2022年10月31日月曜日

KT

金大中事件を扱った意欲作。何度も見ているが面白い。
「工作」にも金大中が登場します。韓国の現代史の中のキーパーソンです。
映画の中で当時の映画館のシーンが有ります。脚本は荒井晴彦。上映されているのは「仁義なき戦い 広島死闘篇」「㊙色情メス市場」でした。

2022年10月30日日曜日

仮面ライダーブラックサン 学生紛争の残り火 ヘ・ン・シ・ンとヘンシン

TVシリーズ「仮面ライダーブラック 」の設定を元に作られたオリジナルストーリー。白石和彌監督。アマゾンプライムで全10話が配信されました。この週末に一気見しました。
これは凄い。仮面ライダー版の「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」・「われに撃つ用意あり READY TO SHOOT」です。
かなりダークなハードボイルドストーリーで、R18指定です。あまり強くない仮面ライダー、首や手足がちぎれ飛ぶなどの残虐シーン、裏切りが当たり前の群像劇、最終的なまとめ方が子供に適さないなどと判断されたのでしょう。
西島さんが南光太郎ですが1号ライダー、中村さんが秋月信彦ですが2号ライダーのイメージです。特に中村さんは一文字隼人の所作を上手く演じているように感じました。ビルゲニアの三浦さんの最初の登場シーンもまるで佐々木剛さんかと思いました。
昭和の等身大ヒーローものの到達点といえるような「仮面ライダーブラック 」は当時のライダー世代の大人たちの中でも話題になっていました。今回の「ブラックサン」は同時代を生きてきた者たちにとっての総括です。
強化人間生産のために行っていた日本陸軍の人体実験。「フランケンシュタイン対地底怪獣」ですね。1972年の「連合赤軍」「○○解放同盟」。女に翻弄され、安全保障の密約、あさま山荘での内ゲバでの自滅。そして現在は、一部の思想や宗教と政党の癒着、優生主義、差別・ヘイト思想などが混在する世界。その背後に暴力団などの組織犯罪やカルト集団・狡猾な政治家などが蠢いています。私欲が渦巻く群像劇は「孤老の血」などの白石監督にとってはお手の物でしょう。
学生紛争の残り火・赤と青の残り火がやがて大きく燃焼する。学生運動の敗残者たちが50年前の誇りをかけて戦う姿は「我に撃つ用意あり」。50年前を懐かしむ信彦は「止められるか俺たちを」のノスタルジックな時代感と完全に被ります。
怪人が普通に共存しているパラレルワールドの日本。上級怪人と下級怪人。着ぐるみ下級怪人のチープさ。スタジオや敷地内道路などで行われる戦いのチープさ。オリジナルの雰囲気が良く出せていると思います。特に第10話のオープニングはうまいですね。TVシリーズを経験した世代からのリスペクトと言わんばかりです。
これだけのことが起きても、どうせ社会は何も変わらないという設定も具体的に描かれており、石ノ森さんが描いたサイボーグ戦士や仮面ライダーの根本の思想を受ついでいます。そして、最後の答えの出し方は・・・「学生運動」の肯定です。「世界革命宣言」若松孝二監督へのリスペクトでしょう。50年間の自分たちの道のり「止められるか俺たちを」を肯定したかのような思いが込められています。
映画評論家への逆襲の中の「わかりやすいものを目指しながらも、ちょっとずつ何かを打ち込めるように仕掛けはできるだけしようと思う」という白石監督の言葉がしっくり来ました。
「ずいぶん老けたなあ」「何にも変わってねえな、人としてどうかと思うぜ」

2022年10月26日水曜日

「名優ポール・ニューマン特集 碧い瞳の反逆児」

最近、ポールニューマン映画の特集上映の新聞広告を目にしました。
10月21日より全国順次公開!名作&傑作の特集プログラム「テアトル・クラシックス」。待望の第ニ弾は「名優ポール・ニューマン特集 碧い瞳の反逆児」。
『熱いトタン屋根の猫』(59)『ハスラー』(61)『暴力脱獄』(67)『明日に向って撃て!』(69)の4作品です。「碧い瞳の反逆児」ってのは『暴力脱獄』のことでしょうね。当時、何の前情報もなく観た『暴力脱獄』で瞬殺でファンになりました。「意思の疎通が欠けてるね」なんてシーンに痺れました。懐かしくなって、DVDをまた見ています。
個人的には、『太陽の中の対決』『動く標的』『わが緑の大地』『スティング』『ハスラー2』なんかも好きでしたね。

