2020年3月31日火曜日

2020年(第43回)日本アカデミー賞

2020年(第43回)日本アカデミー賞。作品賞「新聞記者」。主演女優賞 韓国のシム・ウンギョン主演男優賞 松坂桃李。

2020年3月30日月曜日

芭蕉布

バショウ(芭蕉・学名:Musa basjoo)はバショウ科の多年草。英名をジャパニーズ・バナナと言う。高さは2~3mで更に1~1.5m・幅50cm程の大きな葉をつける。花や果実はバナナとよく似ている。熱帯を中心に分布しているが耐寒性に富み、関東地方以南では露地植えも可能である。
琉球諸島では、昔から芭蕉の繊維で芭蕉布を織り、衣料などに利用していた。沖縄県北部の大宜味村喜如嘉(おおぎみそんきじょか)では現在でも糸芭蕉から芭蕉布(ばしょうふ)を作っている。小刀を持ち、繊維を裂いて機結び(はたむすび)をして芭蕉布を織るための糸を作る。そのため布地のところどころに結び目ができる。
NHK日曜美術館2020年3月1日。

2020年の福島県臨床画像研究会の開催中止について

本年6月6日に開催を予定していた「福島県臨床画像研究会」は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、今年の開催を見合わせることになったと連絡がありました。来年開催時に、今年予定されていたプログラムを継続したいとのことです。

2020年3月29日日曜日

人工知能は、胸部CTでCOVID-19を市中肺炎と区別します

Artificial Intelligence Distinguishes COVID-19 from Community Acquired Pneumonia on Chest CT
Lin Li*1a,1b, Lixin Qin*2, Zeguo Xu1a, Youbing Yin3, Xin Wang3, Bin Kong3, Junjie Bai3, Yi Lu3, Zhenghan Fang3, Qi Song3, Kunlin Cao3, Daliang Liu4, Guisheng Wang5, Qizhong Xu6, Xisheng Fang1a, Shiqin Zhang1a, Juan Xia1a, Jun Xia*6
Radiology, 2020

背景:コロナウイルス病は2020年の初めから世界中に広がっています。胸部CTを使用したCOVID-19の自動かつ正確な検出を開発することが望まれます。
目的:胸部CTを使用してCOVID-19を検出し、そのパフォーマンスを評価するための完全自動フレームワークを開発する。
材料と方法:この回顧的および多施設共同研究では、深層学習モデルであるCOVID-19検出ニューラルネットワーク(COVNet)が開発され、COVID-19を検出するための胸部容積CT検査から視覚的特徴を抽出しました。 コミュニティ獲得肺炎(CAP)および他の非肺炎CT試験は、モデルの堅牢性をテストするために含まれていました。 データセットは、2016年8月から2020年2月の間に6つの病院から収集されました。診断パフォーマンスは、受信者動作特性曲線(AUC)の下の面積、感度、および特異度によって評価されました。

 結果:収集されたデータセットは、3,322人の患者からの4356件の胸部CT検査で構成されていました。 平均年齢は49±15歳で、女性より男性の方がわずかに多かった(1838対1484、p値= 0.29)。 独立したテストセットでCOVID-19を検出するための試験ごとの感度と特異度は、127のうち114(90%[95%CI:83%、94%])および307のうち294(96%[95%CI:93% 、98%])、それぞれ0.96のAUC(p値<0.001)。 独立したテストセットでCAPを検出するための試験ごとの感度と特異度は、それぞれ87%(175の152)と92%(239の259)で、AUCは0.95(95%CI:0.93、0.97)でした。
結論:ディープラーニングモデルはCOVID-19を正確に検出し、市中肺炎や他の疾患と区別することができます。

2020年3月27日金曜日

公益財団法人内視鏡医学研究振興財団「令和元年度顕彰・研究助成金贈呈式」

令和2年1月25日(土)、東京都のアーバンネット大手町ビルにあるLEVEL XXI東京會舘にて、公益財団法人内視鏡医学研究振興財団(以下、内視鏡財団)の令和最初となる「令和元年度顕彰・研究助成金贈呈式」が、関係者約100名のご参加を頂き開催されました。内視鏡財団は、医学の発展と人類福祉の向上を期待される研究に対する助成、及び長年に亘り内視鏡医学の進歩に貢献された先生方への顕彰を行っております。今年で38回目を迎えた贈呈式では、顕彰2件、研究助成40件、多施設研究助成3件(新規)の先生方が受賞されました。

たいへん名誉なことであり、関係の先生方に改めて御礼を申し上げます。
ご支援をいただいた研究テーマは、肺の確定診断技術の精度向上に関するものです。個々の患者さんへの診療の質の向上に繋がるよう進めてまいります。
民間病院でこのようなご支援をいただけることをたいへん嬉しく思います。地域医療に対する内視鏡財団の姿勢に頭が下がる思いです。本当にありがとうございました。

雨宮隆太 茨城県立中央病院・がんセンター 名誉センター長、雪谷大塚クリニック院長、大阪大学 呼吸器内科 三宅浩太郎先生との一コマです。( 公益財団法人内視鏡医学研究振興財団ホームページ掲載写真より)

2020年3月26日木曜日

COVID-19 Resources

北米放射線学会はホームページで新型コロナウイルス肺炎に関する学術情報提供サイトを解説しました。
Images, cases and global tracker では多数の画像を連続して見ることができます。


COVID-19 Resources
RSNA is committed to connecting radiologists and the radiology community to the most timely and useful COVID-19 information and resources. Bookmark this page to access the latest guidance, original research, image collection and more.
Check back frequently. This page will be updated on an ongoing basis.
Last updated: March 25, 2020

クルーズ船「Diamond Princess号」の新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)症例の胸部CT所見

Chest CT Findings in Cases from the Cruise Ship “Diamond Princess” with Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)
Shohei Inui, MD1, 2, *; Akira Fujikawa, MD, PhD1; Motoyuki Jitsu, MD1; Naoaki Kunishima, MD, PhD1; Sadahiro Watanabe, MD, PhD1; Yuhi Suzuki, MD1; Satoshi Umeda, MD1; Yasuhide Uwabe, MD, PhD3

Radiology: Cardiothoracic …, 2020

クルーズ船「Diamond Princess号」2019年コロナウイルス病(COVID-19)症例の胸部CT所見
目的:クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」の環境的に均一なコホートの
コロナウイルス病2019(COVID-19)胸部CT所見を評価すること。
材料と方法:この遡及的研究は、RT-PCRで確認されたCOVID-19の112例(平均年齢、62歳±16、範囲25-93)で構成されていました。 CT画像がレビューされ、各葉と肺全体のCT重症度スコアが計算されました。 CT所見は無症候性症例と症候性症例の間で比較されました。
結果:112例のうち、82例(73%)は無症候性で、そのうち44例(54%)がCTで肺混濁を有していました。他の30(27%)の症例は症候性であり、24(80%)は異常なCT所見を持っていました。

症状のある症例は、無症状の症例よりも頻繁に肺混濁および気道の異常を示しました[肺混濁; 24(80%)vs 44(54%)、気道異常; 15(50%)vs 15(18%)]。
無症候性の症例は、consolidationよりも多くのGGO(80%)を示しましたが、症候性の症例は、より頻繁にGGO(38%)よりもconsolidationを示した。 
CTの重症度スコアは、特に下葉で、症候性の症例の方が無症候性の症例よりも高い傾向がありました。[無症候性vs無症候性の場合;右下葉:2±1(0-4)vs 1±1(0-4);左下葉:2±1(0-3)vs 1±1(0-3);合計スコア:7±4(1-17)vs 4±2(1-11)]。
結論:この研究では、
無症状のCOVID-19の症例におけるCT変化の発生率が高いことが記録されました。症候性の症例と比較して、無症候性の症例では、CTでのconsolidationよりもGGOが多く、疾患の穏やかな拡大が見られました。

