2012年2月29日水曜日

静岡の灰を拒絶する三重県

 東京電力福島第1原発事故の影響で、関東近県にある少なくとも14の自治体・事務組合が、放射能の不安を理由に最終処分業者から一般ごみの焼却灰 の埋め立てを拒否されていたことが、毎日新聞の全国調査で分かった。震災がれきの広域処理には最終処分場の確保も大きな課題だ。
調査は深刻な震災被害を受けた岩手、宮城、福島と、国にがれき受け入れを求められていない沖縄を除く43都道府県に対し1月下旬~2月上旬に実 施。少なくとも25府県が一般廃棄物の処理後に生じる焼却灰を他県に搬出し最終処分していた。さらに静岡、埼玉、千葉、栃木、群馬、茨城の計6県が焼却灰 の受け入れで「業者に制限を受けた」と答えた。
このうち千葉県は、国が定めた埋め立て基準1キロあたり8000ベクレルを上回る焼却灰が出て処分を断られたが、静岡県牧之原市と御前崎市の広域 施設組合は、最高で234ベクレル(11年9月現在)だったのに三重県の業者から「放射能汚染の可能性があり、静岡の灰を受け入れることに地元の了解が得 られない」と拒否されたという。
静岡県富士宮市は県外の業者から「震災がれきを受け入れたら、放射性物質濃度の基準を5000ベクレルから500ベクレルに厳しくする」と言われ たといい、須藤秀忠市長は「震災がれきを引き受けると、自分たちのごみすら行き場がなくなる」と懸念。震災がれき受け入れを自治体などに要請・検討してい ると回答した17都府県のうち、11府県が「最終処分場の確保が課題」と答えた。【まとめ・平林由梨】 毎日新聞 2012年2月26日 13時11分(最終更新 2月26日 17時25分)

福島で聞いていると、実に馬鹿げた騒ぎです。大気・水・食物・交通・人など、いずれ、まんべんなく拡散していきますので、今後、自分たちの足元を測定してみて大騒ぎという事態が頻発するでしょう。
国際的には非難されていますが、総理大臣が冷温停止と言っていますし、温度上昇した温度計はすべて故障だったとのことですので、 安全なのでしょう。
にも関わらず、汚染に濃度差があると、薄い方が濃い方を差別するのですね。国の安全宣言よりも、日本人の島国根性の方が勝っているようです。こういう「日本人ならではの汚い部分」を見事に露呈させたのは他ならぬ原発です。

第29回 画像診断の会

本院、旧デイケアセンターで開催。本院、
藤井技師から放射線被曝について、センター研修医 菊池先生から、脳のMRIのレクチャーを行いました。二人とも、きれいなスライドで、わかりやすく、まとめていました。
次回は第30回となります。6月25日の予定です。
アドバンストCT研究会終了後となりますので、ほっと一息ついている頃です。
 皆様に楽しんでいただけるよう企画を練りたいと思います。

福島市肺癌治療懇話会

2月25日 福島医大で開催されました。参加人数は限られていましたが、それぞれ詳細な報告が勉強になりました。

2012年2月28日火曜日

漢字の問題、仮受験票に正解

 
小樽商科大は25日、入試の2次試験の問題でミスがあったと発表した。
 大学によると、ミスがあったのは、前期日程の昼間コース2次試験の国語の問題。当日に受験票を忘れた志願者18人に発行した仮受験票に、漢字の問題の正解と同じ漢字が記されていたという。
 試験終了後、監督者から指摘があり判明した。この漢字の問題の配点は200点中2点。この問題については、受験した765人全員を正解とするという。 朝日新聞デジタル 2012年2月25日21時6分

 昔はこんな出題ミスは茶飯事だったように思います。

ACTive 新プロトコル

IRB承認され、ACTive の新しいプロトコルをスタートさせました。
技師さん方のご協力に感謝いたします。

2012年2月27日月曜日

ADCT研究会

2/14 ADCT研究会開催。
今後の実験について計画が議論されました。
私からはphyziodynamicの可能性と臨床検討課題について私見を述べさせていただきました。
次回は、3月23日、南東北320列ADCT研究会(福島テルサ)時に、一般演題として報告していただくことといたしました。多数のご参加をお待ちしております。