2022年10月23日日曜日

「朝日教育会議」web3がもたらす社会変革

web3がもたらす社会変革
10月23日(日)14:00開始 東京・半蔵門ベルサール半蔵門 
講演者 伊藤穰一 千葉工業大学変革センター長 
基調講演 伊藤穰一千葉工業大学変革センター センター長
第2部 プレゼンテーションスプツニ子!氏 アーティスト/東京藝術大学デザイン科准教授
第3部 パネルディスカッション web3の展望について議論を深め、社会変革の可能性を探ります。 
伊藤穰一千葉工業大学変革センター センター長 
スプツニ子!アーティスト/東京藝術大学デザイン科准教授 
●コーディネーター小林哲朝日新聞科学みらい部部長代理
まったく新しい経済社会がすでに発生していることを分かりやすく解説していただきました。インターネットができた際に国を超えた交流社会ができたことを実感しましたが、現在の状況はそこに金銭価値とそれを保証する信頼性の仕組みが加わってきており、国や民族を超えた新たな集団や社会が成立しつつあると感じました。また、今の子供たちへのプログラム教育の重要性を教えていただきました。やってみることが大事です、子供と一緒に親も勉強するのがいいですね、とさらっと述べた伊藤教授の言葉が情報リテラシー教育の本質を衝いているように思いました。
こういう講演会を簡便に聴講できる環境になったこともまさにweb進化の恩恵だと思います。素晴らしいと思います。

2022年10月21日金曜日

日本語教室

日本語教室 (新潮新書) 単行本 – 2011/3/17 井上ひさし
言葉がどのようにして出来上がってゆくのか。歴史と地域によって形成される。特に話し言葉の美しさ。カタカナ語の利点と弊害、東北弁標準語説、日本語はなぜ駄洒落が多いのか…。母校・上智大学で行われた連続講義を再現した日本語解説。

2022年10月20日木曜日

東北へのまなざし1930-1945

東北へのまなざし1930-1945 2022年6月4日(土)〜7月10日(日)  福島県立美術館。
太平洋戦争へと傾斜していく1930年代は、一方で昭和モダンとよばれた都市文化が爛熟しました。写真を多用した新たな視覚文化や、インターナショナル・スタイル建築、シュルレアリスムなどの前衛絵画が台頭する一方で、地方には伝統的な工芸や生活が連綿と受け継がれていました。小さな日本の中に、革新と伝統、都会と地方といった両極が混在した時代だったのだと思います。 
特に、雪深い東北地方には古くからのしきたりや生活が残っていました。この頃、先端的な意識を持った人々が相前後して東北地方を訪れ、その土地の建築や人々の生活用品に注目し、これらを記録、蒐集、展示などを行いました。1933年に来日した建築家ブルーノ・タウト、1926年以降本格的に民藝運動を展開した柳宗悦、1940年に来日したシャルロット・ペリアンなどは、そうした人々の一例です。彼らの活動により、東北地方の生活と工芸品や住宅様式などが記録されました、
また、こけしや郷土玩具への関心も飛躍的に高まり、それらを収集、紹介した武井武雄、山内神斧らの活動もありました。さらに「考現学」の祖・今和次郎や『青森県画譜』を描いた弟の今純三、東北生活美術研究会を主導した吉井忠などの東北出身者たちも、故郷の人と暮らしの貴重な記録を残しています。 
この展覧会は、東北に向けられた彼らの「眼」を通して、当時、後進的な周縁と思われた東北地方の豊かな文化のありようを、展示しています。(福島県立美術館ホームページ文章より改変引用 )