PCR陽性の無症状症例の半数が、すでにCT画像上の「特徴的な肺炎」を来しているということになります。この疾患の疫学的特徴に合致したデータと思われます。

2020年3月25日水曜日

定期検診受診しました

2020年2月26日。院内の健康予防センターで定期検診を受診しました。当院では毎年、夏期と当期に検診があります。冬期は、画像診断を含めたメニューで構成され、夏期は血液検査や視覚・聴覚検査などが含まれています。毎年、事前に何度かスケジュール案内が来ますので、忘れることなく、受診することができて、有難く思っています。

新型コロナウイルス肺炎(NCP)の特性と胸部コンピューター断層撮影(CT)画像の臨床的価値

The characteristics and clinical value of chest CT images of novel coronavirus pneumonia
X Zhao, B Liu, Y Yu, X Wang, Y Du, J Gu, X Wu - Clinical Radiology, 2020


目的:新型コロナウイルス肺炎(NCP)の特性と胸部コンピューター断層撮影(CT)画像の臨床的価値を調査すること。
材料と方法:NCPの80例の臨床データとCT画像を収集しました。患者の臨床症状と臨床検査結果を分析した。患者の胸部CT画像の各肺セグメントの病変を特徴付けました。病変は、長さと浸潤性(length and diffusivity)に従ってスコアリングされました。
結果:主な臨床症状は、発熱、乾性咳、疲労、小さな白い痰、または下痢でした。合計1,702スコアの病変が80人の患者の最初の胸部CT画像で見つかりました。病変は主に肺の胸膜下に存在していた(92.4%)。病変のほとんどはすりガラス状の混濁であり、その後の融合は範囲が広がり、主に胸膜下に広がる可能性があります。肺硬化は、すべての病変の44.1%を占めました。 80例のうち、76例(95%)は両側性肺疾患、4例(5%)の患者は片側性肺疾患、8例(10%)の患者には帯状陰影がありました。
結論:NCP患者の胸部CTは、肺の胸膜下に位置する両側性のすりガラス病変の発生と、進行性病変があり、移動性病変のない硬化をもたらす。胸水や縦隔リンパ節腫脹はまれです。患者は初期の核酸検査が陰性であっても肺に炎症性変化を起こす可能性があるため、疫学的および臨床検査と組み合わせた胸部CTは、疾患と治療効果を評価するための有用な検査です。
2020王立放射線専門医大学。 Elsevier Ltdによって発行されました。これは、CC BY-NC-NDライセンス(http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/)に基づくオープンアクセスの記事です。

2020年3月24日火曜日

COVID-19の拡散防止に役立つ科学雑誌の役割

編集者への手紙
放射線科医の支援:COVID-19の拡散防止に役立つ科学雑誌の役割
Letters to the Editor
Helping the Radiologist: The Role of Scientific Journals to Help Prevent the Spread of COVID-19
Xiaohu Li, MD, PhD, Yinfeng Qian, MD, PhD, Bin Liu, MD, Yongqiang Yu, MD, PhD

Radiology, 2020, radiol.2020200661-1.pdf

RSNAジャーナルの特別フォーカスセクションであるCOVID-19(2019 Novel Coronavirus)の研究について、David Bluemke博士と放射線編集委員会を称賛します
(https://pubs.rsna.org/2019-ncov)。
世界中の放射線科医と中国で、この新しい呼吸器疾患の発生について
の情報を知るのに役立ちます。このウェブサイトは、このアウトブレイクの拡散を防ぐために主要な出版物への無制限のアクセスを世界の放射線学会に提供する非常に貴重なリソースであることがわかりました。
2020年1月22日に、COVID-19の最初の患者が中国の安hu省で確認されました。その間、同僚と私は、この病気の画像診断と画像所見の範囲に焦点を合わせ始めました。 

1月31日に、レイら(1)は、放射線学におけるCOVID-19の両側性周辺すりガラス陰影(GGO)を報告しました。当院で確認された40例も、ほとんどの患者で同じCT所見を示しました。 GGOは患者の91%で両側性であり、後部肺の浸潤は85%であり、末梢病変は患者の86%で見られました。胸部CTでは、患者の82%で純粋なGGO、患者の75%で間質および/または小葉間中隔肥厚を伴うGGO、および症例の48%で浸潤を伴うGGOが示されました。
2月4日から現在まで、放射線学はCOVID-19のCT所見を発表しており、これは臨床研究を効果的に導くことができます。David Bluemke博士は、COVID-19の命名、疫学、イメージング、および臨床的側面に関する最も重要な見解を簡潔にまとめた2つのポッドキャストをリリースしました。ジェフ・カンネ博士は、COVID-19「放射線科医のキーポイント」(2)に関する論説を書き、フェルナンド・ケイ博士とサニー・アブバラ博士は、放射線学の「COVID-19の多くの顔:スペクトルの画像化」という論説を書きました。心臓胸部イメージングは​​、臨床業務にも役立ちます。最近公開された「コロナウイルス病2019(COVID-19):中国からの展望」(4)は、放射線科医の臨床および胸部CTに関する理解
(早期感染を検出し、疾患の経過を評価するのに役立つCOVID-19の機能)をまとめたものです。このレビュー(4)は、補足資料として入手可能な中国語の完全な翻訳も提供しました。このアプローチは特に優れています。最新の知識を医療従事者に広めると同時に、タイムリーで重要な調査結果を国際的な科学コミュニティに伝えるという目標を達成します。今後の作業で推奨する価値があります。
COVID-19の画像に関する症例と解説を最新の状態に保つためのRSNAに再び感謝します。
RSNAは非常に迅速な査読とオンライン公開を行っており、放射線科医がCOVID-19について学ぶ貴重な時間を獲得し、この感染のさらなる拡大を防ぐのに役立ちます。


References
1. Lei J, Li J, Li X, Qi X. CT Imaging of the 2019 Novel Coronavirus (2019-nCoV) Pneumonia.Radiology 2020. https://doi.org/10.1148/radiol.2020200236. Published online January 31, 2020.
2. Kanne JP. Chest CT Findings in 2019 Novel Coronavirus (2019-nCoV) Infections from Wuhan,China: Key Points for the Radiologist. Radiology 2020. https://doi.org/10.1148/radiol.2020200241.Published online February 4, 2020.
3. Kay F, Abbara S. The Many Faces of COVID-19: Spectrum of Imaging Manifestations. Radiol Cardiothoracic Imaging 2020. ; https://doi.org/10.1148/ryct.2020200037. Published online February 14, 2020.
4. Zu ZY, Jiang MD, Xu PP, et al. Coronavirus Disease 2019 (COVID-19): A Perspective from China. Radiology 2020. https://doi.org/10.1148/radiol.2020200490. Published online February 21,2020.