米美術館、福島だけ貸し出し拒否

 米国で活躍し、核の問題や戦争、貧困などをテーマにした作品を残した画家ベン・シャーンの国内巡回展のうち、6月から開催を予定する福島県立美術館(福 島市)に対し、米国の美術館7館が所蔵作品の貸し出しを拒否していたことがわかった。東京電力福島第一原発事故による放射能への不安などが理由だという。
 県立美術館はこれらを除いた国内の所蔵作品のみで展覧会を開催するが、同館は「シャーンは核の問題に関心があった画家だからこそ、今の福島でたくさんの作品を見てもらえないのは残念」と話す。
 シャーン(1898~1969年)はリトアニア生まれ。絵画のほか、写真や版画なども残した。県立美術館は、1954年の米国の水爆実験で漁船「第五福 竜丸」の乗組員が被曝(ひばく)した問題を題材にした「ラッキードラゴン」シリーズの一部を所蔵している。死の灰を浴びた男性が「私は被曝のために死にま した」と書いた紙を手に、ベッドに座る姿を描いた作品だ。 朝日新聞デジタル 2012年2月25日20時32分

2012年2月26日日曜日

基準値以下って何?

久しぶりにJAの直売所に行ったら、客がまったくいませんでした。いつも人が溢れていた直売所です。こんな姿を見たのは初めてです。現在の農産物に対する東京電力原発事故の影響をまざまざと実感させられました。
入り口には許可されたもののみ販売している云々の但し書き、個々の野菜には「基準値以下」という表示が記されていました。
しかし、例えば500Bq/Lという基準値以下である場合、0かもしれないし、499かもしれないわけです。飲食物の汚染の場合は体内蓄積をできるだけ減らしたいわけですから、消費者の健康を思えば数値を表示すべきです。しかし、数値を出せば、その数字のために購買が左右されます。
そういう訳で、「基準値以下」という言葉でひとくくりにする。結果として消費者は産地で判断することになるのではないでしょうか? 
「風評」は中途半端な情報開示によって作り出されているように思えます。
まず、行政(あるいは国と東電関係者)は数字の意味をきちんと説明すべきです。これでは放射能をまき散らされた地域の生産者や消費者に丸投げでしょう。
誠実な「信頼」を築くことが第一段階ではないでしょうか?

福島市予算案が過去最高 放射線対策で

福島市の瀬戸孝則市長は20日、3月1日開会予定の3月定例議会に提出する1299億2千万円の平成24年度一般会計当初予算など39議案を発表した。
一般会計当初予算案の総額は前年度比47・7%増で過去最高。
東京電力福島第一原発事故を受けた除染関係は、事業費408億1500万円を盛り込んだ。
平成24年度内に除染計画で予定している市内の住宅全11万戸の約4分の1に当たる2万5千戸を除染する。
大波・渡利地区に続き、中央、立子山、飯野、東部、清水、蓬莱、松川の各地区で空間放射線量が毎時2マイクロシーベルト以上の場所や標高の高い所を優先して実施する。
9月末までに市内に複数箇所の仮置き場を決定したい考えで、場所が決まり次第、道路や側溝の除染にも乗り出す方針。
その他の当初予算案の主なものは、市所有のホールボディーカウンターによる内部被ばく検査などの健康管理費1億10万円、大原綜合病院の新築移転を支援する事業費4億1960万円、農産物・食品等放射性物質測定事業費506万円など。
2012年02月21日 10時11分配信 KFB福島放送


2012年2月25日土曜日

500台が放射線基準超える

 名古屋港管理組合は25日、同港から船積み予定の中古車を対象とした放射性物質検査で、昨年8月~今年1月、500台を超える車から、業界が設定した基準の毎時0・3マイクロシーベルト以上が検出され、荷主に返したことを明らかにした。
 国内外へ輸送される予定だった。同組合は、荷主に返した車のその後の流通状況を確認していない。
 同組合によると、東京電力福島第1原発事故を受け、日本港運協会と全国港湾労働組合連合会などが労働者の安全確保を目的に、0・3マイクロシーベルトなどの基準を設け、各地の港湾で昨年8月から線量測定が実施されている。  2012/02/25 18:22   【共同通信】
 0.3μSvを基準値に設定しているとのことですので、現在の福島県の汚染は門前でつき返される状態ということでしょう。 持ち込んだ業者は当然、入念な洗車をしていると思いますので、そう簡単には洗い落とせないのでしょう。除染などということは、本当に字面のようにできることなのでしょうか?

