2020年3月15日日曜日

論文:コンピュータ断層撮影中の乳房への放射線リスク予防に対するナノ複合シールドの効果の評価

コンピュータ断層撮影中の乳房への放射線リスク予防に対するナノ複合シールドの効果の評価
Assessment of the Effect of Nano Composite Shield on Radiation Risk Prevention to Breast During Computed Tomography.
Source: Iranian Journal of Radiology . Jan2020, Vol. 17 Issue 1, p1-7. 7p.

Author(s): Mehnati, Parinaz; Malekzadeh, Reza; Divband, Baharak; Sooteh, Mohammad Yousefi

X線CTによる乳腺被曝は特に若年女性の胸部撮影時の課題です。X線出力をコントロールする方法と物理的に遮蔽する方法とがありますが、この報告は遮蔽のための新しい素材の研究です。

背景:生物学的損傷を保護するための放射線シールドを作成する新しい方法としてナノマテリアルの応用が最近導入された。
目的:この研究の目的は、胸部CTスキャンでの乳房の保護に対するナノシールドの使用に関する有効性を評価することでした。

材料と方法:ビスマス酸化物ナノ粒子は、タブリーズ大学の化学実験室で調製および合成されました。ナノ粒子の特性を評価するために、特別なテストが使用されました。ナノ粒子はサイズは24 nmで、形状は球状でした。シリコンマトリックス内のナノ粒子の分布は、走査型電子顕微鏡エネルギー分散分光法(SEM-EDS)によって確認されました。次に、シリコンマトリックスをそれぞれ10%および15%の比率で含む厚さ0.5 mmおよび1 mmのナノ酸化ビスマスシールドを設計しました。胸部CTスキャンで皮膚および乳房に置いた熱ルミネセンス線量計(TLD)線量計によって線量測定されました。また、画質に対するシールドの影響を評価するために、画像の信号とノイズが取得されました。
結果:ナノビスマスシールドは、ビスマスナノ粒子比10%および15%(厚さ0.5 mm)により、皮膚の線量をそれぞれ9%および15%減少させました。また、シールドの厚さを1 mmに増やすことにより、それぞれ18%と24%減少しました。 CT画像の分析により、10%ビスマスシールドによりノイズが10%増加したことが示されました。
結論:ナノビスマス複合シールドは、乳房の大幅な線量低減を示します。これは、胸部CTスキャンによる乳がん予防に役割を果たす可能性があります。

0 件のコメント:

コメントを投稿