2017年6月8日木曜日

2017年 肺癌検診読影研修会 読影実習の手引き

研修の目的
1.微妙な所見について読影会と同じ環境で体感する
2.骨除去画像・過去画像との差分(経時差分画像)を用いて読影することで、正常構造物がどのように投影されるかを体感する
*正答率の高さを競うことが目的ではありません
個人の判定結果は公表しません

呈示症例:発見肺癌の過去(1年以上前)の胸部写真36例
 当時、病変部を指摘されなかった胸部写真です
 すなわち、「異常なし」が相当数含まれます

2つのデータセットを読影して下さい A → D の順に読影してください
A. 単純写真+過去写真
D.単純写真+過去写真+BS(骨除去)+TS(経時差分)
 単純写真の裏にBS・TSが入っています(スクロールまたはサイドバーで操作できます)

骨除去画像について
骨の陰影・輪郭をコンピュータ処理で除去した画像
解剖構造を除去しているわけではなく、線状影や高濃度影を消去しているので、病変自体を消していることもあります

経時差分画像について
構造のズレを補正した後に、今回の画像から前回の画像を引き算した画像
変化した所見のみ表示(増えたもの:黒・減ったもの:白)
大きなズレや体位の違いがあると偽影となります

* いずれも一長一短ありますので、読影の参考にして下さい

判定方法(判定票記入法)
癌病変を疑う陰影を1カ所のみ図にスケッチして下さい
 (疑う陰影がなければ判定「1」として下さい)
 疑う陰影がある場合は確信度に応じて2~5と記入してください
1.病変はない
2.(病変はもしかしたらあるかもしれない)
3.病変はあるかもしれない(もしかしたら、ないかもしれない)
4.(病変はおそらくある)
5. 病変はある

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