2012年2月22日水曜日

遠隔読影 雑誌記事

当院で行っている遠隔読影(ドクターネット)の活用法が雑誌Radfanに掲載されました。

2012年2月21日火曜日

日本画像医学学会

教育講演 胸部CTの基礎 を担当させていただいた。
30分にまとめるのは骨が折れましたが、過去のプレゼンテーション材料を整理すること自体が、自分の知識の整理になり、楽しい作業でした。
内容は以下の6項目に絞って話をしました。
胸部CTの基本
内容
1.技術的な基本知識
2.肺のCT解剖
3.造影
4.呼吸
5.経気道感染と腫瘍
6.結節
はじめに.  CT読影の前に理解しておくべきこと
 装置の能力:分解能の理解
 肺の既存構造の理解
 病態(病理・生理)の理解
 単純X線写真から概観を理解する・過去のX線写真から経過を理解する
 X線写真とCTとの対比・病理との対比
1.    技術的な基本知識
 スライス厚・再構成関数 アーチファクト MPR(多断面再構成) HRCT(高分解能CT)
 腹部縦隔関数 FC15  肺野関数 FC52 縦隔条件と肺野条件
 スライス厚  Partial volume 効果(厚みによる平均化) 薄いスライス厚は微細構造を描出できる  胸肋関節のpartial volume  無血管野と葉間胸膜
 HRCT 薄いスライス(2mm以下) 小さなFOV(拡大) 高周波強調関数(輪郭強調) 肺野の既存構造(小葉構造)の解析が可能 
 薄いスライス厚の利点
  細かな構造が描出される
  体軸方向の空間分解能が向上する
  Voxelが小さな立方体となる
  MPR・3次元画像へ利用:立体形状の把握
2.    肺のCT解剖
 3次元画像と胸部単純写真の対比 肺野の立体的広がりを読影する上での目印
 胸郭 胸腔  胸壁腫瘍 Extrapleural sign 胸壁構造の理解 肺癌胸壁浸潤
 肺葉・気道
 肺の機能  換気 ガス交換 循環
  血流:動脈 ⇒ 静脈
  気流:気管支 ⇔ 肺胞
  気道:外界へ開放
 下気道 Small airway 2mm以下 対流と拡散
 肺胞 拡散  じん肺
 血流 末梢まで流れる  粟粒結核 結核菌による敗血症
 HRCT(高分解能CT):小葉構造の認識 HRCTで描出される肺構造
  肺動脈・気管支は伴走する
  肺動脈・気管支は小葉中心へ入る
  肺静脈は末梢肺では小葉間を走行
3.    造影
 経静脈造影の方法と造影時相
 装置の撮影能力(時間)を勘案する必要あり 
 テスト注入のTDCを用いたシムレーション
 胸腔鏡下肺葉切除術前CTにおける診断項目
  T因子
   腫瘍の大きさ・存在部位
   腫瘍性状:スリガラス濃度と充実濃度・輪郭・虚脱・内部の気管支拡張・胸膜陥入など
   腫瘍の造影効果 胸膜との関係・呼吸移動
  N因子・M因子
  切除肺葉の評価 分葉不全 静脈走行 動脈走行
4.    呼吸
 呼気CT:air trappingを強調する
 呼吸CT:動きの評価(320列ADCT)
5.    経気道感染と腫瘍
 小葉構造を基本にした病巣の広がりの考え方
 経気道感染の場と起因菌
  大葉(肺胞性):肺炎球菌・クレブシェラ・レジオネラ
  小葉性・気管支:インフルエンザ桿菌・黄色ブドウ球菌・マイコプラズマ・緑膿菌
  肉芽形成:結核・NTM・クリプトコッカス
 小葉構造を破壊する病変 / 経気道性に波及する病変
 adenocarcinoma
  複数の動脈・気管支の関与 肺静脈の関与 胸膜陥入 輪郭不整 内部高濃度 スリガラス濃度の輪郭明瞭 外方へ突出する形状
 中枢気道病変による末梢の変化 気道内腫瘍 末梢肺虚脱 粘液栓
6.    結節  含気を有する結節影の鑑別
 スリガラス濃度とは
  肺野濃度と水濃度の間の濃度
  病変内に微細な空気が残存した状態
  陰影内に充実濃度(血管)が透見できる
 肺腺癌のスリガラス濃度  緻密さ 均質性・濃度勾配 輪郭が明瞭か 輪郭形状(外方への突出があるか)

