2025年6月14日土曜日

新版画 THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦 福島県立美術館

新版画 THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦 福島県立美術館
2025年3月22日(土)~5月25日(日)
 以下、webの紹介記事より、覚えのため引用
大正から昭和初期に、伝統的な木版画の技法で浮世絵に代わる新しい芸術を生み出そうとした動き、あるいはその作品を「新版画」といいます。江戸時代に流行した浮世絵は、明治末期には新たな印刷技術の普及とともに役目を終えました。しかしその後、技術を受け継いだ版元、彫師、摺師、そして画家が協業し、近代的な感覚を取り入れた芸術作品としての木版画、「新版画」の制作が始まりました。
この新版画を創始したのが、渡邊版画店(現在の渡邊木版美術画舗)の渡邊庄三郎(1885~1962)です。大正4年(1915)、来日中のオーストリア人画家フリッツ・カペラリに描かせた下絵を版画にしたことを皮切りに、渡邊のもとには橋口五葉や伊東深水、川瀬巴水、吉田博、エリザベス・キースなど新進気鋭の画家たちが集まりました。当時から欧米で販売を兼ねた展覧会を開催し、人気を広げていった新版画は、現在もなお国内外で愛好されています。
渡邊庄三郎は、17歳にして横浜にあった浮世絵商の輸出の出店に勤め、そこで出会った浮世絵の、とりわけバレンで摺る木版画特有の美しさに魅了されると、自ら版元となって独立し、浮世絵研究と販売を行うかたわら、来日した外国人画家の作品を版画化するなど新たな試みを行いました。
そうした経験をもとに、伊東深水や川瀬巴水など鏑木清方門下の新進気鋭の画家たちとともに、江戸時代に確立された絵師、彫師、摺師の協業体制を踏襲しつつも、高品質な材料を用いて、幾度も摺りを重ね、「ざら摺り」という手摺りならでは技法を取り入れた、それまでに無い「新版画」を創始して世に送りました。新版画は昭和の初めごろまで国内外で高い人気を誇り、近年再注目を集めています。
本展覧会では、渡邊木版美術画舗の全面的なご協力のもと、残存数が少ない貴重な初摺の渡邊版約180点をとおして、渡邊庄三郎の挑戦の軌跡をたどりながら、今なおモダンで瑞々しい新版画の魅力をご紹介いたします。

浮世絵から夢二、アンディウォーホルと、綺麗で新鮮 輪郭が明瞭なシンプルな様式美が版画の魅力でしょう。一つの版木の一つの領域は単一の均一な色 その明確さの美しさが基本だと思っていました。
しかし、そこにボケや滲みの技巧を加えて行く そんな工夫がたくさん展示されていて面白いと思いました。擦り方で別の作品になる、同じ版木で別の作品を作る、など版画の面白さでしょう。
浮世絵は江戸時代の日本のものという先入観があったので、サーフィン風景などは新鮮でした。

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