2022年10月19日水曜日

風よ あらしよ

伊藤野枝と大杉栄のドラマをNHKで放送していました。原作が村山由佳の小説ということでしたので早速読んでみました。650ページほどの程よい厚さの小説でした。ドラマはほぼ原作の流れで進んでいましたが、原作ではそれぞれの主要登場人物の生い立ちや背景を章立てで相応に描いており、それぞれの人物に深みがあります。映画の「華の乱」や「菊とギロチン」、「ラストエンペラー」などにつながる教養として興味深く読めました。
この時代は中学や高校の教科書では人名程度しか教わりませんでした。社会主義、共産主義、無政府主義などの思想が語られてはいますが、小説ではらいてうをプチブル主義に、大杉や野枝をゲバラや義賊のように描いています。特に大杉は何事にも「面白がっている」という記述があり、大杉が魅力的な革命の闘士として民衆の注目を浴びるようになっていたとすると、侵略戦争へ向かう軍や警察には目障りな存在だったのでしょう。
村木源二郎と魔子の件など、尾崎士郎の「人生劇場」のような趣でした。

2022年10月17日月曜日

RSNA2022 演題アップロード完了しました

今年は2演題でしたので比較的余裕を持って準備できました。とはいっても、締め切りが19日ですので完了したのは5日前でした。
平日は、肺がん外来と健診予防センターの業務でほぼ余裕がなく、業務終了後に遠隔画像の読影を行い、日によっては18時から医師会で検診の読影会に参加します。この季節は超多忙ですが、今年は特に時間がありませんでした。平日夜は体力的に翌日がきついので、金曜の夜から日曜までに整理しました。
登録方法は年々スマートになっています。今年は出来上がったパワーポイントをただ放り込めばOKです。最初にサクッとアップロードしましたところ、
There was a problem converting your presentation. Staff are investigating the issue. You have submitted your powerpoint before the deadline. Our staff can solve most conversion issues. We will email you when your powerpoint is converted, or if we need some additional information. Some common causes of conversions issues include password protected files or corrupted files.
とメッセージが帰ってきましたので、なにかデータの条件を見落としたかと慌てましたが、スタッフがなんとかしてくれるとのことでした。
翌朝には変換が終了していましたが、ギリギリだと焦りますね。数日前で助かりました。
Your presentation has been converted successfully.
Please click HERE to preview your presentation.
Or copy and paste the link below into your browser window:
https://dps2022.rsna.org/admin.html
Please check your animations and videos (if any). If you have any concerns or issues with your presentation, please indicate which slide has the issue. Our team will work with you to address any issues. If you are satisfied with your presentation, please be sure to complete it.
内容は、超高精細CTを用いた肺葉切除後の残葉形態、肺野の血流評価の2つです。ぜひ閲覧していただければと思います。

2022年10月16日日曜日

朝日教育会議2022 vol.5 千葉工業大学『web3がもたらす社会変革』

元MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏の「教養としてのテクノロジー」を読んでいたら、たまたま朝日新聞で氏の講演会の広告が目に止まりました。
朝日教育会議2022 vol.5 千葉工業大学『web3がもたらす社会変革』
日時:10月23日(日) 開演14:00
早速、応募しましたところ、インターネットライブ配信での視聴に当選しました。

福島県臨床画像研究会

東北大学 常陸先生の骨軟部の特別講演でした。地元の会では、なかなかテーマに上がることが少ないため、とても新鮮でした。 

2022年10月15日土曜日

ザ・セル

胡蝶の夢。患者の夢の中に入っていって治療するという、クリストファー・ノーランのインセプションや夢枕獏のサイコダイバーシリーズを器用にまとめ上げたような小品。石岡瑛子の衣装が様式美に溢れ、神秘的で非現実的な夢の造形としてとても合っていたと思います。TV版のハンニバルの画像の作りはこの映画の影響を受けていたのではないでしょうか。
原題:The Cell 監督:ターセム 主演:ジェニファー・ロペス 2000年製作/109分/R15+/アメリカ。

2022年10月14日金曜日

ゴーストバスターズ アフターライフ

ゴーストバスターズ アフターライフ
懐かしい面々が同窓会的に登場する贅沢な続編でした。
ちょうど夏休みに子供が親の実家にお泊まりに行くようなお話です。子供の頃のワクワク感を思い出しました。
毎年、夏休みに父親に連れられて二本松の実家に墓参に行きました。途中、ボンネットバスに揺られ、バスを降りて山道を上り、カブトムシやクワガタを捕まえ、マムシに遭遇したりと、ちょっとした冒険でした。
映画は、理系の孫娘が故人となっている祖父の偉大さに触れるお話で、ジジイ世代から観るととても嬉しい展開でした。

