2013年3月31日日曜日

最新画像診断装置の経営的意義を問う

雑誌 新医療に拙文が掲載されました。
表題は特集記事の表題であり、拙文は、こんなにかっこいいタイトルではありません。
新医療 40巻4号 2013年4月号 38-41, 2013.

2013年3月30日土曜日

呼吸機能イメージング研究会

徳島大学 工学部 仁木教授の当番世話人で開催されました。過去の臨床系の大会長と比較して、工学系のセッションや演題が多く、とても新鮮でした。

当院からは、呼吸動態CTについての発表を行いました。
CT画像から肺野の局所の大きさの変化を計量する方法であり、変化の大きな部分は局所の換気の大きな部分であると形態的に診断できるのではないかと思っており、局所の肺機能解析への応用を考えています。

工学系の教育講演は、いままでブラックボックスだった3次元画像処理の仕組みについて、何となくわかったように感じさせられました。具体的技術の理解はわたしの能力の限界をはるかに超えていますが、計算方法の進化・改良をどのような考えで行っていくのかについては非常に参考になりました。

仁木教授の大会長講演は切除した肺の一部分を超高分解能CTで撮影し、その画像を解析したことについての発表でした。仁木教授の教室ではCT検診での結節検出技術、良悪性診断、解剖構造の自動抽出技術など、多くの業績があります。一般的な大会長講演では教室の研究の歴史的な内容が主体になるのですが、今回の大会長講演ではそれらに一切触れることなく、小さな肺の切除標本のCT画像についてのみ述べられました。それは、肉眼ルーペ像で見たようなCT画像の3次元データから、計算式で、小葉構造を分割したり、気道末梢の細葉中心をもとめるなど、きわめて精緻な肺の解剖が、計算によって解析できるという、感動的ともいえる講演でした。
それまでの検診や臨床画像の話題から離れ、ミクロの領域の、人体の構造(形態)を計算によって作り出すという、大げさに言えば、まさに「神への挑戦」につながるとも思える内容でした。
かつて手作業で行っていた解剖構造の認識を、自動化できるようなインテリジェンスを機械に与えることで、人間よりも精緻に、ミクロの領域においても実施できるという、まさに仁木教授の未来への姿勢の具現とも思えました。

2013年3月29日金曜日

CT検診研究会

会の設立の頃に参加したまま、10年以上ご無沙汰の会でした。今回は、当院でも、320列CTの被曝低減撮影が臨床でも問題なく運用できていますので、検診目的の撮影条件や運用方法を確認するために参加しました。
実感としては、当院で行っている超低線量撮影条件がそのまま検診CTとして適応可能と思われました。ただ、学会としては、施設ごとの撮影線量を標準化する試みを始めており、その試行施設としての手続きも必要かと思われます。
そのためには、CT検診認定技師が必要であり、みんなで協力してクリアしていきたいと思います。

検診CT画像を用いた各種定量化技術(骨粗鬆症など)も研究段階ではありますが、たいへん興味を持ちました。予防医学の観点からの胸部CT画像をなるべく多目的に利用しようということで、わたし自身も人間ドック画像へのサービスとして、脂肪面積・冠動脈石灰化・肺野結節影(肺癌や感染と判断できないような微小結節)・気腫変化・間質変化・骨梁濃度などが、加齢評価に関連して定量化できる所見と思っており、今後も検討を続けたいと思っています。

以上の評価を再現性を持って行うためにはコンピュータを用いた自動化技術が必要です。今回の研究会では新しい試みとして、各社のCADシステム(コンピュータ自動診断)を実際に操作できるワークショップが企画されました。わたしが今回この研究会に参加したのも、このワークショップに参加したかったからです。webでの登録オープンの日に、いち早く登録し、参加させていただきました。

大規模にCT検診を行う場合、コンピュータによる自動拾い上げと撮影技師による拾い上げが重要になります。CT検診認定技師制度ができて数年になりますので、当院でも認定を目指してがんばりたいと思います。