2日目のランチョンセミナーでは、逐次近似法を用いた低線量CTの話をさせていただいた。
zioさんにお願いしていた新しい画像処理が直前に出来上がっていたので前日夜にプレゼンのストーリーを組み直しました。


2012年2月19日日曜日

パソコンと地域のきずな

富岡町は平成24年度に、双方向通信機能を持つタッチパネル式パソコン7200台を導入し、県内外に避難している町民に希望に応じて世帯ごとに貸し出す。
町の行政情報を提供しながら町民の生の声を聴き町政に反映する。
東京電力福島第一原発事故により県内外に避難している全町民約1万6000人と古里を結び付ける強い絆としたい方針だ。
町は3月定例議会に提案する23年度一般会計補正予算に導入経費など3〜4億円を計上する。
国の第3次補正予算を財源に充てる。
行政情報や各種の行事案内をはじめ、今年度内の放送開始に向け総務省東北総合通信局に申請中の臨時災害FM放送を聴けるようにする。
住民の避難先などの個人情報も同意が得られれば提供、散り散りになった住民同士が連絡できるように努める。
町担当者は「必要最小限の機能で使いやすいものにしたい。
新年度の早い時期の運用を目指す」と話している。
2012年02月16日 11時15分配信 KFB福島放送

富岡町が3-4億円をパソコン購入に充てるということです。広域に避難している町民が使える仕様ですから、当然通信費込みでしょう。
インターネットは個人と世界を結ぶ仕組みとして爆発的に広がりました。クラウドと表現されるような、個人が意識する必要のない環境としてインフラがどんどん進化しています。
富岡町が行う試みは、グローバルに結びつたインターネットの機能を、震災前の地域コミュニティの維持のために使おうという目論見です。
しかし、現在、パソコンやスマホを保有している人たちは、すでにネットに自由にアクセスしているでしょうし、今後、新たに配布される人たちは、まず情報への自由なアクセスを享受するでしょう。
町のきずなが維持できるかどうかは、町の作るコンテンツ次第ではないかと思います。そう考えるとインターネットの中でコンテンツで勝負するということは容易なことではないでしょう。
具体的内容はわかりませんが、莫大なお金を投入すべきはハードではなく、ソフトだと思いますし、フェイストゥフェイスが絆を維持するための基本的方法であることを忘れてはならないと思います。

2012年2月16日木曜日

肺癌検診精度管理委員会

木曜日、夜、市医師会にて表記委員会に参加いたしました。次年度検診の実施方法などについて話し合われました。

2012年2月15日水曜日

MRIバージョンアップ

本院のMRI Philips Interaをバージョンアップしました。Achiva相当の機能向上があり、さまざまのコイルとオプション機能が追加されました。
追加機能の説明会を複数回行っていますので、どうぞご参加ください。

2012年2月14日火曜日

肺野結節用CAD評価の打ち合わせ

日曜日、午後にXelis Lungの基礎的評価のための打ち合わせ会を行いました。使用しているアルゴリズムの確認など、たいへんためになりました。お休みのところお集まりいただきありがとうございました。

画像診断 読書会

 1月から2月の2か月間、臨床研修医が放射線科で研修しています。実戦のみですと、経験する症例が偏っていますので、広く万遍なく勉強できるように、読書会を行っています。
使用した書籍は「研修医が知らなくてはならない救急疾患のCT・MRI 雑誌 臨床画像 2011年10月増刊号」です。
毎日、数ページずつ音読して進めてきました。不明な内容については、その都度、別の文献をあたって確認しています。この確認作業には研修医の持っているiPad(WIFI接続)が大活躍しました。
先週末、読了しました。 200ページ強の厚さで約1か月半でした。

