ジョニーデップ主演。抵抗する人々の姿を知らせるのがジャーナリストの本分。
構成はポール・ニューマンの弁護士モノの映画のよう。舐めていたら本気にさせられた。
「ミナマタを自分事に、原点に学ぶ 国内外の大学生、熊本でフィールドワーク 朝日新聞 20240912
水俣病の公式確認から68年たった今夏、国内外の大学生が、熊本県水俣市をフィールドワークで訪れた。学生たちは地域住民らと交流を重ねながら、公害の原点である水俣の過去や現在を学び、水俣の未来について自分事として考えた。
フィールドワークには、慶応大学とインドネシア、ベトナム、マレーシアなどの大学から13人が参加。課題解決のための国際感覚などを身につけるEBA(エビデンス・ベースド・アプローチ)プログラムの一環だ。
8月初めに現地入りした一行は、水俣病の被害者から通訳を介して話を聞いた。
「人々はなぜ水銀に汚染された魚を食べ続けたのですか?」。参加者からはそんな質問も出た。
「漁師は岸から離れたきれいな海で捕れた魚が、まさか汚染されているとは思わなかったのです」。漁業や農業の傍ら水俣病の語り部を務める杉本肇さん(63)が答えた。家族が水俣病による健康被害や差別によって味わった苦悩や地域の再生についても語った。
海外を含む大学生に語る意義について、杉本さんは「ほかの地域の人たちに水俣病の本質を知ってもらうことで、環境破壊がもたらす差別を含めた被害を防ぐ手立てになることを願っている」と話した。
一行は現地に4日間滞在し、地元高校生とのワークショップも開いた。
インドネシアから参加した学生は「ネットでミナマタを検索すると、悲惨な歴史しか出てこないが、このまちにはたくさんの可能性があることを知った」と言う。慶応大4年の川上義馬さんは「私たち若い世代は過去の間違いを学ぶことで同じ過ちを避けなければならない」と話す。
8月終わりに開かれたネットでの報告会には、すでに帰国した学生たちが本国から参加した。学生たちからは水俣再生のための様々なアイデアが示されるとともに、資料館に英語表記が少ないなど外国人受け入れのためのインフラ不足などが指摘された。
担当した植原啓介・慶応大教授は「現在の危機は、一国だけでは解決できない問題が多い。公害の原点を訪れることで、悲劇を繰り返さないために自分たちには何ができるかを考えるきっかけにしてほしい」と語る。 (編集委員・石井徹)」
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