ポンジュノ監督の映画 2009年。
地味な人情ものかと思っていたら、いい意味で裏切られました。
きわめてシンプルなストーリーで、テンポが速く、引き込まれます。強要された自白により殺人の容疑者となっている息子の無実を証明するために奔走する母親。真実を知ることと息子を守ることとが乖離してゆくときに、躊躇なく息子を選ぶ母親。結果的に「母であることを証明」することになる。
「復讐」の危うさと愚かしさ、消し去りたい「記憶」と思い出したい「記憶」、今までも都合の悪い記憶を消し去って生きてきたし、これからもそうやって生き続ける。 中国産の漢方薬を国産(韓国産)と偽って売るなど、暗喩とブラックな笑いが随所に散りばめられ、後の「半地下」の雰囲気につながる映画でした。
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