2012年2月13日月曜日

多施設共同研究打ち合わせ

ピアザ淡海にて土曜日早朝 7時20分から開催されました。スタートした新プロトコルの確認と、さらにULD-CTの検討が確認されました。

新幹線のスピード

廉価なメモリー型カーナビで新幹線の速度が測れるんですね。
景色と地図が連動するので、位置の把握にも使えます。

2012年2月12日日曜日

第4回呼吸機能イメージング研究会学術集会

第4回呼吸機能イメージング研究会学術集会(大津)に出席しました。
発表内容は以下の通り。

逐次近似法を用いた低線量CT(AIDR3D standard)の肺野画質の検討

目的)CT画像再構成に逐次近似法が応用されることで低被曝撮影が可能となっている。この技術は呼吸機能の可視化を目的とした反復CT撮影のための基盤技術となりうる思われる。そこで、肺野画質の評価を目的として検討した。
対象)胸部集団検診の要精検患者のうち肺癌検診判定基準 E1判定「肺癌の存在を否定し得ない」に準じた判定を受けた患者。連続した105症例(集積期間 20119月~1015日)。IRBの承認を受け、文書同意を取得。
撮影方法)Aquilion ONE(東芝メディカル)を使用。低被曝撮影(Wide volume scanvolume EC SD7.5 10mm水ファントム、撮影時にAIDR standardを適応、SDを担保し線量を75%低減)、従来法撮影(有所見部・陰影指摘部4cmを通常線量270mAvolume scan)を行った。
評価方法)
1.臨床運用上の許容性
2.体格、mAsDLP、線量低減効果、SD(下行大動脈)
3.画質評価:5mm厚画像・0.5mm厚画像について、放射線科専門医 2名により、肺野、気管支について、従来法と比較し、5段階判定(0,1,2,3,4:同等(0)、劣る(2)、診断上、支障をきたす可能性がある(4))を行った。
結果と考察)撮影・画像再構成・読影・患者への結果説明において運用上、支障なかった。5mm厚画像を用いたビューア読影では通常撮影と同等に診断可能であった。0.5mm厚画像においても、気管支・血管の描出は概ね良好であったが、低mAs時に肺野の不均一性・微細構造(点・線)のコントラスト低下を認める例があった。20mAs30mAs以上では画質は許容できると思われた。低mAs例については、1-2mm厚の加算やビューアでの強調・MPRが有効であった。

2012年2月8日水曜日

被曝の少ない新しいCT検査

2月4日午後1時より、初めての大原医療センター市民けんこう講座を行いました。

内容は、最近の放射線被曝に関連した医療放射線被曝の話題です。講義室がほぼ満席になり、ご聴講いただいた皆様に御礼申し上げます。

要旨
2011年3月の原子力発電所の事故以降、放射線被曝への社会的関心が高まっています。特に福島県においては「風評」では済まされない放射能汚染が住民に多大の不安を抱かせています。
現在、大原医療センターでは最先端の320列CTを用いた先端的画像診断と並行して、CT検査の被曝を減らす研究を行っています。
この技術は低線量時の画像ノイズを低減することで高画質を期待できる画期的な技術です。従来のCT検査と比較して大幅な線量低減が可能です。昨年9月から300名ほどの被験者がこの低線量CTをお受けになっており、1~2mSv、すなわち、従来の放射線量の1/2~1/4に線量が低減しています。
大原医療センターではこの低被曝技術を活用し、必要最小限の被曝でCT撮影を行う体制を整えています。
福島県北の方々の平均医療放射線被曝を減らすことで、東京電力原発事故により付加された過剰な環境放射線量を相殺するための行動が微力ながらもできるのではないかと考えています。
現在の東電の放射線汚染は高名な研究者たちが言うように「安心なレベル」かもしれませんが、放射線に不安を抱いている方々が大勢いることは紛れもない事実です。そのような不安を抱いている方々にこそ、320列CTの低線量技術を有効に利用していただきたいと思っています。

PhyZio

以前、お願いしていたPhyZioデータを見せていただきました。
絶句・・・。
いずれ、当たり前の技術になっていくのでしょうが、とにかく驚きました。
今後、講演会・学会などで呈示したいと思いますので、ぜひ、ご評価ください。