2020年3月22日日曜日

『マークスの山』

『マークスの山』高村薫の小説。合田雄一郎シリーズの第1作にあたる。
1993年3月に早川書房で単行本として刊行。1995年4月に崔洋一監督、中井貴一・萩原聖人主演で映画化、2010年10月にWOWOW連続ドラマW枠で上川隆也主演でテレビドラマ化。
むかし、中井貴一主演の映画を見た記憶がある。ところどころ細部は記憶に残っているのだが、全体のストーリーはうろ覚えであった。2時間枠の映画では、きちんと描かれなかったのか、自分の理解力が足りなかったのだろう。WOWOWのドラマは5回シリーズでトータル約5時間。警察組織の内部事情や登場人物の心情も丁寧に描かれており、ぐいぐいと引き込まれました

2020年3月20日金曜日

第8回フィリップス画像診断Webセミナー

新型コロナウイルス肺炎感染拡大のため、学会・研究会が中止・延期となっています。
3月11日 19時より、読影カンファランス室で第8回フィリップス画像診断Webセミナーを視聴しました。

Diffusion徹底解明 –Diffusionの基礎・応用技術・臨床-
Diffusionのシーケンスから紐解く基礎知識や役割、ADCIVIMDiffusionの新しい技術など、Diffusionの基礎と応用技術について、さらには体幹部領域、特に膵臓を対象とした拡散強調画像の有用性について解説します。

〈講師〉
上田 優先生(フィリップス・ジャパン MRクリニカルサイエンス)
Diffusion overview - DWI再考と定量化への試み -
福倉 良彦先生(鹿児島大学大学院  医歯学総合研究科)
「膵疾患における拡散強調画像の有用性」

学会・研究会への参加が、日々の臨床における疑問点の解明や新たな興味の芽生えに繋がっています。今回の中止・延期によりフラストレーションが溜まっていたことを実感しました。
Webセミナーは大変よい方法だと思います。いいタイミングで実施していただき感謝しています。

億男

一晩の地獄めぐり。アイズワイドシャット・不思議の国のアリス・地獄の黙示録を連想。藤原竜也の怪演に圧倒されました。

2020年3月18日水曜日

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる 佐々木 俊尚 (著) ちくま新書 – 2011/2/9

いろいろなエピソードがちりばめられていて、いまさらながら著者の博学がうかがい知れます。
キュレーションとは「無数の情報の海の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること。」であるという。最近では美術館の企画展などでキュレータという言葉をよく目にするようになりました。
「信頼できる人」のビジョンがそこに反映されます。
「信頼できる」「信頼に値する」というキーワードが極めて重要です。かつては新聞・雑誌がそのフィルタリングの役割を担っていたはずです。
現在はインターネット上に多数の情報があふれ、その多くは二次情報や複製・引用情報です。インターネット上ではフィルタリング機能がなく、情報が海のように呑み込み蓄積しています。
誰かの視座にチェックインすることで、情報のノイズの海から的確に情報を拾い上げることができる。同時に、その人の考えと繋がることができる。キュレータの世界観を追体験することができる。そういうキュレーションが必要です。
事実の真偽は判断が難しいが、人の信頼度の判断は比較的容易です。ソーシャルメディアでは行動履歴が蓄積されますので、信頼性を高めていくことができますし、信頼性を可視化できるからです。

2020年3月16日月曜日

福島県生活習慣病検診等管理指導協議会「胃・肺・大腸がん合同部会」

令和2年2月27日(木)、福島県医師会館にて開催されました。
本会は原則として公開とされていますが、傍聴者はいませんでした。

2020年3月15日日曜日

論文:コンピュータ断層撮影中の乳房への放射線リスク予防に対するナノ複合シールドの効果の評価

コンピュータ断層撮影中の乳房への放射線リスク予防に対するナノ複合シールドの効果の評価
Assessment of the Effect of Nano Composite Shield on Radiation Risk Prevention to Breast During Computed Tomography.
Source: Iranian Journal of Radiology . Jan2020, Vol. 17 Issue 1, p1-7. 7p.

Author(s): Mehnati, Parinaz; Malekzadeh, Reza; Divband, Baharak; Sooteh, Mohammad Yousefi

X線CTによる乳腺被曝は特に若年女性の胸部撮影時の課題です。X線出力をコントロールする方法と物理的に遮蔽する方法とがありますが、この報告は遮蔽のための新しい素材の研究です。

背景:生物学的損傷を保護するための放射線シールドを作成する新しい方法としてナノマテリアルの応用が最近導入された。
目的:この研究の目的は、胸部CTスキャンでの乳房の保護に対するナノシールドの使用に関する有効性を評価することでした。

材料と方法:ビスマス酸化物ナノ粒子は、タブリーズ大学の化学実験室で調製および合成されました。ナノ粒子の特性を評価するために、特別なテストが使用されました。ナノ粒子はサイズは24 nmで、形状は球状でした。シリコンマトリックス内のナノ粒子の分布は、走査型電子顕微鏡エネルギー分散分光法(SEM-EDS)によって確認されました。次に、シリコンマトリックスをそれぞれ10%および15%の比率で含む厚さ0.5 mmおよび1 mmのナノ酸化ビスマスシールドを設計しました。胸部CTスキャンで皮膚および乳房に置いた熱ルミネセンス線量計(TLD)線量計によって線量測定されました。また、画質に対するシールドの影響を評価するために、画像の信号とノイズが取得されました。
結果:ナノビスマスシールドは、ビスマスナノ粒子比10%および15%(厚さ0.5 mm)により、皮膚の線量をそれぞれ9%および15%減少させました。また、シールドの厚さを1 mmに増やすことにより、それぞれ18%と24%減少しました。 CT画像の分析により、10%ビスマスシールドによりノイズが10%増加したことが示されました。
結論:ナノビスマス複合シールドは、乳房の大幅な線量低減を示します。これは、胸部CTスキャンによる乳がん予防に役割を果たす可能性があります。

2020年3月14日土曜日

第8回TQM大会

2020年3月7日14時30分より
第8回TQM大会が開催されました。この活動は、職場内の課題・問題をおよそ半年かけて数名のチームで改善していくものです。一つの職場では解決できない問題に対して、横断的なチーム構成で対策を練ります。
今年はどのチームもハイレベルで、 発表を聞いていて、とても参考になるヒントをいただきました。

2020年3月13日金曜日

論文:新型コロナウイルス(2019-nCoV)潜伏患者の早期診断

Article title: Clinical Reports on Early Diagnosis of Novel Corona virus (2019-nCoV) Pneumonia in Stealth Infected Patients
Authors: Le Yang[1]
Orcid ids: 0000-0002-9732-1243[1] Science Open Research Preprints for open peer review.
DOI: 10.14293/S1111.000/000004.v1
Preprint first posted online: 11 February 2020

4例報告です。

中国武漢で始まった新型コロナウイルス(2019-nCoV)の発生は、中国全土に急速に広がり、徐々に複数の国に広がっています。 流行の予防と広がりを制御下に置くことに関して、早期の特定と診断は重要な役割を果たします。
新型コロナウイルス肺炎(2019-nCoV)の初期症状がないか軽度の症状、すなわち「ステルス」感染症の患者は、診断を確立するための典型的な臨床的証拠をしばしば欠いています。
ステルス感染の4症例の臨床分析に基づいた、この研究の結果は、早期診断には疫学的病歴、臨床症状、早期胸部CT検査、および2019-nCoV RNAテスト(核酸テスト)の組み合わせが必要であることを強調しています。 核酸検査
陽性確認に時間を要する場合、明確な疫学的履歴と早期胸部CT所見が特に重点です。

