2021年5月3日月曜日

1分で大切なことを伝える技術

1分で大切なことを伝える技術 (PHP新書) (日本語) 新書 – 2009/1/15 齋藤 孝 (著) 
1分で伝える技術。要約して1分で伝えられる技術がいろいろな論理的思考に役立つ。
内容を分解し、構造化して、短く適切なフレーズで表すことが重要。すなわち、全体の構成が頭の中に浮かばなければ不可能。断片の知識だけではできない技術である。断片の知識だけで行っているプレゼンは聞いていて薄っぺらい。
コンセプトを1文で示せるとよい。コロナ禍で小池東京都知事の行った4字熟語形式の注意喚起のしかたは、よい事例だと思う。
デメリットの説明はリアル感を付加する。これがないと信用されない。
この方法をスライドプレゼンに応用できそうである。スライドで説明する場合は、スライド1枚で1フレーズを伝えるようにすると理解しやすいし、われわれの日常業務に直接応用できると思う。
以前から、3分間でプレゼンする研究会を行っているが、数枚で発表する演者から20枚以上使う演者までいる。もちろん、少ないほうが内容もまとまりがよく、聞いていて理解できる。全体の構成を考えて、そぎ落とす作業を行っているからである。 
【プレゼン】一文であらわすコンセプト、そしてデメリットの明示を忘れるな
啓蒙的コミュニケーションでは、①現状、②問題 課題、③結論:だからこうなんだ
と述べることで、話し手も聞き手も整理できると思う。 
「印象に残るフレーズ」・「ネガティブな情報」・「まとめ」があればよい。複数のスライドを用いる場合は、1枚ずつ「印象に残るフレーズ」があるとよい。
 この技術は、その他のコミュニケーションに応用できる。
【謝る】間違いの分岐点のみを抽出して説明せよ
【教える】覚えやすい、一語のフレーズを用意せよ
【質問する】相手の話の途中に質問をメモせよ
【相談する】相手と90度になるように座れ
【指示する】レシピのような「段取りシート」をつくれ
【初対面】テレビを話題にすると無難
【叱る】二時間叱っても無意味。「注意メモ」をつくれ
実際にこの1分間プレゼンを行ってみると、実はその準備がとても重要な時間であることに気づく。 概要をつかむことと、伝えたい内容を絞り込んでキーフレーズを決めることに費やする時間が理解を深める。

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