2019年3月7日木曜日

若手技師の演題発表準備

いつも頑張っている若い技師の学会発表のスライドの添削を頼まれた。毎度のことながら2日前である。目的・方法・対象・結果・結論の流れがごちゃ混ぜになっている。そのかわり、メーカさんから貰った機器の説明スライドや操作法のスライドなどがごちゃごちゃと入り、ディスカッションと称して、ストーリーと無関係の資料が入っている。結論に至っては、それまで一言も触れていないような内容が堂々と結論に加えてある有様である。
そこで、まず、目的を明確に記載させ直した。そのうえで、目的達成のための方法と対象を記載し、それ以外はすべて削除。そのあとに、結果を記載。結果が最も大事なスライドであるので、結果1枚ごとに、説明すべき主題を明確にさせた。そうやって並べてみて、主題を明確にアピールするためのスライドデザインを考え直した。最後に、我々が行った検討のみを箇条書きにまとめて、結論に記載した。
全体を通してスライド記載のフォーマット、デザインの統一、英文のcheckを行った。
エントリーしていた3演題のうち1つは実験方法に誤りがあったようなので、いくら文章やグラフの見せ方で工夫しようとしても努力の範囲を超えているため、演題取り下げとさせた。
残り2演題を何とか完成させ、無事事前登録に間に合ったようである。

いつもながら、ハラハラドキドキ、ギリギリでやってます。結構大変な仕事なのですが、臨床病院でこのように学会にチャレンジしようという技師さんを指導できる経験技師はそう多くないので、できる限り協力しています。
こういう論理の組み立てを実践することで、論理的思考や企画力・説得する技術を学ぶチャンスになります。もちろんテーマは常に臨床に直結した内容にさせていますので、得られた結果が日常業務ですぐに役立ちます。
そして、何といっても、実は、こういうスライド添削は自分の勉強にもなり、思考をリフレッシュさせてもらっています。何回かメールのやり取りをしていると、スライドがきれいに整理できていきますので、自分の発表よりも大きな達成感があるものです。

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