2020年3月11日水曜日

『イレブン・ミニッツ』

『イレブン・ミニッツ』(原題: 11 Minut, 英題: 11 Minutes)、2015年ポーランド・アイルランド合作映画。第72回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に選出。第90回キネマ旬報ベスト・テン外国映画ベスト・テン、第8位。
御年78歳のイエジー・スコリモフスキの新作です。本邦では初公開作品の「早春」で強烈な印象を残したのち、長らくスコリモフスキー監督作品を見ることができませんでしたが、数年前の「アンナと過ごした4日間」で健在ぶりを示しました。
本作品は、ホテルのベッドでじゃれ合う夫婦のスマホ映像からスタートし、望遠と広角、クローズアップとスローモーション、俯瞰と仰角など、多くの撮影技法が散りばめられた映像の教科書的な習作です。
17時から17時11分までの11分間に起こる群像劇を、同時進行・カットバックを多用し、スピーディに描いた実験映画のような、先端的・挑戦的な作品といえそうです。複数の登場人物の複数のストーリーが同時進行しながら、一部に関連性を持たせ、収束する?あるいは連鎖する?的な思いを抱かせながら、最終的なクライマックスを迎えます。
多くの人々がそれぞれの人生を生きています。正義や悪や下心や懐疑心をそれぞれの胸に秘めながら蠢いています。出来事の表と裏、どちらが正しいとも言えません。ただ、一つの懐疑心から起こる突然の破綻、そこから始まる連鎖にブレーキを踏む余裕はありません。理解を超えたスピードで連鎖が起きます。発端はどれでもよかったのだと思わせます。
人々のかけがえのない人生を飲み込んだ黒煙がテレビモニターの液晶の一つのドット抜けに過ぎないことが明らかになるラストシーン、ホテルの11階、1111号室など11へのこだわりなど、監督の意図は明確です。

2020年3月10日火曜日

救急診療における胸部単純写真の基礎

大原綜合病院 研修医レクチャー  放射線科 胸部単純写真
2020年3月19日

胸部単純写真は多くの臨床現場で簡便に施行できる検査法です。
多くの疾患・病態の診断・示唆・方針決定に寄与します。
外来診療・入院時・緊急時の状態の概要把握に威力を発揮する診療技術です。
わが国の胸部健診では集団検診・任意健診の双方で広く用いられています。
しかし、研修指定病院などの、X線CTが整備されている臨床現場では胸部CTが多用され、胸部単純写真が十分に活用されていません。
将来、さまざまな施設で診療する研修医にとっては、胸部単純写真で臨床方針を決定しなければならない場面に遭遇することも、考えておかなければなりません。
そこで、本レクチャーでは救急や胸部ポータブル撮影で遭遇しうる代表的所見について、所見の成り立ちと考え方を勉強したいと思います。

迅速な判断を要する肺疾患
•気道閉塞
•気胸
•心血管疾患(大動脈疾患・肺動脈血栓塞栓)
•重篤感がある場合
•蔓延の危険性がある感染(結核・新型肺炎など)

ギョッとする胸部単純写真 
肺野濃度の左右差(ホワイトアウト)
•胸水
•心拡大・縦隔拡大
•広範な濃度上昇
•蔓延の危険性のある感染(散布影・空洞など)
•腹腔内free air

2020年3月9日月曜日

日本消化器画像診断情報研究会第32回福島大会

日本消化器画像診断情報研究会第32回福島大会
大会テーマ『消化器画像診断の明日、今成すべきこと』
2020年3月7日(土)・8日(日)、福島駅前「コラッセふくしま」にて開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の危険性を考慮し、残念ながら中止となりました。

実現できなかった幻のプログラムです。準備委員会の皆さま、お疲れさまでした。

2020年3月8日日曜日

論文:2019年の新規コロナウイルス病(COVID-19)の胸部X線およびCT所見:韓国で治療を受けた9人の患者の分析

Chest Radiographic and CT Findings of the 2019 Novel Coronavirus Disease (COVID-19): Analysis of Nine Patients Treated in Korea
2019年の新規コロナウイルス病(COVID-19)の胸部X線およびCT所見:韓国で治療を受けた9人の患者の分析
Soon Ho Yoon, MD, PhD1, Kyung Hee Lee, MD, PhD2, Jin Yong Kim, MD, MSc3, Young Kyung Lee, MD, PhD4, Hongseok Ko, MD5, Ki Hwan Kim, MD6, Chang Min Park, MD, PhD1, Yun-Hyeon Kim, MD, PhD7
Korean J Radiol. 2020;21:e24. English. eISSN 2005-8330 https://doi.org/10.3348/kjr.2020.0132 Original Article | Thorax Imaging

目的:この研究は、韓国における2019年の新規コロナウイルス病(COVID-19)肺炎の胸部X線およびCT検査所見に関する予備報告を提示します。
材料と方法:韓国胸部放射線学会が調整する多施設共同研究の一環として、胸部X線撮影とCTスキャンを受けたCOVID-19感染症の患者9人を収集しました。
ベースラインでのCOVID-19肺炎のレントゲン写真およびCT所見を分析しました。フィッシャーの正確なテスト(Fisher's exact test) を使用して、肺病変の形状に応じてCT所見を比較しました。
結果:
9人の患者のうち3人(33.3%)が胸部X線検査で実質の異常を検出し、異常のほとんどは末梢硬化でした。胸部CT画像では、9人の患者のうち8人に両側性病変が認められ、他の患者では片葉逆ハローサインが認められました。合計で、斑状病変(39%)、大きな集密性病変(13%)、および小さな結節性病変(48%)を含む77の肺病変が見つかりました。
末梢および後肺野はそれぞれ病変の78%および67%に関与していた。病変は通常、不明瞭であり、混合すりガラスの混濁と固化または純粋なすりガラスの混濁で構成されていました。
パッチ状からコンフルエントな病変は主に下葉に分布し(p = 0.040)、胸膜に沿って(p <0.001)、結節病変は主に気管支束に沿って分布しました(p = 0.006)。
結論:韓国のCOVID-19肺炎は、主に両側末梢後部肺に斑状から集密または結節状の形をした純粋から混合のすりガラス陰影として現れた。 COVID-19肺炎の患者のかなりの割合が正常な胸部X線写真を持っていました。
キーワード:コロナウイルス;肺炎; COVID-19;胸部X線;コンピュータ断層撮影

論文:胸部CT所見とコロナウイルス病(COVID-19)肺炎の臨床状態との関係:多施設研究

胸部CT所見とコロナウイルス病(COVID-19)肺炎の臨床状態との関係:多施設研究
Relation Between Chest CT Findings and Clinical Conditions of Coronavirus Disease (COVID-19) Pneumonia: A Multicenter Study
Wei Zhao1, Zheng Zhong2,3, Xingzhi Xie1, Qizhi Yu2,3, Jun Liu1,4
AJR 2020; 215:1–6 ISSN-L 0361–803X / 20 / 2154–1 American Roentgen Ray Society

2019年12月に、原因不明の肺炎の一連の症例が中国湖北省武漢で出現し、世界中で急速に注目を集めました[1]。新しいコウモリ起源のコロナウイルス、2019年の新しいコロナウイルスと、ディープシーケンス分析によって特定されました[2]。重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)[3]と名付けられたこのウイルスは、コウモリSARSに似たコロナウイルスに系統発生学的に最も近いが、別のクレードにあり、新しいコロナウイルスとして広がっている[2]。
2020年2月17日現在、中国の31の省(市町村および地域)で、72,436の検査確定症例が連続して報告されており、11,741症例、1868死亡症例、6242症例が疑われています[4]。武漢で最初に報告された症例の後、いくつかの症例が、タイ、日本、韓国、および米国[5–8]でも発生している。
世界保健機関[9]はコロナウイルス病の発生(COVID-19)は公衆衛生上の国際的な緊急事態であると宣言しました。
ウイルスの伝播速度が非常に速いことを考えると、進行中のCOVID-19の発生は、21世紀の2つのベータコロナウイルス発生のパニック状態(SARS-CoV[10、11]、MERS-CoV[12、13])の記憶と疑いなくリンクされています。SARS-CoV-2には、効率的な人から人への感染能力があることが証明されました[14–16]。COVID-19の死亡率はSARS-CoVおよびMERS-CoVの死亡率よりも低いにもかかわらず、COVID-19の確定症例の爆発は圧倒的です。

