2018年7月7日土曜日

第10回福島県肺癌研究会 平成30年7月7日 郡山市 発表抄録

超高精細CTによる末梢肺結節の到達気管支の検討
大原綜合病院 画像診断センター 森谷浩史 村松 駿 鈴木雅裕
【背景】人体型ファントム内におけるブタ伸展固定肺の気管支描出
•超高精細CT(UHRCT):Aquilion Precision helical scan S2またはS1 SHR 1024matrix
•従来型HRCT:Aquilion ONE 512matrix
•自作ブタ伸展固定肺
•人体型ファントム:Lungman+外装plate
評価気管支 1mm径気管支と0.5mm径気管支
気管支描出能 標準体型内の気管支描出能
【目的】末梢肺結節の到達気管支描出について超高精細CT(UHRCT)の能力を臨床評価する。
【使用装置】超高精細CT:Aquilion Precision。従来型HRCT:Aquilion ONE または Aquilion PRIME。
【撮影方法】
超高精細モード:SHR、slice厚:0.25mm、scan方法:helical、焦点サイズ:S2、matrix: 1024。
従来型HRCT:slice厚:0.25mm、scan方法:helical、焦点サイズ:S、matrix: 512。
【対象】平成30年1月~6月 原発性肺癌を疑う末梢肺野結節。
経過比較などで、超高精細CT(UHRCT)と従来型HRCT(CHRCT)とで撮影したもの。
16例/24結節 GGO 7 / Mixed 15 / Solid 2
平均径 13.1mm±6.1mm (6mm~30.5mm:中央値11mm)
【検討方法】
軸位断画像上で末梢肺結節への到達気管支を同定
視認可能な気管支次数を各画像で比較
CT bronchus sign
経気管支的誘導の一例 (70Y M) 到達気管支の存在を確認 気管支径・壁厚の精度向上
切除予定肺区域の表示と体積計測
【結果】超高分解能CTでは摘出肺で小葉細気管支(1mm径)および終末細気管支(細葉細気管支:0.5mm径)が明瞭に描出された。臨床例では従来型CTと比較して平均1.3次末梢まで描出された。結節まで連続して気管支を描出できる症例が25%から83%に増加した。
【まとめ】超高分解能CTは中枢気管支から小葉内細気管支まで連続して気道内腔を描画できる分解能を有する。小結節への関与気管支の有無の確認、および経気管支的誘導の確実性の向上に利用できる。
ご紹介・共同利用をお待ちしております。
Kirsten Boedeker, PhD, DABR Senior Manager, Quantitative Image Quality Toshiba Medical Systems Corporation
Aquilion Precision Ultra-High Resolution CT :Quantifying Diagnostic Image Quality
Toshiba Medical Systems Corporation 2017.

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