1969年のB級映画がふんだんに登場。当時のファンにはたまらないスクラップブックのような映画です。登場する人物や場所・映画・音楽など、多くの引用と模倣によって作られており、膨大な引用文献のついた総説論文を読んでいるようです。現在のコンピュータ技術でこれらの引用から原本にハイパーリンクするような機能の付いたDVDやブルーレイを作ってもらいたいと思います。
金がふんだんに集まってくる映画界の世間知らずな映画スターたち、廃墟にたむろするヒッピーと呼ばれる若者たち、双方を行き来する、その中間的な人種の一つとしてのスタントマン。クライマックスの凄惨なシャロンテート事件へ刻々とストーリーが進んでいきますが、その中で飄々と動き回っている「異常なほど身体能力が優れている楽天家のブラッドピットと愛犬ブランディ」が楽しい。こいつはハリーキャラハンか?
スタントマンを主役に据えたバートレイノルズの映画があったことを思い出しました。CG全盛の現代では、このような体を張った映画作りはもはや伝説になっているのでしょう。
最後に流れる音楽は、「ポランスキーの吸血鬼」だったかな? と思いましたが、調べてみたら「ロイビーン」でした。なるほど。活動写真へのあこがれと西部劇の挽歌・決して色褪せることのない映画の中のヒロインを描いた映画です。
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