目的
中国で確認されているコロナウイルス病(COVID-19)の症例数の増加は顕著です。この研究の目的は、胸部CT所見とCOVID-19肺炎の臨床状態との関係を調査することでした。
材料および方法
COVID-19肺炎の101症例に関するデータは、中国湖南省の4つの施設から遡及的に収集されました。基本的な臨床的特徴と詳細な画像診断機能を評価し、臨床状態に基づいて2つのグループ間で比較しました:非緊急(軽度または一般的な疾患)および緊急(重度または致命的な疾患)
結果
コホートの大部分(70.2%)が21〜50歳の患者であり、5人(5.0%)の患者が家族発生に関連する疾患でした。ほとんどの患者(78.2%)は、発症症状として発熱がありました。 COVID-19肺炎の患者のほとんどは、典型的な画像機能を有していましたが、スリガラス混濁(GGO)(87 [86.1%])またはGGOとconsolidationの混合(65 [64.4%])、病変内の血管拡大(72 [71.3%])、牽引気管支拡張症(53 [52.5%])。
CT画像上に存在する病変は、末梢分布(88 [87.1%])および両側性病変(83 [82.2%])を有する可能性が高く、低肺優位(55 [54.5%])および多巣性(55 [54.5%] )。
緊急グループの患者は、非緊急グループの患者より年長でした。
構造の歪み、牽引気管支拡張症、およびCT関与スコアは、疾患の重症度と程度の評価に役立ちました。
結論
COVID-19肺炎が確認された患者には、疑わしい症例の早期スクリーニングや疾患の重症度と程度の評価に役立つ典型的な画像診断機能があります。
COVID-19肺炎の患者のほとんどは、GGOまたは混合GGOと、consolidationおよび血管拡大を有しています。病変は、末梢分布および両側性病変を有する可能性が高く、肺支配性が低く、多巣性である可能性が高い。
CT関与スコアは、疾患の重症度と程度の評価に役立ちます。

2020年3月7日土曜日

論文:Time Course of Lung Changes On Chest CT During Recovery From 2019 Novel Coronavirus (COVID-19) Pneumonia 2019年の新規コロナウイルス(COVID-19)肺炎からの回復中の胸部CTでの肺の変化の経時変化

Time Course of Lung Changes On Chest CT During Recovery From 2019 Novel Coronavirus (COVID-19) Pneumonia. 2019年の新規コロナウイルス(COVID-19)肺炎からの回復中の胸部CTでの肺の変化の経時変化
Pan F1, Ye T1, Sun P1, Gui S1, Liang B1, Li L1, Zheng D1, Wang J1, Hesketh RL1, Yang L1, Zheng C1.
Radiology. 2020 Feb 13:200370. doi: 10.1148/radiol.2020200370. [Epub ahead of print] 2020年2月13日:

背景
胸部CTは、COVID-19肺炎における肺の関与の重症度を評価するために使用されます。
目的
COVID-19肺炎に関連する胸部CT所見の最初の診断から患者の回復までの変化を判断する。
材料と方法
この遡及的レビューには、2020年1月12日から2020年2月6日までの間にCOVID-19感染が確認されたRT-PCR患者が含まれました。約4日間隔で胸部CTを繰り返した。合計CTスコアは、肺病変の合計でした(5ローブ、各ローブのスコア1-5、範囲、0なし、最大25)。
結果
COVID-19肺炎が確認された21人の患者(男性6人、女性15人、年齢25-63歳)が評価されました。これらの患者は、平均間隔4±1日(範囲:1-8日)で合計82回の肺CTスキャンを受けました。すべての患者は、平均入院期間17±4日(範囲:11-26日)後に退院しました。関与する最大肺は、初期症状の発症から約10日でピークに達した(計算された合計CTスコアは6)(R2 = 0.25)、p <0.001)。 0日目から26日目までの患者の四分位数に基づいて、肺CTの4つの段階が定義されました:段階1(0-4日):総CTスコアが18/24(75%)の患者におけるすりガラス状陰影(GGO) 2±2の; (2)ステージ2(5-8日):クレイジーペイビングパターン9/17患者の増加(53%)、総CTスコアの増加(6±4、p = 0.002); (3)ステージ3(9-13日):統合CTスコアのピーク(7±4)を持つ統合19/21(91%)患者; (4)ステージ4(14日以上):クレイジーペイビングパターンなしで総CTスコア(6±4)が低下した統合15/20(75%)の患者の段階的解消。
結論
COVID-19肺炎から回復した患者(疾患経過中に重度の呼吸困難を伴わない)で、胸部CTの肺の異常は、症状の最初の発症から約10日後に最大の重症度を示した。

PMID:32053470 DOI:10.1148 / radiol.2020200370

論文:中国武漢におけるCOVID-19の36人の非生存者の臨床的特徴

Clinical characteristics of 36 non-survivors with COVID-19 in Wuhan, China

Y Huang, H Zhou, R Yang, Y Xu, X Feng, P Gong - medRxiv, 2020
medRxiv preprint doi: https://doi.org/10.1101/2020.02.27.20029009.
中国武漢におけるCOVID-19の36人の非生存者の臨床的特徴

この論文は武漢での新型肺炎の死亡例を報告したものです。既存の合併症を有する高齢男性のriskが高いとのことです。臨床経過に特徴的な経過はなく、10日程度でARDSが生じているとのことです。

バックグラウンド
新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の発生により、中国では2200人以上が死亡しましたが、死亡例に関する研究はまだありません。そこで、COVID-19の非生存者の臨床的特徴を記述することを目指しました。
方法
このレトロスペクティブな単一施設研究は、武漢第五病院における1月21日から2月の間にリアルタイムRT-PCRにより確認された COVID-19の36人の非生存者を、推奨プロトコルに従って、疫学的、人口統計学的、臨床的、実験室、放射線診断学的、治療データが収集され、分析されました。
結果
COVID-19で死亡した36人の患者が検討されました。患者の平均年齢は69.22でした(SD 9.64、範囲50-90)。
25人(69.44%)の患者は男性で、11人(30.56%)は女性でした。
26人(72.22%)の患者は、主に高血圧、心血管疾患と糖尿病などの慢性疾患を患っていました。
患者の臨床症状は、発熱(34 [94.44%]患者)、咳(28[77.78%]患者)、息切れ(21 [58.33%]患者)、および疲労(17 [47.22%]患者)など一般的な症状でした。
胸部CTスキャンでは、31人(96.88%)の患者に両側肺炎が認められました。
リンパ球減少症は24人の患者(70.59%)で発生しました。
25人の患者のアルブミンの減少(30.18、[SD、4.76])(80.65%)、27人の患者(100%)のDダイマーの上昇(8.64 [IQR、2.39-20])、および26人の患者(100%)の乳酸脱水素酵素の上昇(502.5 U / L [IQR、410-629])が見られました。
ほぼすべての患者でCRPが上昇しています。
多くの患者は抗ウイルス療法と抗生物質療法を受け、患者の半分以上がグルココルチコイド療法(25 [69.44%])受けました。
すべての患者に急性呼吸促迫症候群があった(ARDS)。発症からARDSまでの期間の中央値は11日でした。 1人(2.78%)の患者が急性腎障害を呈した。
発症から死亡までの期間の中央値は17日でした。
討論
これまで多くの患者がCOVID-19で死亡しました。これらの非生存者の生存期間の中央値は発症から死亡まで約2週間でした。ほとんどの患者は併存疾患のある年配の男性でした。彼らは最終的にARDSに進みました。発症からARDSまでの期間の中央値は11日でした。リンパ球の減少と炎症バイオマーカーの増加が徐々に生じることが一般的であり、日常的な治療で管理されていた。