2012年2月7日火曜日

肝血流動態イメージ研究会

肝臓の微細構造と血流動態を追及する研究会です。
現在、動態が画像診断のトレンドになっています。肝臓はそのなかでも草分け的領域です。
解剖・病理の先生方のご講演が非常に新鮮でした。特に走査型電顕の画像は、ひょっとしたら現在の臨床画像の目標とできる程度に撮影技術は進歩しつつあるのではないだろうか? とも夢想させられました。
温故知新・基本にかえるということで、やはり病理の微小循環系統の知見と画像を照らし合わせる緻密な作業に迫力を感じました。
おそらく、肺においても、高分解能画像は相当細かな領域まで解剖構造を再現していると思われますので、その微細領域での血流が評価できれば面白いと思います。
土曜の夜は厚生病院の先生方と神戸元町中華街からメリケンパーク をぶらっとしました。
春節祭でした。

2012年2月6日月曜日

画像診断セミナーへのご参加ありがとうございました。

去る平成24年2月3日(金)18:45から行いました第2回 画像診断セミナーに多数ご参加いただきありがとうございました。
当初、大原医療センター 2F「講義室」で行う予定でしたが、参加予定が多かったため、地下の食堂で行いました。

内容は「頭部CT・MRI:どこに着目すればいいか」
《学術情報》 「メマリー錠の有用性について」 第一三共株式会社
【シンポジウム】
1.総論(大原綜合病院 画像診断センター 森谷浩史・菊池 佑先生)
2.MRIのアーチファクトに惑わされないように(大原綜合病院 画像診断センター 高橋良英技師)
3.神経内科医の読み方(大原綜合病院 神経内科 斎藤直史先生)
4.脳外科医の読み方(大原医療センター 脳神経外科 安齋高穂先生)
質疑なしでトータル1時間半ほどです。
熱心にご聴講いただきありがとうございました。
講師の先生方も、ご協力ありがとうございました。

キネ旬ベストテン

公私混同ブログの面目躍如ということで、ご容赦ください。
昨年の本邦公開映画のベストテンが発表になりました。
【2011年日本映画ベスト・テン】
    1位 一枚のハガキ
    2位 大鹿村騒動記
    3位 冷たい熱帯魚
    4位 まほろ駅前多田便利軒
    5位 八日目の蝉 (蝉の文字は旧字です)
    6位 サウダーヂ
    7位 東京公園
    7位 モテキ
    9位 マイ・バック・ページ
    10位 探偵はBARにいる
【2011年外国映画ベスト・テン】
    1位 ゴーストライター
    2位 ソーシャル・ネットワーク
    3位 英国王のスピーチ
    4位 無言歌
    5位 ブラック・スワン
    6位 マネーボール
    7位 トゥルー・グリット
    8位 ヒア アフター
    9位 灼熱の魂
    10位 家族の庭
新藤兼人とロマンポランスキーが一位ということで、なんだか、10年前か20年前のような気分です。20本のうち、まだ、よくよく見ていませんが、マイバックページの松山ケンイチはよかったと思います。うまいのか、大根なのかわからないのですが、ただ、あのころ、ああいう雰囲気の男は確かにいたと思います。社会やマスコミがああいう男を生み出すのだとも思います。

2012年2月5日日曜日

国立がん研究センター

久しぶりに国立がん研究センターへお邪魔しました。柿沼先生の実験に参加させていただき、最新の画像を見せていただきました。

帰りは有楽町まで歩きました。
銀座の歩行者天国も数年ぶりでした。

2012年2月2日木曜日

第2回 画像診断セミナー

明日、2月3日 大原医療センターにて、表記勉強会を開催いたします。内容は、脳の画像診断についてです。画像診断センター、神経内科、脳神経外科から、レクチャーをしていただきます。
多数のご参加をお待ちしております。

2012年2月1日水曜日

臨床研修プログラム説明会

1月28日に医学生向けの説明会を開催いたしました。たくさんの学生さんに参加していただきありがとうございました。
わたしは残念ながら研究会のため出張しており参加できませんでした。申し訳ありませんでした。

画像診断センター(放射線科)は積極的に臨床研修に参加しています。
希望があれば、既定のレクチャー以外でも 計画しますので、ぜひ、当院を臨床研修の場として利用してください。