2011年4月26日火曜日

今ごろになって放射線拡散予測情報?


内閣府原子力安全委員会は4月25日になって3月11日から4月25日までの1時間ごとの放射性物質の拡散予測とこれまでの積算放射線量を公表しました。すでに過ぎ去ってしまった「過去の1時間ごとの天気予報」を「いまごろ」公表しました。予測は本来、危機回避のために使うものですが、当時は公表せず、さんざん追及された挙句、今頃になって公表しました。避難区域の正当性を裏付け、住民の立ち退きを促す意図もあるのでしょう。放出当時こそ、このデータを活用して十分な安全地域への避難を指示すべきだったのではないでしょうか? 少なくとも原子力安全委員会は福島県の住民の健康を最優先にとは考えていないようです。
ホームページを見ると、いたるところに赤字で「※「SPEEDI」の運用は、文部科学省により原子力安全委員会事務局の執務室に派遣された(財)原子力安全技術センターのオペレーターによって行われている。」と記しています。責任の所在がどうあれ、データの信頼性がどうあれ、莫大な開発費をかけて準備されていた「拡散予測システム」の資料が私たち被害者の安全のためには利用されなかったというのは、まぎれもない事実です。
原子力安全委員会は次の5名から構成されています(同 ホームページより)。
班目 春樹 (専門:流体・熱工学) 1972.3. 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了 1995.4. 東京大学大学院工学系研究科教授
久木田 豊 (専門:原子力熱工学) 1975.3. 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了 1996.10. 名古屋大学大学院工学研究科教授
久住 静代 (専門:放射線影響学) 1972.3. 広島大学医学部医学科卒業  1996.4. (財)放射線影響協会放射線疫学調査センター審議役
小山田 修 (専門:原子炉構造工学) 1970.3. 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了  2007.10. (独)日本原子力研究開発機構原子力科学研究所所長
代谷 誠治 (専門:原子炉物理・原子炉工学) 1974.3. 京都大学大学院工学研究科博士課程単位取得退学  2003.4. 京都大学原子炉実験所長

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