2020年3月6日金曜日

論文:Dynamic changes of chest CT imaging in patients with corona virus disease-19 (COVID-19) コロナウイルス病-19(COVID-19)患者における胸部CTイメージングの動的変化

[Dynamic changes of chest CT imaging in patients with corona virus disease-19 (COVID-19)] Zhejiang Da Xue Xue Bao Yi Xue Ban. 2020 Feb 24;49(1):0.
Wang J1, Liu J1, Wang Y1, Liu W1, Chen X1, Sun C1, Shen X1, Wang Q1, Wu Y1, Liang W1, Ruan L1.2020年2月24日; 49(1):0
[コロナウイルス病-19(COVID-19)患者における胸部CTイメージングの動的変化]

目的:コロナウイルス病19(COVID-19)患者の胸部CT画像の動的な変化
方法:COVID-19の52例が、First Affiliated Hospital of Zhejiang University School of Medicineに入院しました。入院中に患者ごとに平均4回のスキャンが実行され、すべての患者に対して連続した胸部CTスキャンが追跡されました。各スキャンの最短間隔は2日で、最長間隔は7日でした。肺の影の形状、数、分布、およびCT画像上の病変の特徴をレビューしました。
結果:肺の浸潤影が50例のCT画像に示され、他の2例では最初のCT検査では肺に異常な変化はなかった。すりガラス状混濁(GGO)は48症例(92.3%)で発見され、19症例(36.5%)は斑状のコンソリデーションと準コンソリデーション(sub-consolidation)があり、17症例(32.7%)で空気気管支徴候を伴っていました。 41例(78.8%)が小葉間隔壁の肥厚を示し、4例(7.6%)がわずかな線維性索状影を認めた。入院中、COVID-19患者のGGO病変は次第に稀になり、線維性索状影が増加し、最も一般的な画像症状になりました。入院後6-9日以内に39例(75.0%)で病変が急速に進行した。入院10-14日目に、病変は40例(76.9%)で明確に消失しました。
結論:COVID-19の患者の胸部CT画像には、動的な変化を伴う特定の特性があり、疾患の進行と臨床治療を監視するのに役立ちます。
PMID:32096366

論文:2019年の新規コロナウイルスSARS-CoV-2患者の画像と臨床的特徴 Imaging and clinical features of patients with 2019 novel coronavirus SARS-CoV-2.

2019年の新規コロナウイルスSARS-CoV-2患者の画像と臨床的特徴
Xi Xu, Chengcheng Yu, Jing Qu, Lieguang Zhang, Songfeng Jiang, Deyang Huang, Bihua Chen, Zhiping Zhang, Wanhua Guan, Zhoukun Ling, Rui Jiang, Tianli Hu, Yan Ding, Lin Lin, Qingxin Gan, Liangping Luo, Xiaoping Tang, Jinxin Liu
受理:2020年2月10日/受理:2020年2月19日 Springer-Verlag GmbHドイツ、Springer Nature 2020


バックグラウンド
2019年の新規コロナウイルス(SARS-CoV-2、2019-nCoVとも呼ばれる)によって引き起こされた肺炎は、最近中国の武漢で発生し、COVID-19と名付けられました。病気の拡散に伴い、中国の他の地域でも同様の症例が確認されています。本研究は、中国広州でSARS-CoV-2に感染したこれらの患者の画像と臨床的特徴を報告することを目的とした。

方法 
2020年1月23日から2020年2月4日の間に指定病院(広州第8人民病院)でリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により確定された、すべてのSARS-CoV-2感染患者を対象としました。この分析には90人の患者(男性39人、女性51人、年齢の中央値50歳(年齢範囲18〜86歳))が含まれていました。
含まれるすべてのSARS-CoV-2感染患者は、造影剤を使用しない胸部コンピュータ断層撮影(CT)を受けました。患者の臨床的特徴、ならびに分布特性、パターン、形態、および付随する肺病変を分析しました。
さらに、1〜6日後(平均3.5日後)に放射線の進化を評価するために、フォローアップ胸部CT画像が評価されました。

結果
感染患者の大部分は武漢または感染患者への暴露歴があり、ほとんどが発熱と咳を呈した。患者の半数以上が、末梢に分布する両側性の多巣性肺病変を呈し、53人(59%)の患者に3つ以上の肺葉が関与していた。対象となったすべての患者のうち、COVID-19肺炎は
すりガラス状陰影:65(72%)、コンソリデーション:12(13%)、クレイジーペイビングパターン:11(12%)、小葉間肥厚:33(37%)、隣接胸膜肥厚:50(56%)、線状陰影:55(61%)を認めた。胸水、心膜液、およびリンパ節腫脹はまれな所見でした。
さらに、ベースラインの胸部CTでは異常は認められなかった21人の患者(23%)のうち、3患者は3〜4日後の2回目のCTで両側すりガラス状の陰影を呈した。
結論

SARS-CoV-2感染は、患者の病歴、臨床症状、画像特性、および臨床検査に基づいて確認できます。胸部CT検査は、新規コロナウイルス肺炎の初期診断に重要な役割を果たします。末梢に分布する両側性の複数小葉における複数の斑状すりガラス状陰影は、COVID-19肺炎の典型的な胸部CTイメージングの特徴です。

Xu, X., Yu, C., Qu, J. et al. Imaging and clinical features of patients with 2019 novel coronavirus SARS-CoV-2. Eur J Nucl Med Mol Imaging (2020). https://doi.org/10.1007/s00259-020-04735-9

論文:心電図ゲートカルシウムスコアリングと比較した非ゲート標準および低用量胸部コンピューター断層撮影による冠動脈カルシウムスクリーニング Coronary Calcium Screening with Non-Gated Standard and Low-Dose Chest Computed Tomography in Comparison to Electrocardiographic-Gated Calcium Scoring

Coronary Calcium Screening with Non-Gated Standard and Low-Dose Chest Computed Tomography in Comparison to Electrocardiographic-Gated Calcium Scoring

К. N. Zhuravlev1, V. Е. Sinitsyn2

1 I. V. Davidovsky Clinincal Hospital, Moscow
2 Lomonosov Moscow State University, Faculty of Fundamental Medicine
Radiology — practice 1 (79), 2020

動脈石灰化(CAC)は、冠動脈アテローム性動脈硬化の認識されているマーカーです。頻繁に胸部コンピューター断層撮影(CT)で検出されます。
この研究の目的は、ゲート付き標準CT非ゲート低線量胸部CTで得られた冠動脈カルシウムスコア値との相関を評価することです
非ゲート胸部CTで前向きに研究された425人の連続した患者:214人の標準CTプロトコル患者211人の低線量CT患者でした
ゲート心臓CTグループから得られたアガストンカルシウムスコアから、5つのカルシウムスコアリスクカテゴリ患者の層別化を行い、参照データと比較しました。
ゲート付き標準CTおよび非ゲート低線量胸部CTで得られたCACスコア間の相関は高かった(標準CTr = 0,977、低線量CT0,988
CACスコア= 0値を除外した後の分析でも高いままであったr = 0,975および0,986、それぞれ)
カルシウムスコアから患者5つに分類した高リスクグループは、両方の胸部CTプロトコルでも高かった(カッパ0,877および0,892、それぞれ) 
本研究では、非ゲート低線量胸部CT患者のリスク層別化CACの分析して容認できそうである。(機械翻訳)

2020年3月5日木曜日

論文:Chest CT Findings in Patients with Corona Virus Disease 2019 and its Relationship with Clinical Features  2019年コロナウイルス病患者の胸部CT所見と臨床的特徴との関係

