今まで、AIは検診など迅速性を要求されない場面で、異常所見の検出を中心に検討・研究されてきましたが、このように、短期間で、できる限り多くの教師データをネットワークを介して集約し、方向性を明示できる「スピード」こそ、人知の及ばないAIの「集合知+統計解析の実践的活用事例」と感激しました。
Deep learning Enables Accurate
Diagnosis of Novel Coronavirus (COVID-19) with CT images.
Song Ying1,6#, Shuangjia
Zheng1#, Liang Li2#, Xiang Zhang3, Xiaodong
Zhang4, Ziwang
Huang1,5, Jianwen
Chen1, Huiying
Zhao3, Ruixuan
Wang5, Yutian
Chong4*, Jun Shen3*, Yunfei Zha2*, Yuedong
Yang1,5* - medRxiv,
2020.
バックグラウンド
新規コロナウイルス(COVID-19)は、最近、急性呼吸器症候群として出現しました。アウトブレイクは当初、中国の武漢で報告されましたが、その後世界中に広がりました。
COVID-19は世界中に急速に広がり続けているため、迅速な診断にはコンピューター断層撮影(CT)が本質的に重要になっています。したがって、臨床医がCT画像によってCOVID-19感染患者を特定するのを支援するために、正確なコンピューター支援方法を開発することが急務です。
材料および方法
中国の2つの省の病院からCOVID-19と診断された88人の患者、細菌性肺炎に感染した101人の患者、および比較とモデリングのために86人の健康な人の胸部CTスキャンを収集しました。収集されたデータセットに基づいて、深層学習ベースのCT診断システム(Deep Pneumonia)が開発され、COVID-19の患者が特定されました。
結果
実験結果は、我々のモデルが0.99の優れたAUCと0.93の想起(感度)を持つCOVID-19患者を他から正確に識別することができることを示しました。さらに、我々のモデルは、0.95のAUC、0.96の想起(感度)でCOVID-19感染患者と細菌性肺炎感染患者を識別することができました。さらに、我々のモデルは主な病変の特徴、特に医師の診断を支援するのに非常に役立つすりガラスの不透明度(GGO)を特定することができます。患者の診断は30秒で終了する可能性があり、Tianhe-2スーパーコンピューターの実装により、数千のタスクを同時に並列実行できます。オンラインサーバーは、http://biomed.nscc-gz.cn/server/Ncov2019からCT画像によるオンライン診断に利用できます。
結論
確立されたモデルは、ヒトサンプル中のCOVID-19の迅速かつ正確な同定を実現し、それにより患者の同定を可能にします。(機械翻訳です)
論文では、鑑別となる所見を明らかにしてはいません。かれらのサーバに画像をアップロードすることで解析結果が示されるシステムのようです。実際には鑑別までは難しいでしょうが、少なくとも、GGOを含む小病変の検出の信頼性は高いと想像できます。
わが国の臨床施設や研究施設内から中国のサーバへアクセスすることはハードルが高いので、AIが着目した具体的な鑑別点や画像のヒートマップなどを明らかにしてくれると国際的に臨床現場で有効活用されると思います。
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