーストリアを始め,ヨーロッパのほとんどの国は死亡時には100%,CT撮影をする.また,遺体を保管できMRIなどを検査したりなど法医学分野の施設が充実しているみたいです.
 この研修会ではAiにおける法令・倫理・病理学・救急医学・小児・医療事故・感染対策・死後変化・画像診断・CT及びMRIの検査技術を学びました.普段,私の施設のAi検査数は月に10件も施行しないですが,普段どういうシステムで検査をしに来て,どう様な法令が存在しているか恥ずかしながら知りませんでした.Ai検査をする一番の理由は「証拠保全」であることを学びました.第三者に追試ができない点で遺体解剖よりもAiは十分な証拠になる.放射線技師の役割は,死因を示唆できるような画像を提供するということです.普段の検査と大きく異なるのは,CTにおいては被ばくを無視できる点です.Ai検査の意味を理解し,検査だけではなく,死後画像の読影補助もできるよう,これから精進していきます.
一般財団法人大原記念財団付属大原医療センター 画像診断センター 村松 駿

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