Chest CT Findings in Patients with Corona Virus Disease 2019 and its Relationship with Clinical Features 2019年コロナウイルス病患者の胸部CT所見と臨床的特徴との関係
Wu, Jiong MS1; Wu, Xiaojia MS2; Zeng, Wenbing MS1; Guo, Dajing MD2; Fang, Zheng MS2; Chen, Linli MS2; Huang, Huizhe MD3; Li, Chuanming MD2Author Information
Investigative Radiology: February 21, 2020 - Volume Publish Ahead of Print - Issue -doi: 10.1097/RLI.0000000000000670

目的
確認されたコロナウイルス病2019(COVID-19)患者の胸部コンピューター断層撮影(CT)所見を調査し、臨床的特徴との関係を評価します。
材料および方法
研究サンプルは、2020年1月から2月にかけてCOVID-19と診断された80人の患者で構成されました。胸部CT画像と臨床データがレビューされ、それらの関係が分析されました。
結果
COVID-19と診断された合計80人の患者が含まれました。臨床症状に関しては、患者の58/80(73%)が咳をし、患者の61/80(76%)が体温が高かった。最も頻繁に観察されたCT異常は、すりガラス状陰影(GGO)(73/80症例、91%)、コンソリデーション(50/80症例、63%)および小葉間隔壁肥厚(47 / 80、59%)でした。病変のほとんどは複数であり、平均で12±6の肺区域が関与していた。最も一般的な関与肺区域は、右下葉の背側区域(69 / 80、86%)、右下葉の後部基底区域(68 / 80、85%)、右下葉の外側基底区域(64 / 80、80%)、左下葉の背部(61 / 80、76%)、および左下葉の後部基部(65 / 80、81%)でした。すべての患者の平均肺炎症指数(PII)値は(34%±20%)でした。相関分析により、PII値はリンパ球数、単球数、C反応性タンパク質、プロカルシトニン、発病からの日数および体温の値と有意に相関することが示されました(p<0.05)。
結論
COVID-19の一般的な胸部CT所見は、両方の肺における複数のGGO、consolidation、および小葉間隔壁肥厚であり、これらは主に胸膜下に分布しています。肺の炎症の程度と主な臨床症状および検査結果の間には、有意な相関関係があります。 CTは、この新興の世界的な健康緊急事態の診断と評価において重要な役割を果たします。

2020年3月4日水曜日

ECR 2020 is postponed to July 15–19, 2020.



今月中旬に予定されていたECR2020も延期となったと連絡がありました。登録料などはそのまま移行するとのことです。

Postponement ECR 2020

Dear Congress Participant,
Dear Friend,

ECR 2020 is postponed to July 15–19, 2020 – please mark your calendars!

Please note that this postponement is a fully equivalent replacement for the planned event originally scheduled for March 11–15.

It goes without saying that registration fees for the event as well as for the online services will remain in place for the new congress date. Registration to the ECR 2020 remains open.

After careful evaluation of the spreading corona virus epidemic, and considering the recent statements issued by the WHO and the ECDC, and the related evolving world-wide restrictions and crisis, the ESR was forced to make this decision. Above all, we have analysed the recommendations from the Austrian health authorities for large-scale events and came to the conclusion that we are not in a position to fulfil their requirements and guarantee a safe congress for our participants and industry partners at this time. The safety, health and well-being of our delegates and partners will always be the highest priority for the ESR.

We would like to express our sincere thanks to our participants and industry partners for their understanding, continuous support and flexibility. The majority of our industry partners have already expressed their ongoing commitment and are fully on board for ECR 2020 in July.

Please rest assured that in these turbulent and challenging times, the entire ESR and ECR team are doing their best to respond to any query at the earliest possible time and to make ECR 2020 a spectacular and memorable event for all.

We are already looking forward to welcoming you to Vienna in July!

Yours sincerely,

Boris Brkljačić, ESR President
and
the ECR team

論文:2019年の新規コロナウイルス肺炎と臨床的に診断されたRNA陽性患者とRNA陰性患者の臨床的特徴の比較 临床诊断新冠病毒肺炎中核酸检测阳性与阴性患者临床特征的比较

[2019年の新規コロナウイルス肺炎と臨床的に診断されたRNA陽性患者とRNA陰性患者の臨床的特徴の比較] 临床诊断新冠病毒肺炎中核酸检测阳性与阴性患者临床特征的比较
[中国語の記事。出版社から中国語で要約を入手可能]
Li YY、Wang WN、Lei Y、Zhang B、Yang J、Hu JW、Ren YL、Lu QF
中华结核和呼吸杂志, 2020,43:网络预发表. DOI:10.3760/cma.j.cn112147-20200214-00095
(英文抄録の機械翻訳)
目的: NCPと臨床的に診断されたRNA陽性患者と陰性患者の臨床的特徴を比較することにより、2019年の新規コロナウイルス肺炎(NCP)に関する認識を高め、診断ミス率と誤診率を削減する。方法:2020年1月から2020年2月まで、武漢第4病院でNCPと新たに診断された54人の患者がこの研究に含まれました。RT-PCR法を使用して、これらの患者の咽頭スワブサンプル中の2019-nCov RNAのレベルを測定しました。患者はRNA陽性と陰性のグループに分けられ、臨床的、実験室的、放射線学的特性の違いが比較されました。結果:2019-nCov陽性の場合は31のRNA、23の陰性の場合がありました。2つのグループの一般的な臨床症状は、発熱(80.64%対 86.96%)、悪寒(61.29%対 52.17%)、咳(80.64%対 95.65%)、疲労(61.30%対 56.52%)、胸痛( 77.42%対73.91%)。他のいくつかの症状は、頭痛、筋肉痛、呼吸困難、下痢、吐き気、嘔吐でした。2つのグループの検査室および放射線の特性は、主にリンパ球減少、赤血球沈降速度の増加、C反応性タンパク質の増加、乳酸デヒドロゲナーゼの増加、酸素化指数の減少、正常な白血球数および両側胸部CTの関与でした。2つのグループ間の呼吸困難を除いて、他の臨床的特徴に統計的に有意な差はありませんでした。結論:RNA陽性および陰性のNCP患者は同様の臨床症状を共有しましたが、RNA陽性のNCP患者は呼吸困難を呈する傾向がありました。したがって、NCPの理解を深め、見逃しや誤診を防ぐ必要があります。さらに、より迅速で正確なNCP診断アプローチをさらに開発する必要があります。
キーワード:2019新規コロナウイルス; 臨床的特徴; 新規コロナウイルス肺炎
PMID:32087623  DOI:10.3760 / cma.j.cn112147-20200214-00095

論文:COVID-19肺炎について放射線科医が知っておくべき必須事項

COVID-19の放射線科医にとっての必須事項:最新情報—放射線科学専門家パネル
ジェフリーP.カンネ、MD 放射線科 ウィスコンシン大学医学部公衆衛生学部

要約ポイント 

COVID-19感染患者の最大約50%が、COVID-19のインフルエンザ様症状の発症後0〜2日はCTスキャンが正常な場合があります
COVID-19 RT-PCRの感度は、60〜70%と低い。したがって、COVID-19に起因する肺炎の患者は、胸部CTで肺の異常があっても、最初はRT-PCR陰性の場合がある。 
COVID-19感染の初期過程で、通常、約50%〜75%の患者で認める肺の異常は、両肺末梢の巣性または多巣性のすりガラス状の陰影です。 
病気が進行するにつれて、clazy-paving と consolidation がCTの主要な所見となり、ピークは9〜13日で、その後約1か月以上でゆっくりとクリアされます

Essentials for Radiologists on COVID-19: An Update—Radiology Scientific Expert Panel
Jeffrey P. Kanne, MD Department of Radiology University of Wisconsin School of Medicine and Public Health Madison WI

Summary Points

Up to approximately 50% of patients with COVID-19 infection may have normal CT scans 0–2 days after onset of flu-like symptoms from COVID-19
COVID-19 RT-PCR sensitivity may be as low as 60-70%; therefore patients with pneumonia due to COVID-19 may have lung abnormalities on chest CT but an initially negative RT-PCR
Lung abnormalities during the early course of COVID-19 infection usually are peripheral focal or multifocal ground-glass opacities affecting both lungs in approximately 50%–75% of patients.
As the disease progresses, crazy paving and consolidation become the dominant CT findings, peaking around 9–13 days followed by slow clearing at approximately 1 month and beyond.