2022年10月13日木曜日

ECR2023 演題登録

さて、RSNA2022のアップロード作業をしているほぼ同じ時期がECR2023の演題募集の締切です。 
春のRSNA、秋のECRの演題登録に毎年チャレンジしています。今年もRSNA2022でリジェクトされた演題を整理し直して、ECRにリベンジしています。
こういうスケジュールを自分に課していると、単調な生活の中の節目になります。自分の性格上、たぶん、こういう参加の仕方をしないと勉強をしなくなってしまうと思います。こういうデッドラインを利用して自己研鑽につなげようと思っています。

2022年10月12日水曜日

RSNA2022 データアップロード

RSNA2022の演題データのアップロード作業を行っています。今回は2演題ですのでバタバタせずに準備しています。登録時のデータのスライドを増やしていると、また面白い所見や傾向に気づきます。毎度のことながら、次のネタに思いを巡らせてしまい、こうなると作業が滞ってしまいます。

2022年10月11日火曜日

教育講演「泌尿生殖器2:子宮腫瘍の良悪の鑑別」

81回日本医学放射線学会総会(JRC2022
教育講演 6(領域講習:診断):4 14 日(木)14:2015:20301
「泌尿生殖器2:子宮腫瘍の良悪の鑑別」
座長:北井里実(がん研会有明病院)
REL6-1. 子宮体部腫瘍の画像診断:良悪の鑑別を中心に 蟹江悠一郎(岡山大病院)
REL6-2. 子宮腫瘍の良悪の鑑別:子宮頸部病変 齋田 司(筑波大)

2022年10月10日月曜日

ソール・ライター展

郡山市立美術館。土曜日の午前中に見に行きました。ニューヨークの風景を写した作品です。どこにでもありそうな街のシーンから、はっとさせるような構図や抽象画のような象徴を切り取っています。
館内の観客は数人ほどで非常にゆっくりと見れました。閑散とした美術展はとても贅沢です。コンタクトプリントやカラースライドのオートプロジェクタによる投影など写真の持つプレゼンテーション方法の多様性を見せてもらいました。

2022年10月9日日曜日

ハゲタカ NHKドラマ

先日、NHKドラマの再放送をイッキ見しました。今見ても、よくできたドラマだと思います。ストーリーはタイガーマスクなんですが、落ち着いたブルー基調の映像とディテイルの積み重ねが重厚です。映画版はゴジラ対キングギドラみたいなストーリですが、合わせてイッキ見してしまいました。

2022年10月7日金曜日

第 22 回県北MDCTカンファレンス

第 22 回県北MDCTカンファレンス
日 時:令和 4 年 10 月 15 日(土)14:00~17:00
場 所:福島学院大学 駅前キャンパス 2 階 教室2(E217) 福島市本町 2-10 (WEB 配信あり)
参加費:無料
司会 福島医科大学附属病院 深谷 岳史
製品紹介(14:00~14:10) 「非イオン性造影剤イオメロン」 エーザイ株式会社
1.県北地区の新装置紹介 (14:10~14:30) 座長 済生会福島総合病院 渡邉 暁
「Aquilion ONE / PRISM Edition」 枡記念病院 小濱 大
2.基礎講演(14:30~15:00)
「ノイズって何?」 公立藤田総合病院 樋口 拓也
3.実験企画 テーマ「雑音(ノイズ)の量と質」(15:10~16:10) 座長 枡記念病院 安部 努
1 FBP 編
撮影条件を変化させた場合のノイズ特性 医療生協わたり病院 岩崎 翼
設定条件による違い 大原綜合病院 千葉 洋史
2 Hybrid IR・DLR 編
同一 SD での Canon 製 Hybrid IR AIDR3D の評価と検討 福島赤十字病院 外山 歩
DLR のノイズ特性と当院での活用 福島医科大学附属病院 佐川 友哉
4.特別講演(16:30~17:00) 座長 公立藤田総合病院 浅野 佳寿雄
「 泌 尿 器 科 領 域 に お け る 画 像 診 断 」
公立藤田総合病院 村木 修先生 

