専門医更新の目的もあり久しぶりに気管支鏡セミナーを受講しました。基本的な手技の話・安全性のための局所麻酔の仕方・さらに呼吸器内科医が行う胸腔鏡・病理所見の読み方など、普段は読み飛ばしてしまうような教科書的な内容を丁寧に解説していただき大変リフレッシュされました。特に印象的だったのは、気管支鏡の肉眼所見の取り方です。内視鏡の基本はあくまでも肉眼的所見なのだと、いまさらながらに思い知らされました。所見を丁寧に拾い、その所見から病理学的なりたちを推定することが、やはり基本です。20数年前に気管支鏡の教科書を執筆された雨宮隆太先生が改めて新しい気管支鏡所見分類について病理所見を交えてお話になりました。所見と病理とを対比される基本的姿勢にまず心を打たれました。以前と比べると詳細に細分化された肉眼所見と病理学的所見の対応が整理されており、非常にわかりやすいレクチャーでした。また、いまだ、わからない部分や肉眼所見の限界については、若い医師たちへの将来の研究テーマとして提示され、その真摯な姿勢に感銘を受けました。
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