JP Kanne, BP Little, JH Chung, BM Elicker, LH Ketai  Essentials for radiologists on COVID-19: an update—Radiology Scientific Expert Panel - Radiology, 2020

2020年3月2日月曜日

論文:COVID-19における胸部CTとRT-PCR検査の相関:1014症例の報告 Correlation of Chest CT and RT-PCR Testing in Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) in China: A Report of 1014 Cases

Original Research Free Access
Correlation of Chest CT and RT-PCR Testing in Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) in China: A Report of 1014 Cases
Tao Ai*, Zhenlu Yang*, Hongyan Hou, Chenao Zhan, Chong Chen, Wenzhi Lv, Qian Tao, Ziyong Sun, Liming Xia
Radiology Published Online:Feb 26 2020https://doi.org/10.114/radiol.2020200642

(以下、機械翻訳です)
バックグラウンド
胸部CTは、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)テストの重要な補完として、2019年の新規コロナウイルス病(COVID-19)の診断に使用されています。
目的
COVID-19のRT-PCRアッセイと比較して、胸部CTの診断的価値と一貫性を調査すること。
方法
2020年1月6日から2020年2月6日まで、中国の武漢において胸部CT検査とRT-PCR検査の両方を受けた1014人の患者。参照標準としてRT-PCRを使用し、COVID-19の診断における胸部CTの性能を評価しました。さらに、複数のRT-PCRアッセイの患者について、RT-PCRの結果の動的変換(それぞれ、ネガ​​ティブからポジティブ、ポジティブからネガティブ)を、4日以上の時間間隔を持つ患者の連続胸部CTスキャンと比較して分析しました。
結果
1014人の患者のうち、59%(601/1014)のRT-PCR結果が陽性で、88%(888/1014)の胸部CTスキャンが陽性でした。 COVID-19の提案における胸部CTの感度は、陽性RT-PCR結果に基づいて97%(95%CI、95-98%、580/601患者)でした。 RT-PCRの結果が陰性の患者では、75%(308/413)の胸部CT所見が陽性でした。 308のうち、48%が非常に可能性の高いケースと見なされ、33%が可能性の高いケースと見なされました。連続RT-PCRアッセイおよびCTスキャンの分析により、最初の陰性から陽性のRT-PCR結果までの平均間隔時間は5.1±1.5日でした。最初の陽性からその後の陰性RT-PCR結果は6.9±2.3日でした。症例の60%から93%は、最初の陽性RT-PCR結果の前(または並行)にCOVID-19と一致する初期陽性CTを有していた。 42%(24/57)の症例は、RT-PCRの結果が陰性になる前に、フォローアップ胸部CTスキャンの改善を示しました。
結論
胸部CTはCOVID-19の診断に高い感度を示します。胸部CTは、流行地域での現在のCOVID-19検出の主要なツールと考えられます。

新型コロナウイルス肺炎に対して現状のRT-PCRを gold standardとしてよいのかどうかが課題と思われますが、その結論を待つことなく、現状の臨床現場においてCTの利便性・有効性は実感できるところです。

2020年3月1日日曜日

論文:ディープラーニングにより、CT画像で新規コロナウイルス(COVID-19)の正確な診断が可能になる Deep learning Enables Accurate Diagnosis of Novel Coronavirus (COVID-19) with CT images

中国はコンピュータ技術が非常に発展しており、放射線画像領域でもAIを用いた研究開発を先駆的に行っています。昨日、届いた論文では、胸部CTのAI技術を新型コロナウイルス肺炎の診断に用い、有効であることを報告しています。症例数が限られていることと、教師データの所見の信頼性については、limitationがあると思われますが、今回のようなパンデミックな感染症に対しても、限られた例数で臨床診断の指標となるCT所見を示せることを実証できており、すばらしいことと思います。
今まで、AIは検診など迅速性を要求されない場面で、異常所見の検出を中心に検討・研究されてきましたが、このように、短期間で、できる限り多くの教師データをネットワークを介して集約し、方向性を明示できる「スピード」こそ、人知の及ばないAIの「集合知+統計解析の実践的活用事例」と感激しました。 

Deep learning Enables Accurate Diagnosis of Novel Coronavirus (COVID-19) with CT images.

Song Ying1,6#, Shuangjia Zheng1#, Liang Li2#, Xiang Zhang3, Xiaodong Zhang4, Ziwang Huang1,5, Jianwen Chen1, Huiying Zhao3, Ruixuan Wang5, Yutian Chong4*, Jun Shen3*, Yunfei Zha2*, Yuedong Yang1,5* - medRxiv, 2020.
バックグラウンド
新規コロナウイルス(COVID-19)は、最近、急性呼吸器症候群として出現しました。アウトブレイクは当初、中国の武漢で報告されましたが、その後世界中に広がりました。 COVID-19は世界中に急速に広がり続けているため、迅速な診断にはコンピューター断層撮影(CT)が本質的に重要になっています。したがって、臨床医がCT画像によってCOVID-19感染患者を特定するのを支援するために、正確なコンピューター支援方法を開発することが急務です。
材料および方法 
中国の2つの省の病院からCOVID-19と診断された88人の患者、細菌性肺炎に感染した101人の患者、および比較とモデリングのために86人の健康な人の胸部CTスキャンを収集しました。収集されたデータセットに基づいて、深層学習ベースのCT診断システム(Deep Pneumonia)が開発され、COVID-19の患者が特定されました。
結果
実験結果は、我々のモデルが0.99の優れたAUC0.93の想起(感度)を持つCOVID-19患者を他から正確に識別することができることを示しました。さらに、我々のモデルは、0.95AUC0.96の想起(感度)でCOVID-19感染患者と細菌性肺炎感染患者を識別することができました。さらに、我々のモデルは主な病変の特徴、特に医師の診断を支援するのに非常に役立つすりガラスの不透明度(GGO)を特定することができます。患者の診断は30秒で終了する可能性があり、Tianhe-2スーパーコンピューターの実装により、数千のタスクを同時に並列実行できます。オンラインサーバーは、http//biomed.nscc-gz.cn/server/Ncov2019からCT画像によるオンライン診断に利用できます。 
結論 
確立されたモデルは、ヒトサンプル中のCOVID-19の迅速かつ正確な同定を実現し、それにより患者の同定を可能にします。(機械翻訳です)

論文では、鑑別となる所見を明らかにしてはいません。かれらのサーバに画像をアップロードすることで解析結果が示されるシステムのようです。実際には鑑別までは難しいでしょうが、少なくとも、GGOを含む小病変の検出の信頼性は高いと想像できます。 
わが国の臨床施設や研究施設内から中国のサーバへアクセスすることはハードルが高いので、AIが着目した具体的な鑑別点や画像のヒートマップなどを明らかにしてくれると国際的に臨床現場で有効活用されると思います。