2013年3月28日木曜日

RSNA 2012

雑誌 INNERVISION 2013年2月号(28-2)。
RSNA2012特集に当院で行っているADCT研究会の集合写真を掲載させていただきました。p61-62。

2013年3月27日水曜日

私の遠隔読影サービス活用法

雑誌 Radfan vol.11 no.1 2013 34-36. に拙文が掲載されました。
ご興味のある方はご覧ください。

2013年3月26日火曜日

東北conference on contrast media 2013

3月23日、仙台市 江陽グランドホテル。
那須赤十字病院 水沼仁孝 先生。外傷パンスキャンがもたらしたもの。
熊本大学 山下康行 先生。腹部画像診断のEBM。

たいへん面白いお話でした。水沼先生の話は以前からお聞きしていましたが、緊急対応の撮影方法を決定しておき、とにかく短時間で対応するというコンセプトは現場の理にかなっています。
山下先生は、画像診断のEBMというとても骨の折れるお仕事をされ、本にまとめることができたと話されていました。ガイドラインはひとつひとつは当たり前のような内容でも、その裏付けとなったエビデンスがどの程度のものだったのかをおさらいしておくことは重要です。たいへんなご苦労であったと思います。

2013年3月25日月曜日

ECR 欧州放射線会議


ECRに出席してきました。
3月初旬のウィーンは思いの外、暖かい日に恵まれ、準備していた防寒衣類はスーツケースの半分を占めたままで、持ち帰ってきました。
ECRは10年ぶりの出席でしたが、ウィーンの町並みは10年前とほとんど変わらず、歴史と伝統を重んじる国であることを実感させられました。
会議はドナウ川を渡ったウィーン国際センターで行われました。地下鉄で行き来するたびに、プラーター遊園地の観覧車が目に入り、やはり、ウィーンというと映画「第三の男」を思い出してしまうのは年のせいでしょうか?
会議の内容としては、発表は「320列CTを用いた呼吸動態撮影」「胸腔鏡下肺葉切除の術前シムレーション画像としての3DCTA」の二つの電子ポスターを行いました。リアルなポスター展示と異なり、電子ポスターでは、会場内のどの場所で自分の演題がアクセスされているかもわからないため、もっぱら、他演題の閲覧を行っていました。

1.肺癌関連では、CAD(コンピュータを用いた異常影の検出)の演題のあつかいが大きい印象があり、今後の臨床研究・機器開発の方向と思われました。当院でも、転移性肺癌の検出にこの機能を用いた共同研究を実施中です。
2.MRI関連では、前立腺のセッションに参加しました。拡散強調画像のb値の話題が、現在ホットに議論されています。複数のb値が取得できる機種や、クルトーシスなどの新しい定量化の手法が一般臨床でも撮像可能になっていくものと思われます。体幹部MRIも3Tが当たり前の状況のようです。
3.教育関連では、学生・研修医対象の肺癌の画像診断のセッションに参加しました。参加者が手元のスイッチを操作することで、画面に正答率がグラフ化されるシステムであり、講師の質問呈示・スイッチ操作・回答の分布を表示・講師の解説という順番で進んでいきます。笑いを誘いながら進めていく非常にわかりやすい講義内容で、わが国の教育内容とまったく同じ雰囲気を感じましたが、途中で退席する聴講者が堂々と講師の目前を横切っていく姿は、わが国の雰囲気とは大分異なりました。
4.造影剤関連では、欧州は副作用のガイドラインを先駆的に作成し、わが国でも採用・参考にしています。その中で、オランダの事例は、ガイドラインに則って、リスクの最も低い造影剤以外を使用禁止とする、極めて強烈な対応をしています。その是非(エビデンスの裏取りも含め)は議論が必要でしょうが、エビデンスやガイドラインに対する姿勢として参考にしなければいけないと感じました。

オペラやホイリゲも堪能しました。小さな町ですので、どこへ行っても、学会関係者と出会い、個人的に交流できたことも貴重な経験です。年度末の多忙な時期に、このような機会をいただき、財団および病院関係各位に感謝申し上げます。