2022年10月5日水曜日

地獄の警備員

松重豊さんのデビュー作あるいは出世作とのこと。エイリアンみたいな閉鎖施設内でのホラーもの。

2022年10月3日月曜日

2022年12月 画像診断の会・呼吸器疾患研究会

肺がん検診精度管理に向けたセミナーのご案内(『第55回 画像診断の会』)
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。日頃、検診事業に対し格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
標記の件につきまして、呼吸器画像診断のセミナー受講を案内させていただきます。本会を精度管理研修会として認定し、「受講証明書」を発行いたしますので、検診実施医療機関の先生方には受講いただきますようお願い致します。
開催方法
1) オンライン : Zoom 配信 配信会場 福島テルサ
2) サテライト会場 : 福島市保健福祉センター 4 階 第 1 保健指導室(定員 30 名、要事前申込)
共催 大原綜合病院 画像診断センター、NPO 福島画像診断支援センター、福島市医師会、エーザイ株式会社
2022125日 月曜日 1830分~1930

内容

胸部単純写真の再撮影事例 大原綜合病院 橋本浩二先生(技師)

胸部単純写真症例検討

 さくま内科クリニック 佐久間文隆先生

 上野寺内科クリニック 高瀬裕子先生

 わたり病院 佐藤 勝先生

総括と確認テスト 大原綜合病院 森谷浩史

2022年10月2日日曜日

薬剤性肺障害の画像診断~抗体薬物複合体の登場による変化~

薬剤性肺障害画像診断セミナー
薬剤性肺障害の画像診断~抗体薬物複合体の登場による変化~
がん研究会有明病院画像診断部の負門克典先生
2022年10月3日 19時から20時 ウェブ開催
感染から間質性肺炎まで幅広い内容をわかりやすく簡潔に教えていただきました。たいへん勉強になりました。

AIと診断

定量化できる診断学はすべてAIがやってくれることになるでしょう。だれでも、どこでも、標準的な診断を瞬時に享受する時代が遠からず来るでしょう。電卓がそろばんを駆逐したように、検索や統計はAIにとってはお手の物となるでしょう。AIを活用すれば、診断に関わる医療者を大いに減らせるでしょう。
人間は間違うがAIは間違わない。AIは得手不得手なく、瞬時に最適解を弾き出します。そして、再現性にも間違いがない。世界一流の診断を同時に世界中で受けることができるのです。全く同一の知を誰もが享受できることになるでしょう。しかもすべてのデータを学習しながら最適解を導き出す術を研ぎ澄ませていくでしょう。
課題は、形態や機能、語られる言語をどのように定量化するか? この点は、おそらく主要な要素の組み合わせ、しかも大雑把な定量化だけで多くの診断が可能になると思います。
そして定量化する際のインターフェースへの人の介在をどうするのか? AIがユビキタス状態になるまでのプロセスにおいては、診断医は「インターフェース」として必要とされるように思います。

2022年10月1日土曜日

「未来惑星ザルドス」

約50年ぶりの再公開が決定!

11月4日、ショーン・コネリー主演のSF映画「未来惑星ザルドス」が50年ぶりに再公開されるそうです。実は、先月、何気なく観たくなって書棚のDVDを探し出していたばかりでしたので、運命的なものを感じてしまいました。
「脱出」のジョン・ブアマンが監督した1974年製作の映画です。「脱出」も面白かったですね。非常にシンプルなストーリーで、日常生活から開放されようとしたレクレーションのちょっと裏側の出来事にゾッとさせられました。
「ザルドス」の舞台は人類が不老不死の社会を実現した2293年という完全な非日常です。特権階級の永遠人(エターナルズ)が住む外界から隔絶された透明ドーム(ボルテックス)。荒廃した外界に棲む獣人(ブルータルズ)。そして、その人口調整をするための撲滅戦士(エクスターミネーターズ)。空飛ぶ巨大神像ザルドスがそのすべてを支配する世界。ブアマン監督の創造した未来戯画が「2001年宇宙の旅」のジェフリー・アンスワース撮影により映像化されています
極めてインパクトのある空飛ぶ巨大神像の造形はカール・マルクスを模したとも言われていました。「赤死病の仮面」の城塞が映画のモチーフと思いますが、エクスターミネーターズによる集団的誘導など現在のコロナ禍での世界規模の混乱を予言していたようにも思えます。チラシの画像で見てもわかるように、映画館の大きなスクリーンにこそフィットする映画です。

ダブルフェイス

『ダブル・フェイス』、2017年映画。ハラハラ感のないスパイ物という印象でした。もしかするとスパイ物というジャンルに括れないのかもしれません。