いとう せいこう (著), 荒井 修 (著)
扇子のセンス、職人の遊びとシャレ、荒井修、いとうせいこう、江戸の浅草の扇子職人の講義の記録。芸術家、アーティストであるが、職人でもある。江戸のデザイン、伝統に則って許される範囲での遊びを加える。そして、その中から時折はみ出す、このような遊びのセンスは知識と経験があるから可能である。わかっている人にわからせる、そういうプロの遊び心について書かれている。気づかない人には全く気づかないだろうが、こういう意味でこういうデザインにしたんだよ、ということが一つ一つのデザインの中に隠されている。何もない空間に美しさがある。部分を覗き見する。伝統的パタンを使う。芸術家が考える新しい表現の中には、このような伝統のルールの中での自由さ、あるいはその知識の豊富さ、そういったものが様々な形でチャレンジされてくるのでしょう。扇子という限られたサイズと機能を考慮した制約の上で粋と洒落を利かす、具体的な例もたくさん述べられており、大変面白い。
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