2020年2月16日日曜日

昭和歌謡大全集

村上龍原作のおふざけ映画。永井豪や山上たつひこのナンセンスバイオレンス漫画のように、冗談がどんどんエスカレートしていきます。復讐の連鎖がテーマですが、破滅へ向かって暴走を始めた電子回路のように、反撃のたびに殺傷能力の高い道具へエスカレートするさまが、具体的にバカバカしく描かれます。「69」みたいな「なーんちゃって」で終わりそうな展開です。
原作の「昭和歌謡大全集」が1994年の作品です。本作のキャラクタたちが10年後、2005年の「半島を出よ」では日本の国難を救うという展開も驚きです。こういう特殊能力に長けた「いわゆるオタク」が現在はすごいパワーを発揮して社会を動かしているのでしょう。
「半島を出よ」は、前半が経済小説や戦争シミュレーション小説の様相ですので、後半の展開には驚かされます。
異種格闘技戦の2回戦目といったところでしょうか。

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